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【第6話】ハンバーガーと焚き火の夜──矢田川に響く笑い声

北へ続く道 ─ 自作キャンピングカーで旅する日々

静かに始まり、北へ続いていく──
自作キャンピングカーと共に過ごす、風と自由の旅の記録。

【第6話/矢田川のラストナイト】

ハンバーガーと焚き火の夜──矢田川に響く笑い声

青空の下で頬張ったハンバーガー、
そして焚き火の夜にこぼれた笑い声。
矢田川の空が、最後の夜をやさしく包んでいた。


朝、7時55分。
カーテンを開けると、
すでに日差しが車内を満たしていた。
起きた瞬間から、少し汗ばむような暖かさ。
矢田川の空が、今日もまぶしい。

みゅうちゃんの朝ごはんを用意して、外をのぞく。
見事な快晴。
空気の透明度が高くて、山の稜線まではっきり見えた。
「今日が矢田川最後の夜になるな」と思うと、
少し胸の奥がしんとする。

「道の駅あゆの里矢田川」の朝

コーヒーを淹れ、トーストと豆乳ゼリー、
そして冷蔵庫に残っていたミニトマトを添える。
小さな朝食だけど、旅の中ではそれが十分。

いつもの朝食

食後は昨日のブログを仕上げ、SNS投稿も完了。
外へ出ると、すでにみらさんが喫煙所で一服していた。
hekさんは朝から観光に出かけたようだ。
静かな矢田川に、風の音だけが響いていた。


10時54分、みらさんの代車・スペーシアに乗り込む。
目指すは豊岡市の「バーガーシティ サンロード店」。
レトロな看板がどこか懐かしく、
昭和のハンバーガーショップの匂いが漂っていた。

バーガーシティ サンロード店

「ここだけが、今も続いてるんだって」
みらさんがそう教えてくれる。
てりやきチキンバーガーとバニラシェイクを注文。
テイクアウトした袋の温もりを感じながら、
「植村直己冒険館」の芝生広場へ移動した。

風が通り抜ける音と、鳥の声。
屋外で頬張るハンバーガーの味は格別だった。
久しぶりのジャンキーな昼食に、心まで満たされる。

てりやきチキンバーガー

帰り道、「業務スーパー 日高店」に立ち寄り、
晩ご飯の買い出し。
今日のメインは「焼き鳥」。
13時過ぎに矢田川へ戻ると、
朝の青空はいつの間にか曇り空に変わっていた。
気温も下がり、少し肌寒い。

PC作業を終えると、自然とまぶたが落ちていった。
エンジン音も、風の音も、
午後のまどろみの中ではすべてが心地いい。


夕方、17時。
少し厚手の服に着替えて外へ出る。
hekさんが炭火の準備。
缶ビールを手に「カンパーイ」。
パチパチと炭が赤くなり始める頃、
今日の宴会の合図が鳴った。

「道の駅あゆの里矢田川」キャンプ場で乾杯

焼き鳥の香ばしい煙が、風に乗って漂う。
炭の上ではウィンナーも並び、
焚き火の炎が顔を照らす。
たった3人の宴会だけど、
笑い声は夜空に響くほど大きい。

「何をそんなに話すことがあるの?」
と自分でも思うほど、
他愛のない話でずっと笑っていた。

焼き鳥

22時過ぎ、焚き火が落ち着くと、
hekさんが「腹減ったなぁ〜」とつぶやく。
最後の締めは、やっぱりお茶漬け。
永谷園の“わさび茶漬け”をレンチンご飯にかけると、
湯気と香りが一気に広がる。

「これが最高なんだよなぁ」
全員がうなずき、笑った。
矢田川で過ごした5夜連続の宴。
最後の夜も、やっぱり笑顔で締めくくる。

締めのお茶漬け

外気温16℃。
少し肌寒い風が、火の残り香を運んでくる。
片付けを終え、焚き火の跡に静かに頭を下げた。
明日はいよいよ矢田川を出発。

車内に戻り、着替えてベッドへ。
みゅうちゃんが布団の上で丸くなる。
静かな夜、静かな終わり。
楽しい時間の余韻を胸に、ゆっくりと目を閉じた。

「道の駅あゆの里矢田川」の街灯に照らされる我が家(キャンピングカー)

【あとがき】

旅の中で「終わりの日」というのは、いつも少し切ない。
でも、それ以上に感謝の気持ちが大きい。
たくさん笑って、同じ時間を過ごした仲間たちがいる。
矢田川の焚き火は、今年もまた、心に残る夜になった。


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