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フェルメール「真珠の耳飾りの少女」展へ|大阪中之島美術館 鑑賞記録

大阪中之島美術館で開催されている
「フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展」へ行ってきました。

訪れたのは、2026年9月7日(月)。

台風の影響でお天気を心配していましたが、
雨はときどき傘をさす程度。

気温にも恵まれ、
思っていたよりずっと過ごしやすい一日になりました。

朝一番の時間を選んで

今回、わたしたちはフリーチケットだったため、
時間を選んで入場することができました。

フェルメール展、真珠の耳飾りの少女が描かれた貴重な2枚の入場チケット

選んだのは、朝一番の時間帯。

これまで訪れた方々の投稿などから、
「朝一番は比較的空いているらしい」と
主人が情報を得ていて、

それならばと、朝から向かうことにしました。

これが、まさに的中。

入場した頃は比較的ゆったりとしていて、

作品の前で立ち止まったり、
近づいて細部を見たり、
少し離れて眺めたり。

思っていた以上に、
ゆっくり、じっくり鑑賞することができました。

ただ、時間が経つにつれて
少しずつ人が増えていくのが分かり、

私たちが会場を出る頃には、
かなり賑わい始めていました。

あくまで私が訪れた日の様子ですが、
これから行かれる方の参考になればと思います。

14年ぶりに日本へやってきた《真珠の耳飾りの少女》

今回、《真珠の耳飾りの少女》が日本を訪れるのは14年ぶり。

オランダ・ハーグの
マウリッツハイス美術館が所蔵する作品です。

今回は同館の改修工事に伴う臨時休館によって
特別に来日が実現したそうで、

展覧会は大阪中之島美術館のみで開催されています。

大阪中之島美術館の屋外に設置された、宇宙服を着た猫の大きな彫刻。オレンジ色の体と銀色の宇宙服が印象的で、背景には美術館周辺の建物と芝生が広がっている。

ずっと画集や印刷物、
画面の中で目にしてきた作品が、

今、同じ空間にある。

そう思うだけで、
少し不思議な感覚になります。

《真珠の耳飾りの少女》を前に、まず目に留まった「青」

いよいよ《真珠の耳飾りの少女》を
目の前にする――。

その直前に、
私の目を引いたものがありました。

青いターバンに使われた色、
そのもととなる「ラピスラズリ」です。

展示ケースには、
ラピスラズリと、そこから生まれる青い顔料が
展示されていました。

ラピスラズリ、青いターバンの色の原料

「このあと目にする、あの青につながっているんだ」

そう思いながら眺めてから、
《真珠の耳飾りの少女》のもとへ。

いよいよ、実物と対面

ヨハネス・フェルメール
《真珠の耳飾りの少女》
1665年頃。

作品の大きさは、44.5 × 39.0cm。

ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》(1665年頃)。装飾の施された金色の額縁に収められ、青いターバンと真珠の耳飾りを身につけた少女が暗い背景から浮かび上がっている。

有名な作品なので
何度となく目にしているはずなのに、

実物を前にすると、
やはり印刷物や画面越しに見るのとは違いました。

暗い背景から浮かび上がる少女。

こちらへ振り返った一瞬を
切り取ったような表情。

光を受ける瞳や唇。

そして、耳元に浮かぶ真珠。

そして実物を見て、
少し意外に感じたことがありました。

思っていた「青」と違う。

私はこれまで、
あのターバンにもっと鮮やかな青のイメージを
持っていました。

けれど実物を目の前にすると、
私の目には、

「デニムのような、落ち着いた青」

に見えました。

照明や見る位置によっても
感じ方は変わるのかもしれません。

それでも、
画面や印刷物を通して
自分の中につくられていた「フェルメールの青」と、

実際に目の前で見た青には違いがありました。

それが、とても印象に残っています。

直前にラピスラズリを目にしていたからこそ、

いつも以上に「青」という色そのものを
意識して作品を見ることになったのかもしれません。

真正面から見たあと、
少し横へ移動して眺めてみる。

すると作品だけではなく、
額縁の厚みや、壁に落ちる影まで目に入ります。

「絵を見る」というよりも、

400年近く前に描かれた一枚のものが、
今、ここに存在している。

そんなことを感じました。

もう一枚のフェルメール《ディアナとニンフたち》

そして今回、
もう一枚のフェルメールの作品が、

《ディアナとニンフたち》。

フェルメール作品のディアナとニンフたち原画

1653〜1654年頃に描かれた、
フェルメール初期の作品です。

《真珠の耳飾りの少女》が
44.5 × 39.0cmなのに対し、

こちらは97.8 × 104.6cm。

同じフェルメールでも、
ずいぶん印象が違います。

離れて全体を眺めたあと、
近づいてみる。

さらに横から見る。

そしてまた、細部を見る。

私が特に目を留めたのは、
ディアナの足を洗う女性の手元でした。

足を包むように添えられた両手。

赤、青、紫、黄色の衣服。

暗い画面の中に浮かび上がる肌。

そして反対側を見ると、
一匹の犬がひっそりと座っています。

全体を見ていたときには
気づかなかったものが、

近づいていくと
次々と見えてきます。

表面には、
長い年月を経た絵肌の細かな表情まで見える。

写真を撮りながら、

「ここも」
「ここも」

と、気になるところが増えていきました。

絵を見る人を、見る

そして、
なぜか撮りたくなった景色がありました。

作品の前に立ち、
スマートフォンを向ける人たち。

フェルメールが描いた一枚の絵を、

何百年もの時を経た今、
たくさんの人が見つめている。

その作品を写真に残そうとしている人がいて、

私は、
その人たちを含めた景色を写真に残していました。

作品そのものを見る時間も
もちろん好きだけれど、

「人が何かに心を奪われている景色」もまた、
いいものだなと思います。

実物を見るということ

画集でも、
スマートフォンでも、

今は名画をかなり細部まで
見ることができます。

それでも、
実物の前に立つと、

大きさがあり、
厚みがあり、
表面があり、

そこに落ちる光がある。

少し離れて見たり、
近づいたり、
横から眺めたり。

そして、

自分でも予想していなかった
小さな部分に目を奪われる。

それが、
実物を見る面白さなのかもしれません。

そして今回、
もうひとつ嬉しかったことがありました。

私自身、フェルメールの原画を
自分の目で見て、感じられたことは
もちろん嬉しかったのですが、

それ以上に心に残ったのが、
一緒に訪れた主人の言葉でした。

「生きているうちに見られると思っていなかった」

そう話す主人から、
本当に嬉しいんだということが伝わってきました。

その姿を見られたことが、
また私の喜びにもなりました。

作品そのものだけではなく、
誰と見たのか。
その人が何を感じていたのか。

そんなことも含めて、
この日の鑑賞の記憶として
残っていくのだと思います。

今回の展覧会では
《真珠の耳飾りの少女》だけでなく、

《ディアナとニンフたち》を含む
17世紀オランダ絵画の名品を見ることができます。

マウリッツハイス美術館が所蔵する
フェルメール3作品のうち、
2作品が大阪に揃う貴重な機会。

会期は、2026年9月27日(日)までです。

これから訪れる予定の方にも、

何かひとつ、
自分だけが目を留める小さなものが
見つかりますように。

そして今回、
ここに載せた作品以外にも
心惹かれた絵がありました。

残念ながら、その作品は撮影不可。

けれど、
その絵はミュージアムショップで、一枚のポストカードとして、その日の記憶と一緒に持ち帰ることができました。

次の記事では、
撮影できなかったけれど心惹かれた作品のこと、
そして選んだおみやげについても
残しておこうと思います。

――おみやげと、もうひとつ心に残った絵のお話へ。


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