見出し画像

統合失調症の幻視や幻聴、妄想が起きる原因とその改善方法について(脳の健康の話)

暑い日が続いているため、涼しさを感じるような画像をみんなのフォトギャラリーから選んで使用させていただきました。

さて、今回は統合失調症の原因とその改善方法についてお話いたします。

統合失調症では幻覚(幻視や幻聴)と妄想が起きる事がよく知られています。
それらが起きる原因については長年謎とされてきましたが、最近はその原因とそれを予防するために何をやったら良いのかがわかりつつあります。

長い文章ですが、今回の話は統合失調症で治療中の人やそのご家族にとっては学びの多い記事となるでしょう。
是非最後まで読んでみてください。


・脳の異常は脳の物理的な損傷によって引き起こされてしまう

私はkindleで『その行為が脳を壊す:精神疾患は何故発症するのか?』という電子書籍を出しています。

色々な精神疾患は、脳の様々な細胞や神経の物理的な損傷の進行による機能異常で起きる』というのを解説している本です。

多くの人が日常的に行っている『13の行為』によって脳内では活性酸素がたびたび増加し、それによって脳のあちこちの細胞が傷ついていきます。
その損傷が大きく進むと脳は正常に機能しなくなり、様々な精神疾患を発症するという感じです。

この本の中では統合失調症の人達向けの内容も含まれています。


・幻視や幻聴と関わってくる『視床』という部位の損傷

脳には『視床』という部位が存在します。
ここは視覚や聴覚その他の感覚情報を処理する部分となっています。

この視床の損傷が進んでしまうと正常に機能しなくなります。

視床が正常に機能しなくなると、「外部から入力された情報」と「脳内で自分で生み出した情報」の区別がつかなくなる現象が時々起きるようになってしまうのです。

統合失調症の人達が体験しているおかしな幻視や幻聴というのは、それらは全て自分の脳が生み出している物です。
しかし視床が損傷して正常に機能しなくなると、外部からの情報と脳内で生み出した情報の区別がつかなくなります。
そのため、まるで実際に見たり聞いたりしたかのように感じるようになってしまうのです。


・視床の機能不全で幻視が起きる事を実際に紹介している漫画がある

『その行為が脳を壊す:精神疾患は何故発症するのか?』という本の中でも紹介しているのですが、『視床が機能不全に陥ると幻視を体験する』というのを実体験として漫画で描いている人もいます。


東條さち子さんの「ダンナがとつぜん脳梗塞~わが家の緊急事態宣言~」というkindle unlimitedでも今読めるこの漫画の中では、作者の配偶者(夫)が脳梗塞で入院するシーンがあります。

医師の診察で「視床に脳梗塞が起きている」と言われるのですが、その入院期間中に夫は色々な幻視を見るようになりました。

作者の東條さち子さんは「入院中に飲んでいた薬の影響だろう」と漫画の中では書いているのですが、そうではありません。
実際は「視覚や聴覚情報を処理する視床が梗塞(血流障害)によって正常に機能しなくなり、そのせいで幻視が発生した」というのが医学的に正しい解釈なのです。

このように、視床が正常に機能しなくなると、視覚や聴覚情報の処理がおかしくなってしまい、幻視や幻聴が必ず起きるようになってしまうのです。


・統合失調症の人達の視床は何故物理的に損傷しているのか?

統合失調症で幻視や幻聴が発生する人は前述のように視床部分に異常が発生しています。

この異常が何故起きているかというと、先ほどの漫画のように脳梗塞のような血流障害で起きる事もあれば脳腫瘍で起きる場合もあり、また遺伝的な視床の変質によって起きる事もあるでしょう。

それ以外にも「下垂体から発生した活性酸素による損傷の進行」というのも考えられるのです。

・強い快感を伴う性的な興奮
・違法な薬物を摂取

などでは下垂体で快楽系の脳内物質の分泌がものすごく活発になります。
それにともないその部位で活性酸素が大幅に増加してしまうのです。


・活性酸素が脳の色々な部位を損傷していく

性的な快楽や違法な薬物での快楽は下垂体で多くの活性酸素を発生させてしまいます。

その増加した活性酸素は下垂体やその周辺の細胞や神経と反応してどんどん破壊していくのですが、下垂体の近くに視床下部という部位があり、こちらにも流れこんで破壊を行っていきます。

「視床」の下側に存在するので「視床下部」と呼ばれるこの部位は自律神経の制御に関わる仕事をしています。
そのため、視床下部の損傷が進むと自律神経の異常がよく起きるようになってしまいます。(進行すると自律神経失調症になる)

違法な薬物をよく摂取する人は自律神経がおかしくなる」というのはよく知られているでしょう。

性的な快楽は薬物ほどではないものの、やはりそういう行為をよくするほど視床下部が損傷して自律神経がおかしくなりやすいのです。

・さらに視床まで損傷が進むと・・・

視床下部ほどではないのですが、視床下部の上にある視床にも下垂体で増加した活性酸素の一部が流れ込み、損傷が起きてしまいます。

この視床の損傷が進んでいくと、やがて視床が正常に機能しなくなり、先ほど解説したように幻視や幻聴が必ず発生するようになってしまうのです。


・性欲が衰えだす年代から統合失調症の症状が緩和していく

性的興奮が下垂体で快楽物質を大量に分泌し、その際に活性酸素も大きく増えて視床下部や視床をどんどん損傷していくという事は、先にも解説した通りです。

性的な興奮と統合失調症には実は大きな関係があります。
性欲が旺盛な年代の人ほど統合失調症が発症しやすい。また性欲が衰え出すと統合失調症の症状が緩和される人が多い」という統計でも、この病の原因と発症の関係を指し示しているのです。

・違法な薬物を摂取している人は統合失調症になるリスクが数倍に跳ね上がる

また、前述のように違法な薬物も下垂体で活性酸素を大きく増加させます。

実際に「違法な薬物を摂取している人は、統合失調症になるリスクが数倍に跳ね上がる」という統計もあります。

これも下垂体の活発化を起点とした視床の破壊が統合失調症の原因である事を強く指し示しています。

・激しい興奮や強く怒る行為なども下垂体で活性酸素を大きく増加させてしまう

下垂体は色々なホルモンを分泌するのですが、

・激しく興奮する
・強く怒る
・実生活やSNSなどで頭に血を昇らせながら論争したり誰かを攻撃する

などをしている時も下垂体ではホルモンの分泌が活発化し、そのため活性酸素が増加して視床下部や視床を損傷していく事になります。

こういう行為をよくすると、統合失調症の人は自分で自分の脳の視床をどんどん壊している事になります。
幻視や幻聴が起きやすくなってしまうのです。


・視床の損傷を減らすために何をやるべきか?

先ほども解説したように

・性的な興奮
・違法な薬物の摂取
・激しい興奮や、強く怒る事、誰かを攻撃する事

はいずれも下垂体の活動を大きくさせ、活性酸素を増加してしまいます。
そしてその増えた活性酸素が視床下部や視床にも流れこんでこれらの組織をどんどん破壊していき、やがて自律神経の異常や幻視や幻聴を引き起こす事になります。

今後の生活においては

・性的な興奮は時間や回数、頻度を減らす(無駄に性欲を刺激する物は見るのを避ける)
・違法な薬物はできるだけ摂取しない
・多くの時間おだやかでいる事を心がける。実生活やSNS上で誰かを攻撃しない。

などを意識すると、視床下部や視床が傷つく機会が大きく減り、自律神経の異常や幻視や幻聴が起きにくくなっていくのです。

傷ついている視床下部や視床も新たな傷が付かない状態ではじわじわと修復が進んでいくようになっています。

・妄想は何故起きる?

文章が長くなってすいません。

ここから統合失調症のもう一つの症状の『妄想』について、その原因と改善方法についてお話します。

妄想が起きる原因としては、「脳の司令塔である前頭葉の大きな機能低下が起きている」というのが考えられます。

実は統合失調症の人の脳というのは、「夢を見ている時と似たような状態に陥っている」というのがあるのです。


・ほとんどの人は夢の中で支離滅裂な思考になっている

レム睡眠中に人は夢を見るのですが、このレム睡眠中に脳の前頭葉の働き具合を調べると、「前頭葉の大部分が活動が大きく落ち込んでいる」という状況になっているのがわかっています。

前頭葉は思考を司る部分であるのですが、これの大部分が活動していない状況になると思考が支離滅裂になります。(思考が正常に処理できなくなる)
そのため、夢を見ている最中はずいぶんとおかしな内容になっているのです。

私が出した本「その行為が脳を壊す」でも書いているのですが、統合失調症の人だけでなく多くの精神疾患においては前頭葉の物理的な損傷が進行する事で、この部分が正常に機能しない事態に陥ります。

そうなると

・頭にもやがかかったようになる(ブレインフォグ)
・光や音が刺激的になる
・話や文章が理解できにくくなる
・思考が正常にできなくなり、希死念慮や妄想が発生する

という事が必ず起きてしまうのです。

統合失調症の人達は妄想が起きる事がよくあるのは、それは前頭葉に大きな損傷が起きてしまい、この部分が正常に機能しなくなる事で起きてしまうのです。

夢の場合は脳の正常な機能として「前頭葉の大部分の活動を抑える」というのが起きています。
しかし統合失調症の場合は「前頭葉の損傷のせいでこの部分の活動が大きく低下している」という状況になり、夢を見ているのと同じような支離滅裂な思考を覚醒時にしてしまうのです。


・夢と違って記憶に残るせいで、おかしな妄想が固定化されてしまう

夢はその大部分がまともに記憶されません。
夢を見ている最中に目覚めた場合は部分的に夢の内容を覚えているのですが、基本的に夢を見ている最中は脳の記憶を司る部分も活動が低下しているため、夢の内容がほとんど記憶されないのです。

一方、統合失調症の場合はこれとは異なり、脳の記憶を司る部分が活動している状態で夢と同じような支離滅裂な思考が起きてしまいます。

そのため、その支離滅裂な思考が記憶として残っていってしまうのです。

夢を見ている最中は本人はそれを「現実」として体験しているのですが、統合失調症で起きる妄想も体験中は「現実」として捉えてしまうのです。
そしてそれが記憶として残る事で、妄想が固定化していくのです。


・前頭葉を健全な状態に戻すために何をやるべきか?

私がアマゾンのkindleで出している本「その行為が脳を壊す:精神疾患は何故発症するのか?」では、脳の色々な箇所の物理的な損傷を起こす行為として13の行為を挙げています。

その13の行為の中には先ほども紹介した性的な興奮や違法な薬物の摂取もありますし、日常で行う「イライラする事」「ストレスを感じる事」「食べ過ぎや甘い物の摂りすぎ」なども含まれています。

この本の中では脳を壊す原因を挙げるだけでなく、「壊れている脳の細胞をより早く治すための食事や運動などの生活面においての解説」も行っています。

今現在統合失調症で治療中の人やそのご家族にとって大きな学びを得られると思いますので、この本は是非読んでみてください。

また、お知り合いに統合失調症で悩んでいる人やそのご家族がいるという人は、その人にも今回の記事を読むようおすすめしてみてください。


病という物は必ずそれを引き起こしている原因があります。
その原因をきちんと理解して対処すると、長く苦しんできた病でもそれ以後は発生を大きく抑える事ができます。

知識は病に打ち勝つための強力な武器となります。
私がkindleで出している本は、そのための大きな助けになるでしょう。