感情を整理するとき、「事実」と「その時」と「今」を分けてみる
いい・悪い、許す・許さないを決める前に。「今は決めない箱」を作ってみた。
何か嫌なことがあったとき、
私はその出来事を、頭の中で何度も考えてしまうことがあります。
あのとき、あの人にこう言われた。
私は傷ついた。
あれは嫌だった。
今でも思い出す。
そして、考えているうちに、
「じゃあ、あの人は悪い人なのか」
「私はまだ怒っているのか」
「許した方がいいのか」
「もう考えない方がいいのか」
と、どんどん答えを出そうとしてしまいます。
でも最近、
少し違う整理の仕方をするようになりました。
頭の中に、いくつかの箱があるところを想像してみる。
そして、
感情を全部、一つの箱に入れない。
「事実」
「その時の感情」
「今の感情」
この3つを、一度分けて考えてみる。
そして、どうしても答えが出ないものには、
「今は決めない」
という4つ目の箱を作る。
今回は、そんな感情の仕分け方について書いてみます。
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出来事と感情が、頭の中でくっついていた
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たとえば、誰かに、
こんな言葉を言われたとします。
「そんなことで休むの?」
これは、起こった出来事です。
でも、その瞬間、
私は、こう感じたかもしれません。
悲しい。
分かってもらえない。
責められた。
自分はダメなんだ。
そして時間が経って、
思い返しているうちに、
「私は否定された」
という一つの塊になっていく。
でも、よく見ると、
この中には、
いくつか違うものが入っています。
実際に言われた言葉。
そのとき感じたこと。
その言葉を、今どう受け取っているか。
そして、自分の中でつけた意味。
全部、
同じものではありません。
でも、
頭の中では、一つになりやすい。
だから私は、一度、箱を分けてみることにしました。
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1つ目の箱は、「事実」
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最初に見るのは、
実際に何が起きたか。
できるだけ、評価を入れずに書きます。
たとえば、
「連絡をしたけど、3日返信がなかった」
「仕事でミスを指摘された」
「約束していた予定がキャンセルになった」
「あの人に○○と言われた」
ここでは、
「無視された」
「嫌われた」
「バカにされた」
までは、まだ入れません。
なぜなら、それは事実ではなく、
自分の受け取り方が混ざっていることがあるからです。
もちろん、
その受け取り方が間違っている、という意味ではありません。
ただ、
起きたことと、
自分が感じたことを、
一度だけ別々に置いてみる。
それだけです。
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2つ目の箱は、「その時の感情」
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次に、
その出来事が起きたとき、
自分がどう感じたか。
を見ます。
悲しかった。
腹が立った。
怖かった。
恥ずかしかった。
寂しかった。
混乱した。
見捨てられたように感じた。
ここでは、感情に対して、
「そんなことで怒るのはおかしい」
「気にしすぎだった」
とは考えないようにします。
そのときの自分が、そう感じた。
まず、それだけでいい。
今振り返れば、
大げさだったと思うこともあるかもしれません。
でも、
今そう思えることと、
そのとき本当に苦しかったことは、
両立します。
過去の自分の感情まで、今の自分が訂正しなくてもいい。
そのとき悲しかったなら、
「そのとき、私は悲しかった」
と、その箱に置いておきます。
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3つ目の箱は、「今の感情」
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ここが、
私にとって結構大事でした。
その時の感情と、
今の感情は、
同じとは限りません。
当時は、ものすごく腹が立っていた。
でも、今はそこまででもない。
当時は、悲しくて仕方なかった。
でも、今振り返ると、
少し違う見え方をしている。
逆に、
そのときは何とも思わなかったのに、
時間が経ってから、
「あれ、嫌だったな」
と気づくこともあります。
感情は、ずっと同じ形で保存されるとは限りません。
だから、
事実は変わらなくても、
感情は変わることがある。
その前提で、今の自分にも、
もう一度聞いてみます。
今、この出来事を思い出すと、
私は何を感じる?
まだ怒っている?
悲しい?
少し距離ができた?
もうあまり気にならない?
自分でも、
まだ分からない?
どの答えでも、いいと思っています。
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過去の感情で、今の結論まで決めなくていい
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ここまで分けてみると、
一つ気づいたことがありました。
たとえば、
そのとき、ものすごく怒っていた。
だから、
「あの人とは二度と関わりたくない」
と思った。
でも、それは、
その瞬間の自分が出した答えです。
時間が経った今も、
同じ答えかどうかは、別です。
もちろん、今も関わりたくない。
と思うこともあります。
それなら、
それでいい。
でも、
過去にそう思ったから、
今もそう思わなければいけない。
ということではありません。
反対も同じです。
昔、
「もう許した」
と思ったからといって、
後からまた怒りが出てきてもいい。
感情は、
一度決めたら変更禁止の設定ではありません。
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でも、どうしても答えが出ないものがある
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ここで、問題が出てきます。
事実は分かった。
その時の感情も分かった。
今の感情も、
なんとなく分かった。
でも、
じゃあ、
私はどうしたいの?
が分からない。
許したいのか。
許したくないのか。
続けたいのか。
やめたいのか。
好きなのか。
嫌いなのか。
考え続けたいのか。
もう考えたくないのか。
どちらにも、
入らない。
以前の私は、
こういうときほど、
無理に答えを出そうとしていました。
でも、
最近は、
そこにもう一つ、
箱を作っています。
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4つ目は、「今は決めない箱」
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この箱には、
今は、
どの答えにも入れられないもの。
を入れます。
たとえば、
「あの人を許せるかどうか」
「この仕事をもう一度やりたいか」
「この関係をどうしたいか」
「昔の出来事をどう受け止めればいいか」
「もう考えなくていいのか」
分からなければ、
今は決めない。
それで終わりです。
3日間、入れておいてもいい。
1年でもいい。
10年でもいい。
途中で取り出してもいい。
そのまま、存在を忘れてしまってもいい。
この箱は、
「いつか必ず答えを出さなければいけない箱」
ではありません。
ただ、
今ずっと手に持っていなくていいように、
一度置いておくための箱。
です。
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答えが出ないことより、持ち続けることの方が疲れる
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答えが出ない問題があると、
頭の中では、
ずっと処理が続きます。
どうしよう。
どう思えばいい?
あれは正しかった?
私が悪かった?
相手が悪かった?
許すべき?
忘れるべき?
でも、
今すぐ答えを出せないものもあります。
それなのに、ずっと頭の中で持っている。
ゲームでいうなら、
インベントリに、
使うか捨てるか決められないアイテムを
ずっと入れているような状態。
捨てたくはない。
でも、使う予定もない。
それでも、容量だけは使っている。
だったら、
一度、倉庫に預ける。
それが、
「今は決めない箱」
です。
答えを出さなくてもいい。
でも、
今ずっと考え続けなくてもいい。
それだけで、少しHPが空くことがあります。
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「保留」は、逃げではない
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以前の私は、
決めない。
考えない。
保留する。
ということに、少し罪悪感がありました。
問題から逃げているような気がしたからです。
でも、
HPが少ないとき。感情がまだ大きく動いているとき。
情報が足りないとき。そんな状態で、
無理に結論を出す必要はありません。
むしろ、
今の自分には、
まだ決められない。
と分かることも、
大事な情報です。
ゲームでも、今のレベルでは入らないダンジョンがあります。
まだ装備が足りない。
HPが少ない。
今は別のクエストをする。
だからといって、
そのダンジョンを、
永遠に諦めたわけではありません。
感情も、似ているのかもしれません。
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私が使っている「感情仕分け」
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もし、
頭の中で、
同じ出来事を何度も考えてしまうとき。
私は、
こんなふうに分けてみます。
【1. 事実】
実際に起こったことは?
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【2. その時の感情】
その瞬間、
私は何を感じた?
________________
【3. 今の感情】
今、
その出来事を思い出すと、
何を感じる?
________________
【4. 今、結論を出す必要はある?】
□ 今決めたい
□ もう答えが出ている
□ 今は決めなくていい
【5. 「今は決めない箱」に入れるなら】
何を保留にする?
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いつまで入れる?
□ 3日
□ 1週間
□ 1か月
□ 期限を決めない
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感情を整理することと、感情に判決を出すことは違う
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この方法を使っていて、
一番大事だと思ったのは、
ここでした。
感情を整理しようとすると、
「じゃあ、
結局どっちなの?」
と、答えを出したくなります。
でも、
感情を整理することと、
感情に判決を出すことは違います。
悲しかった。
それでいい。
今は、
少し違う気持ちになっている。
それもいい。
まだ分からない。
それも、一つの現在地です。
必ず、
良い。
悪い。
好き。
嫌い。
許す。
許さない。
どちらかに、
入れなくてもいい。
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最後に
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感情がぐちゃぐちゃしているとき、
私は、
全部を一度に解決しようとしていました。
何が正しかったのか。
誰が悪かったのか。
私はどう感じるべきなのか。
これからどうすればいいのか。
でも、
全部を同時に考えると、
余計に分からなくなることがあります。
だから今は、
まず、
何が起きた?
次に、
そのとき、どう感じた?
そして、
今は、どう感じている?
ここまで分ける。
それでも、
答えが出ないものは、
「今は決めない箱」に入れる。
3日でもいい。
1年でもいい。
10年でもいい。
今の自分が、
もう一度向き合いたくなったときに、
取り出せばいい。
そして、
ずっと取り出さなくてもいい。
事実は変わらなくても、
感情は変わることがあります。
だから、
過去の感情だけで、
今の自分の結論まで決めなくていい。
今日、
答えが出なくても、
生活は続けられます。
今は持てないものを、
一度箱に置いて、
今の自分が持てるものだけで進む。
そんな整理の仕方があっても、
いいのかもしれません。
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