物語が正義を作る―弁護士が作品考察noteを始めた理由
はじめまして。僕は映画や漫画が好きな弁護士です。このnoteでは、作品の考察や分析、感想を書いていきたいと思っています。
正直に言うと、このようなnoteを始めるかどうかをずっと悩んでいました。
というのも、僕たちの仕事は人の人生を左右しかねないものです。僕が空いた時間を使って物語を楽しんでいたとしても、その裏では常に「その時間を使っていれば救えたかもしれない人」がいるかもしれません。
少なくとも、僕の周りの人が嫌な気持ちにならないように、ハンドルネームで発信することにしました。何かお仕事の連絡が来たら名前を明かすことになると思いますが、そのような趣旨でハンドルネームを使っていますので、僕が誰かわかった人も温かく見守っていただけるとありがたいです。
それでも書きたいのは、僕にとって物語がただの娯楽ではないからです。僕の人生を形作り、辛いときには支えてくれて、毎日楽しみや幸せをくれる、なくてはならないものだからです。僕が仕事で誰かを救えなくても、物語がその人を救ってくれることもあるのかもしれません。
振り返れば、僕が法律家になった出発点にも物語がありました。僕は『ビギナー』というドラマを見て、法律家を志すに至りました。だからこそ、物語には人を大きく動かす力があると知っています。
法律家になった後も、物語の影響の大きさをしみじみ実感しています。法律の問題や社会の中であまり知られていない問題を身近なものとして知ってもらうのはとても難しく、理不尽な世界を目の前にして孤独を感じることもありました。そんな僕を横において、『虎に翼』や『それでもボクはやってない』のような物語は社会そのものを巻き込んでいきました。
物語は単に知識を伝えるだけではありません。
誰の言葉を信じるのか。
何を疑わしいと感じるのか。
何を公正と考え、何を許せないと感じるのか。
そうした私たちの感覚にも、物語は静かに影響を与えています。物語は人の想像力や価値観を広げることもあれば、偏見や思い込みを強めることもあります。その意味で、物語は私たちの「正義」の輪郭をつくっているのだと思います。
だからこそ、法律家が物語に関わることには意味があると考えています。
だからこそ僕も、単なる受け手にとどまらず、そこに参加したいと思いました。
これまで、作品の法律監修や宣伝文の作成、公開には至らなかったけれども漫画の原作や脚本の執筆なんかもしてきました。その中で、法律家としての役割を自覚するとともに、創作の楽しさや産む苦しみも感じてきました。
そして今、このnoteでやりたいのは、法というレンズや、法の世界で壮絶な人の人生を見て培われた分析のレンズを通して物語を読み、創作と現実、法と読者を繋ぐということです。
素晴らしい作品をより多くの人と一緒に楽しむために、そして法の世界をより多くの人と共有するために、このnoteで自分の見た作品を紹介していきます。
このnoteで書いた作品の全記事一覧はこちら(随時更新)。
また、弁護士の作品との向き合い方についてはこちらにまとめました。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
※当noteは著作権の関係上、公式が投稿した以外の画像・映像の引用を控えています。読みにくかった方には申し訳ありませんがご理解ください。
