友人関係は季節のように移り変わる。
久しぶりに、昔の友人の名前を思い出した。
学生の頃は、毎日のように一緒にいた。
意味もなく集まって、
くだらない話で笑って、
まだ話し足りなくて。
あの頃は、それがずっと続くと思っていた。
けれど、大人になってから、
少しずつ会わなくなった。
仕事が変わり、
住む場所が変わり、
生活のリズムが変わり。
連絡を取る回数も、
一緒に過ごす時間も、
いつの間にか少なくなっていた。
「もう、昔みたいには戻れないのかな」
そんなことを考えて、少し寂しくなった。
友人関係は、
水の流れに似ているのかもしれない。
同じ場所にとどまっているように見えて、
水は少しずつ流れている。
人も同じ。
昨日と今日では、
ほんの少し違う場所にいる。
だから、昨日まで近かった人と
今日、少し距離ができることもある。
嫌いになったわけでもない。
ただ、お互いの人生が、
別々の方向へ流れ始めただけ
なのかもしれない。
そして、不思議なことに。
何年も会っていなかった友人と
久しぶりに再会すると、
「久しぶり」
その一言だけで、
昔の時間が静かによみがえることがある。
離れていた時間さえも、
二人の関係の一部になっている。
だから、
友人と距離が出来ても、
「失った」と決めつけることはない。
近くにいる時期もあれば、
少し遠くなる時期もある。
たくさん話す時期もあれば、
何年も話さない時期もある。
それでも、
大切だった時間まで消えるわけではない。
人との関係には、
始まりがあって、変化があって、
時には終わりもある。
でも、そのすべてが
自分の人生に残っていく。
春に出会った人。
夏を一緒に過ごした人。
秋になって少し離れた人。
冬になって、ふと思い出す人。
人との関係も、
季節のように移り変わっていく。
だから、
無理に昔の距離へ戻そうとしなくていい。
今の自分と、今の相手に合った距離を
大切にする。
また近づく日が来るかもしれない。
来ないかもしれない。
それでも、
「一緒に過ごせてよかった」
そう思える友人がいたのなら、
その関係は、もう十分に意味がある。
友人関係は、
永遠に同じ形で続くものでは
ないかもしれない。
だからこそ、
その時々の出会いを、大切にしたい。
