別れても好きなフォカッチャ
わたしのゆるゆるチャレンジランキングは、松竹梅に分類している。現実を直視した非道なまでにシビアな選別だ。
例えばビギナーズラックでいきなり松を獲得したものの、2回目からは梅の下(げ)へ真っ逆さま。それでも上手になりたい意欲で何年も引っ張っているのが柑橘果皮加工品。
一方で、これはあかんと初回敗退でうなだれても(そのまま離脱あり)、なんとなく次回チャレンジが見えるときもある。
毎回フォカッチャの判定は、竹に行けない梅。
好きでたまらないわけではなく、パン屋さんで見かけても買わないのがほとんど。頻繁に焼きたいとは思わず、かといって何年もチャレンジしないわけでもない。
『別れても好きな人』昭和歌謡か。
ではなぜ作るのかと聞かれたら、製造工程に興味があるから。世間では簡単パンの代名詞のようにいわれているが、わたしのようなパン焼き素人にとっては、コケてやらかす場面がきっちり用意されているところがおもしろい。
前回と同じレシピで作ってみた。同じ方法をなぞるのはつまらないので、いくつか変える。
①粉と水分の合わせ方を変える
②ローズマリーは乾燥(させてしまったもの)使用
③オリーブオイルは震えながら前回以上に流し込む






生地はもう少し元気かと思ったけど、やはり良し悪しがわからない。捏ね上げや冷蔵庫から出したときの温度管理が必要なのか。
睡眠不足気味で寒がりかもしれないけど、生地の状態は焼けばわかるさ。


やっぱり生地が弱い?そこは負けずに穴を空けて強気でオリーブオイルを垂らす。“たらす“ってちょっとだけキュンとする。
ローズマリーは数日で頼みもしないのにドライ化へシフトしている。いいよ、本領発揮せよ。
フルール・ド・セルを指先でフンッ!と潰しながら生地にばらまく。粒状とサラッとしたところを作ると、塩味の感じ方が変わっておいしい気がする。

焼いてなんぼのローズマリー。えらいよ。

毎回生地をバットに入れたまま焼いている。生地が緩すぎるのか、量と大きさが合っていないか、のべーっと焼き上がって怠惰な雰囲気を醸す。高さが出ないからおいしそうに見えないし。

フレッシュ以上に、乾燥ローズマリーは香りの飛距離が伸びる。生地はまずまずおいしくソフトランディング。前回よりはいい。

すっかり調子に乗ったものぐさは、プロ仕様(多分)の高加水レシピ(オーバーナイト)にチャレンジするも、待ってました!の大コケで、ひっくり返って天を仰いだ。
フォカッチャを焼いたはずが、底付近は焼き餅。
正月か、めでたい。

判定は、梅の下の下の下。
別れても好きでいられるか。
