「なんでできないの?」の前に見るべきこと。子どものプレーを「理解・判断・実行」に分けて考えてみる
サッカーをしている子どもが、試合でうまくプレーできない。
そんなとき、私たちはつい、
「技術が足りないんじゃないか」
「もっと練習しないと」
「判断が遅い」
「ちゃんと考えてプレーしろ」
と考えてしまいます。
でも、実際に子どもを指導していると、少し違う見方が必要なのではないかと思うことがあります。
それは、
その子が「理解」「判断」「実行」の、どこで止まっているのかを見ることです。
これは私自身がこれまで選手を指導してきた中で、少しずつ整理されてきた考え方です。
まだ私自身も現場で検証している途中なので、「これが正解です」と言いたいわけではありません。
ただ、最近この見方で選手を観察していると、今までとは違うものが見えてくるようになりました。
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プレーは「理解→判断→実行」で起きている
私は、サッカーのプレーを大きく分けると、
理解 → 判断 → 実行
という流れで考えています。
例えば、試合中に監督から指示されたことを理解する。
そして、実際にピッチに立ったとき、周囲の状況を見る。
「今、何が起きているのか」
「相手はどこにいるのか」
「味方はどこにいるのか」
「どこにスペースがあるのか」
そういった情報をもとに、次のプレーを判断する。
そして、判断したことを実際のプレーとして実行する。
パスなのか。
ドリブルなのか。
運ぶのか。
戻すのか。
シュートなのか。
この繰り返しが、試合中には何度も起きています。
ところが、子どもがうまくプレーできなかったとき、
最後の「実行」だけを見てしまうことが多い。
ここに、私は問題があるのではないかと思っています。
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「パスミスをした」だけでは、その子の問題は分からない
例えば、試合中に子どもがパスミスをしたとします。
そこで、
「もっと正確に蹴ろ」
「ちゃんと味方を見ろ」
「練習が足りない」
と言うことはできます。
でも、本当にそうでしょうか。
そもそも、その子は、
なぜそこにパスを出そうとしたのでしょうか?
もしかすると、
相手の位置を正しく理解できていなかったのかもしれません。
あるいは、状況は理解できていたけれど、
「前に出すべきなのか、横なのか、後ろなのか」
という判断基準を持っていなかったのかもしれません。
あるいは、判断自体は正しかった。
でも、キックの技術が足りなくてミスしたのかもしれません。
同じ「パスミス」でも、原因はまったく違います。
だから私は、
「何ができなかったのか」だけではなく、「どの段階で止まったのか」を見る必要がある
と考えるようになりました。
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「理解できた」と「判断できる」は同じではない
ここは、私自身が最近特に重要だと感じているところです。
例えば、
「前が空いていたら前に行こう」
と教えたとします。
子どもが、
「なるほど、前ですね」
と理解した。
でも、試合になると前に行けない。
すると、
「理解したはずなのに、なんでできないんだ?」
となります。
でも、実は、
理解したことと、判断できることは別なのではないか。
私はそう考えています。
「前に行く」という知識を持っていることと、
今、この瞬間に前へ行くべきなのかを判断すること
は違います。
判断するためには、
「何を見るのか」
「何を基準にするのか」
が必要になります。
つまり、
理解 → 判断
の間にも、見るべきものがある。
ここを飛ばしてしまうと、
「分かったはずなのに、試合ではできない」
ということが起こるのではないか。
これは、今私が実際の選手指導を通して検証している部分です。
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だから「どこを見ているのか」が重要になる
サッカーでは、ただ周りを見るだけではありません。
何のために見るのかが重要です。
例えば、
「相手のディフェンスがどうなっているのか」
「ボール保持者に対して相手がどう対応しているのか」
「カバーがいるのか」
「スペースが空いているのか」
そういった情報を見て、
次の判断をする。
つまり、
「見る」という行為そのものが目的ではなく、
判断するために必要な情報を取りにいく。
ということです。
そう考えると、
「もっと周りを見ろ」
というアドバイスだけでは足りない場合があります。
「何を見るの?」
「それを見て、何を判断するの?」
ここまで整理しないと、子どもは「見る」という作業だけを覚えてしまうかもしれません。
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そして最後が「実行」
ここまで理解して、
何を見るのかが分かって、
判断基準を持って判断できた。
それでも、実行できないことがあります。
これは技術の問題かもしれません。
判断したパスを正確に蹴れない。
トラップが大きくなる。
ドリブルでボールを失う。
シュートを外す。
こういう場合は、実行段階の問題として考えることができます。
だからこそ、
「できなかった」という結果だけでは原因が分からない。
「理解なのか?」
「判断なのか?」
「実行なのか?」
と分けて見ることで、初めて次に何をするべきなのかが見えてくる可能性があります。
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これは保護者にも使える見方かもしれない
私は、この考え方は指導者だけではなく、子どものサッカーを見ている保護者にも使えるのではないかと思っています。
例えば、子どもが試合から帰ってきた。
「今日どうだった?」
と聞いて、
「全然できなかった」
と答えた。
そのとき、
「もっと練習しないとね」
と終わらせるのではなく、
「何ができなかったの?」
と聞いてみる。
そして、その答えが出てきたら、
「それは、そもそも何をすればいいか分からなかったの?」
「何をすればいいかは分かっていたけど、どっちを選ぶか迷ったの?」
「やることは決まっていたけど、技術的にできなかったの?」
と見ていく。
すると、
その子が悩んでいる場所が少しずつ見えてくるかもしれません。
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私自身も、まだ検証している途中です
ここまで書いてきましたが、これは私が完成させた理論を紹介しているわけではありません。
むしろ逆です。
私自身が現在、実際の選手との指導の中で、
「理解・判断・実行という見方をすると、選手の何が見えるようになるのか」
を検証しています。
実際に、選手が壁にぶつかったとき、
「何が問題なのか?」
を本人に言語化してもらう。
そして、その問題が、
理解なのか。
判断なのか。
実行なのか。
を見ていく。
そこから介入して、実際のプレーがどう変わるのかを見る。
今は、まさにその途中です。
だから、もしこの考え方が正しいのだとすれば、これからもっと現場で検証されていくはずです。
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あなたの子どもは、どこで止まっている?
もし今、あなたの子どもが、
「練習しているのに試合でうまくいかない」
「判断が遅いと言われる」
「何をすればいいか分からない」
「コーチに言われたことは分かるけど、試合ではできない」
という状態なら、
一度、
「この子は、理解・判断・実行のどこで止まっているんだろう?」
という見方をしてみると、今までとは違うものが見えてくるかもしれません。
そして私自身も、これから実際の指導を通して、この考え方がどこまで選手の変化につながるのかを検証していきたいと思っています。
もし、
「うちの子も、もしかしたらこれかもしれない」
と思った方がいたら、ぜひ教えてください。
どこで困っているのかを知ること自体が、私にとっても今後の指導を考えるための材料になります。
