空港の中に私有地?!成田空港闘争の爪痕
今、住んでいるのは、成田空港A滑走路のすぐ側。飛行機好きの私にとっては間近で旅客機が見れるとあって楽しんでおります。
時間を見ては周辺も探索に行くのですが、今回は成田空港の少しディープなお話しを。

◆成田空港開港を巡っての社会問題
成田国際空港は1978年に開港しました(当時は新東京国際空港)。東京の羽田空港が狭くなり国際的に新たな空港の開港が求められ、1960年代あたりから候補地などの検討が進められておりました。
その建設に当たっては、開港を急ぐ政府の強硬姿勢と当時の世相と地域固有の事情が相俟って、近隣住民らによる激しい反対運動が社会問題化しました。それには空港用地内外の民有地取得問題や騒音問題をめぐっての問題もあったのです。
さらに、その反対運動に新左翼の各勢力が介入したため、死者を生じるほどの警察との衝突、各種テロ事件、さらには反対運動内部での主導権を巡る派閥抗争・内ゲバといった様々な事件が発生することになりました。

成田では三里塚闘争として知られていますね。今まさに私が住んでいる場所です。
とはいえ、若い世代では、聞いたこともないという人たちもおり、時代の流れを感じてしまいます。成田空港を利用して旅行に行っている若者たちにもこういう歴史があったことは知っておいてもらいたいものです。
◆今も残る成田空港内の私有地
さて、この話をすると驚く人が多いのですが、空港の開港を阻止するべく土地を手放さない人たちがおり、そこに今も私有地として存在している場所があるのです。昨年の状況で未買収用地は2.9ヘクタールと僅かですが確かに空港内にそれは存在しています。
◆東峰神社

反対派の精神的シンボルとして存在する東峰神社。B滑走路を遮るように立っています。
場所は県道44号線を途中から横道に入ったところ。その細い道を更に横に入った場所のつきあたり。東峰神社で引き返すかたちになるので行くのが目的の方は覚悟を要します。それはこの神社が建設反対派のシンボル的存在であるので警察の警備は厳重。駐車していれば職質される可能性大ですので、興味本位では行かない方がよいかもしれません。

ただ、B滑走路の直ぐ側なので、着陸や離陸の胴体の腹が真上に見える大迫力の場所でもあります。撮影スポットとしては最高なのですが、ゆっくりと撮影はできません・・・。

◆三里塚物産
用地買収に応じない数件の農家があり、そこに県外から来た反対運動に参加した人たちがそのまま住み着いてなんと農作物を加工して販売しています。
生活居住区なので関係者以外の立ち入りは禁止されています。この場所は東峰神社から近いです。
最近では、同じように農家に嫁いだ反対派の石井紀子さんが交通事故での急逝が地元でも話題になりました(2020年)。御冥福をお祈りします。

◆横堀団結小屋


ここには、高さ30mの航空妨害用の鉄塔が立てられているとのこと。未定のC滑走路の妨害を目的としているのかもしれませんが、現在この周辺は全て誘導路になっています。
ただ、2002年には、この歪曲した誘導路が原因で接触事故が起きておりますので、安全を脅かす結果になろうとも航空妨害の目的は成しているのかもしれません。
今年の5月には横堀現地闘争本部などは撤去され、空港用地内や周辺に残る団結小屋は6棟になるそうです。
◆木の根ペンション

有名なのがこの場所ではないでしょうか。木の根ペンション。なんと空港に一番近いペンション。一泊千円だそうです(;^ω^) 。
ただし、敷地はセンサー付きのと覗き窓付きの高い壁に囲まれています。プールもあるそうですが今は運営されていないようで。
数年前まで、この場所で音楽フェスが開催されていたようです。タイガー&ドラゴンというフェスが昨年も今年も開催されたようです。

開催要項の注意事項では、近接する滑走路の航空機運行の妨げとなる行為は一切禁止で、状況に応じては警察に身柄を引き渡すとの警告まで。
だったら何もこんな所で行わなくてもと思うのですが。ちなみにタイガー&ドラゴンのドラゴンって龍ですよね。龍と虎って中国と韓国を象徴する動物なんじゃ・・・。
昔のポスターを見たらP-40のイラストなんですが、これ抗日のためのアメリカ義勇軍のフライングタイガースそのまんま?あれぇ?(画像はリンク切れで現在は見ることができませんでした)

さて、このように過去反対派との闘争で苦難な歴史を刻んだ成田国際空港も国際競争の波を受け、C滑走路などの拡張工事が始まり出してます。
今後、地元住民との間でどのような公共事業が始まるのか、注目したいところではあります。
このように成田空港周辺では今だにあちこちに闘争の爪痕が残っています。機会があればまた記事にします。
オススメの場所です →空と大地の歴史館
