ダイエットは静止画ではなく動画。数字よりも“歴史”を見る
こんにちは。
おなか日和主宰、管理栄養士・医学博士のヒロセです。
「やせたい」と思ったとき。
「食事量はこのくらいにしましょう」
「この食材はおすすめで、この食材は要注意です。」
まず最初に、インターネットではこんな情報に触れる機会が多いと思います。
こうしたアドバイスは、決して間違いではありません。
多くは専門家が研究や経験を積み重ねてきた、エビデンスやガイドラインに基づいたものです。
でも、私を含む現場の管理栄養士は、まず最初にこう考えます。
「この体重には、この人のどんな歴史があるのだろう?」
ダイエットは、静止画ではなく動画
体重は、一瞬を切り取った数字です。
いわば一枚の写真のようなもの。
でも、ダイエットは静止画ではなく動画です。
増えている途中なのか。
減っている途中なのか。
大きく変化した直後なのか。
同じ数字でも、それまでの流れで、持つ意味はまったく変わります。
たとえば同じ80kgでも。
・先月81kgだったなら、「いいペースですね。このまま続けてみましょう」
・先月90kgだったなら、「すごく頑張っていますね。少しペースを整えていきましょう」
・先月79kgだったなら、「最近の生活に何か変化がありましたか?」
“数字”を静止画としてではなく、動画として見ると、かける言葉がこんなにも変わるのです。
だから「その時の体重」だけで判断すると、その人なりの努力や困りごとを見落としてしまうことがあります。
そしてそれは、本人にとっても同じです。
せっかく努力して変化している途中なのに、絶対値や周りとの比較で「まだ◯kgもあって太っている」と、自分を否定してしまう方が少なくありません。
でも本当は、変化している途中の自分を、誰よりも自分が認めてほしいと思っています。

「評価される」食事記録は「静止画」になりやすい
実は私は、食事記録を入力すると自動でコメントが表示されるようなアプリは、あまり積極的にはおすすめしていません。
(記録が苦にならず、コメントを楽しめる方にはぜひおすすめです)
というのも、こうしたアプリの多くは、一般的な基準に沿って評価が表示されます。
つまり、“静止画”で判断されやすいのです。
たとえば、3000kcal食べていた人が2800kcalに減らした場合。
素晴らしい努力で、体としては確実に変化するはずなのに、アプリ上では変わらず「少し食べすぎですね」と表示されてしまうことがあります。
それでは、自分なりの変化や努力が見えにくくなってしまいます。
ダイエットが動画だとしたら、自然と目が向けたいの「今の数字」より「流れ」なのかもしれません。
一方で、記録そのものを否定しているわけではありません。
自分を客観的に振り返るという意味で、とても優秀だからです。
・評価されず、淡々と記録できるアプリを使う
・間食だけ記録してみる
・食後の体感をメモする
記録が苦にならない方は、自分のポジティブな変化を拾いやすい記録方法がおすすめです。
ちなみに某有名食事記録アプリ、ズボラな私は1日どころか1食で挫折しました(笑)。
ダイエットも、生活の中のひとつ
バレンタインデーだったので、私はこの記事を、ガトーショコラを焼きながら書き始めました。
よくある「絶対痩せる系」でバズるような「豆腐+ココア」などではなく、 チョコレート、牛乳、砂糖、小麦、卵をしっかり使ったレシピです。
このガトーショコラに対する私なりの優先順位は「とにかく美味しい」こと。その次に「ちょっと罪悪感を減らす」ために、40%くらいのチョコをミルクチョコではなく高カカオのものに、砂糖をきび糖にしました(笑)。
間食としては、確かに今日はカロリーをとりすぎましたが、そんな日があって、もちろんいいんです。
私も、「豆腐+ココア」を活用する日もあります。その基準の考え方は、また別の機会にお話しします。
SNSの「これを食べればいい」は、静止画としての体重ではなく、自分の生活の流れの中でどう組み込めるかを考えながら取り入れていくと良いなと思います。
何より、食の好みや価値観には、人それぞれの歴史があります。
ダイエットもまた、ひとつの動画の途中。
うまくいく日もあればそうでない日もある、でも、なにより大切にしたいのは、自分がハッピーでいられるかどうかです。
もし、できるなら。
誰よりもあなた自身が、自分の「これまで」をやさしく見てあげてくださいね。
優しく見るポイントがわからない、という場合には、いつでもご連絡ください☺️

