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【第50話】寿都の朝──熱が先に立つ

北へ続く道 ─ 自作キャンピングカーで旅する日々

静かに続いていく──
旅の空気と、光と温度で紡ぐ日々の記録。

【第50話/日差しと海が近い場所】

寿都の朝──熱が先に立つ

光が先に入り、あとから空気が追いついてくる。
一日の輪郭は、すでにくっきりしていた。


昨晩は、寿都浜中野営場にお世話になった。
キャンピングカーでの車中泊。

7時4分。目を覚ますと、
すでに車内に熱がこもっていた。

6時ごろ、一度暑さで目が覚め、
窓を網戸にしてマックスファンを
回したことを思い出す。
それでも空気は逃げきらず、
そのまま朝になっていた。

温度計を見る。車内は30.6℃。
夜の続きが、そのまま残っている。
窓を閉め、マックスファンを止め、
冷房を入れる。
空気が動き出す音が、
少し遅れて追いついてきた。

みゅうちゃんの朝ごはんを用意すると、
足元で待っていた体がすっと前に出る。
器の音だけが、車内に残る。

外へ出ると、
思わず足が止まった。
寿都の海はすぐそこにあり、
日差しも容赦なく届いている。

寿都浜中野営場の朝

コーヒーを淹れ、トーストと、
道南ミーティングで
ヤマトさんからもらったスイーツ。
食べ終えるころには、
汗がじんわり戻ってきた。


出発前──言葉が交わる距離

9時43分。
ブログとSNSをひと通り終え、
外へ出る。

トイレへ向かう途中、
歩いていた人と軽く言葉を交わす。
「暑いですね」と声をかけると、
「こんなの北海道じゃない」
と返ってきた。

福岡の天気を思い浮かべると、
今ここにいることの距離が
はっきりする。

車内を整え、
移動の準備をする。
ハーフゼロさんの車へ寄り、
短く声をかける。

12時6分。
寿都浜中野営場をあとにした。

寿都浜中野営場を出発

北へ──海沿いの移動

窓を開けて走るだけで、
風が通り抜ける。
冷房を使うほどではない。

岩内町の
「ラッキー 岩内店」に立ち寄り、
食材を少しだけ買う。
余計なものは手に取らず、
そのまま北へ向かう。

14時34分。
道営野塚野営場に着いた。

道営野塚野営場に到着

駐車場の一段下に、
テントサイトが見える。
海は目の前で、日差しも強い。


動かない時間──海が横にある

15時5分。少し遅めの昼に、
ガーリックトマトのパスタを作る。

食べ終えたあとは片づけをして、
メルマガの下書きを整える。
作業が終わるころ、
外の明るさは変わっていなかった。

16時52分。ベッドに横になる。
窓の向こうに海があり、
みゅうちゃんが横に来て体を丸める。
そのまま、短い時間を重ねる。

窓の向こうには日本海

海が暗さを受け取る

18時43分。外に出ると、
夕日は水平線の手前で止まっていた。

雲が低く、
光はその向こうへ抜けていかない。
色はゆっくり落ち、
海のほうが先に暗さを受け取っていく。

19時36分。冷凍のジンギスカンを焼く。
うどんを合わせ、
食事はそれだけで終える。
片づけをして、車内へ戻る。

晩ご飯はジンギスカン

20時すぎ、相方から電話が入り、
しばらく話す。
外の暗さが、
そのまま車内にも移ってきた。


あとがき

初めての場所だったが、
探るほどのことはしなかった。

海が近く、日差しが強く、
夜は静かだった。
それだけで、
この場所の輪郭は十分だった。

明日どうするかは、
起きてから考える。
今日はここまで、
という線だけを引いて、
灯りを落とす。


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