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揚げて終わり、じゃない。バターが仕上げる鶏肉 -- 鶏むね肉のトリフォラート風

このレシピには、派手な動きがない。

揚げ、戻し、待つ。

生ハムとバター、

そして最後に、削られるトリュフ。

古い台所ほど、こうした順序を大切にしてきた。


ペッティ・ディ・ポッロ・トリフォラーティ

薄くのばした鶏むね肉を衣揚げにし、
その後バターでじっくりと味を含ませて仕上げる、
やや古典的なイタリア家庭料理です。

生ハム、パルミジャーノ、白トリュフ、
さらにコニャック(または白ワイン)と牛乳を加えることで、
揚げ物でありながら重すぎない、
層のある味わいが生まれます。


料理の概要・一言説明

衣揚げした鶏むね肉を、
バター・生ハム・トリュフの香りで包み込む、
静かに贅沢な一皿。


材料(4人分)

  • 鶏むね肉(薄くのばしたもの):4枚

  • 無塩バター:約50g

  • 生ハム(薄切り):4枚

  • 卵:1個

  • 白トリュフ:1個

  • 小麦粉:適量

  • オリーブオイル:適量

  • コニャック または 辛口白ワイン:少量(1杯)

  • 牛乳:1杯弱

  • パルミジャーノ・レッジャーノ(すりおろし):少量

  • 塩:適量


作り方

  1. 下準備
     卵を深皿に割り入れて軽く溶き、塩を少々加える。
     鶏肉は軽く塩をし、小麦粉をまぶす。

  2. 衣をつけて揚げる
     鶏肉を卵にくぐらせ、
     高温のオリーブオイルで色よく揚げる。
     表面がきつね色になれば取り出す。

  3. バターで香りを重ねる
     広めの鍋にバターを溶かし、
     揚げた鶏肉を並べて弱めの火で温め直す。
     途中で裏返し、全体にバターを行き渡らせる。

  4. 生ハムをのせる
     各鶏肉の上に、生ハムを1枚ずつのせる。

  5. トリュフの準備
     白トリュフは刷毛で汚れを落とし、洗ってから細かく刻む。
     パルミジャーノと混ぜ、鶏肉の上に振りかける。

  6. 仕上げの加熱
     弱火を保ち、約30分ほど静かに火を通す。
     途中でコニャック(または白ワイン)を注ぎ、
     さらに牛乳を加える。

  7. 盛り付け
     鶏肉を温めた皿に盛り、
     鍋に残ったソースを少し煮詰めて上からかける。


メモ・備考

  • 二度加熱することで、衣がソースを吸い、味が一体化する

  • トリュフは必ず火を弱めてから加える

  • 牛乳は煮詰めすぎないこと。軽い乳化が理想

  • 揚げ色は「しっかり色づく手前」が最適


料理の背景・文化的余韻

この料理には、
「揚げたら終わり」という発想はありません。

一度完成したように見えるものを、
あえてもう一度、
静かな火の上に戻す。

それは、
イタリア家庭料理が大切にしてきた
重ねる時間の感覚です。


🇮🇹 イタリアワインペアリング

  1. Langhe Chardonnay(ピエモンテ)
     樽香とバター、トリュフの香りが自然に重なる。

  2. Soave Classico(ヴェネト)
     穏やかな酸とミネラルが、衣と乳脂肪を軽やかに整える。


まとめ

この鶏肉料理は、
派手な技巧を誇るものではありません。

衣をまとわせ、
香りを重ね、
時間に委ねる。

その積み重ねが、
一皿の奥行きになることを、
教えてくれます。

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