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斎藤知事の給与減額案は4度目の継続審査――「50%・3か月」と県議会の争点

2026年9月3日更新

兵庫県の斎藤元彦知事が、県保有情報の漏えいについて組織の長としての管理責任を明確にするとして提出した給与減額の条例案は、2026年6月11日、県議会で4度目の継続審査となりました。

初出時の記事は5月27日時点の報道を基に、自民党と維新の会が賛成し、6月定例会で可決される見通しだと書いていました。しかし、その後に自民党県議団が方針を変え、可決には至りませんでした。予測で止まっていた記事を、議決結果まで更新します。

「50%・3か月」は何を意味するのか

2025年6月に最初に提出された案では、知事の給料月額について、既存の30%減額を3か月間50%減額へ引き上げる内容でした。減額率を20ポイント上積みする案です。

「実質2割カット」という言い方は正確さを欠きます。基準となる給料月額に対する追加減額は20%分ですが、現在支給されている70%から50%になると見ると、支給額の減少率は約28.6%です。本記事では「30%減から50%減へ、20ポイント上積み」と表現します。

兵庫県・2025年6月6日知事追加提案説明
https://web.pref.hyogo.lg.jp/government/t_20250606_01.html

管理責任の対象

兵庫県が公表した第三者調査の結果では、元総務部長による元西播磨県民局長の私的情報の漏えいが認定されました。県は、県保有情報を適切に管理できなかったことについて、組織の長として知事が管理責任を取るという立場です。

兵庫県・第三者調査委員会の報告書一覧
https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk03/daisansyaiinkai.html

兵庫県・2025年6月3日知事提案説明
https://web.pref.hyogo.lg.jp/government/t_20250603_01.html

一方、知事が漏えいを指示したかについて、第三者調査の評価と知事本人の説明には食い違いがあります。知事は指示を否定しています。給与減額案は、知事の刑事責任を認定するものではなく、県保有情報の管理責任を理由とする条例案です。

可決見通しから継続審査へ

2026年5月末には、自民党と維新の会が賛成へ向かい、可決の公算が大きいと報じられました。6月2日、自民党県議団は「あくまで情報管理に関する管理責任に限る」ことなどを前提に、賛成方針を知事へ伝えました。

しかし、6月8日の本会議答弁を受けて自民党県議団は方針を変更。6月9日の総務常任委員会は継続審査を決め、6月11日の本会議も賛成多数で継続審査としました。

兵庫県議会・第375回定例会の議案結果
https://web.pref.hyogo.lg.jp/gikai/teireikai/r08/r8_375/documents/gianr80611.pdf

神戸新聞・4度目の継続審議
https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202606/0020463372.shtml

維新の会は委員会で原案への賛成を主張し、自民党と公明党は継続審査を主張しました。「自民・維新が賛成した」と一括するのではなく、時点と採決局面を付ける必要があります。

不起訴と政治的・行政的責任は別

知事らへの地方公務員法違反容疑の告発については、神戸地検が2026年3月に嫌疑不十分で不起訴とし、告発側が検察審査会へ申し立てたと報じられています。

神戸新聞・不起訴と検察審査会への申立て
https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202604/0020242720.shtml

不起訴は有罪判決ではありませんが、同時に、第三者調査や議会審査で扱う行政的・政治的責任を自動的に消すものでもありません。刑事手続、県の管理責任、知事の政治責任は、判断主体と基準が違います。

現在の結論

兵庫県の公式会見では、2026年7月15日時点でも条例案は継続審査中と説明されています。9月3日までに、それを覆す県議会の議決は確認できませんでした。

兵庫県・2026年7月15日知事記者会見
https://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/g_kaiken20260715.html

兵庫県議会・第376回定例会の審議日程
https://web.pref.hyogo.lg.jp/gikai/teireikai/r08/r8_376/nittei.html

「可決で幕引き」と先取りすることも、「議会が絶対に許さない」と議会全体の意思を一つにすることもできません。確認できる結論は、50%・3か月の案が4度目の継続審査となり、現在も結論が出ていないということです。

提出から再提出までの全体像は、時系列記事で整理しています。
https://note.com/poliplus/n/n2b62d8d20812

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