保育園に相談したい。でも、何て言えばいい?
「これ、保育園に相談したほうがいいよね」
そう思うことはある。
でも、その次。
「……何て言えばいいんだろう」
となる。
「こうしてください」
と言うほど確信があるわけでもない。
かといって、
「うちの子、これが苦手で……」
だけで終わると、結局何を伝えたかったのかわからなくなる。
私は、この「相談するまで」がけっこう苦手だった。
「困っています」だけでもいい
娘が保育園の行き渋りをするようになったときも、最初は何が嫌なのかわからなかった。
朝から、
「保育園行きたくない!」
と言う。
保育園そのものが嫌なのか。
先生なのか。
お友達なのか。
活動なのか。
いろいろ考える。
そんな中で、娘が教えてくれた。
「昼寝の時間、寝れないのにじっとしているのが嫌」
なるほど。
そこか。
娘は昼寝をしない。
でも、昼寝の時間は横になっていなければならない。
眠くない。
寝られない。
でも、じっとしている。
それなら嫌になるのもわかる。
そこで、先生に相談してみた。
困りごとを伝えて、自分なりの案も添えてみる
このとき、私の中にも一応案はあった。
「静かに本を読めないかな」
「先生のお手伝いならできないかな」
と思っていた。
なので、まず、
「最近、行き渋りがあって、本人に聞いたら昼寝の時間が嫌だと言っています」
と話した。
そのうえで、
「眠れないので、もし可能なら静かに本を読んだり、先生のお手伝いをしたりするなど、別の過ごし方はできないでしょうか」
と聞いてみた。
私としては、
「これでお願いします」
というより、
「こういう方法ならどうかな?」
というくらいの相談だった。
午睡の時間が必要なこともわかっている。
先生たちにも仕事がある。
他の子どもたちもいる。
だから、私が考えた方法が、そのままできるとは思っていなかった。
「難しければ、別の方法を一緒に考えてもらえたらいいな」
くらい。
そして、実際に先生たちが考えてくださった方法は、私の案とは少し違った。
午睡の後半、起きたい子は静かに本を読んでもいい時間。
これなら娘も過ごせる。
園側も対応できる。
私が考えていた「先生のお手伝い」ではなかったけれど、
「あ、それならいい」
と思った。
親の案と、園の答えが違ってもいい
今回のことで思ったのは、
相談するときに、自分の中で完璧な答えを出しておく必要はない
ということ。
でも、
「何も考えずに丸投げする」
という意味でもない。
私は、
「こういうことで困っています」
を伝えて、
「こういう方法ならどうでしょう?」
と、自分なりの案も添えた。
そのうえで、
園の状況に合わせて考えてもらった。
だから、結果的に私の案そのままではなくてもよかった。
むしろ、
「こうしてください」
と決めてしまわなかったから、園側から別の方法を出してもらえたのだと思う。
困りごとを「場面」にする
「うちの子は切り替えが苦手です」
「集団指示が入りにくいです」
「着替えが遅いです」
これだけだと、少し抽象的。
先生からすると、
「具体的には、どんなときですか?」
となるかもしれない。
だから私は、
いつ・どこで・何が起きているか
をできるだけ具体的にするようになった。
例えば、
「切り替えが苦手」
ではなく、
「活動が終わって次に移るとき、まだ終わっていない感覚があるようで動きにくい」
というところまで伝える。
「集団指示が入らない」
ではなく、
「みんなへの声かけだけだと、動き出せないことがある」
と伝える。
困りごとの名前だけではなく、
実際に起きていること
を渡す。
そのほうが、相談する側もされる側も話しやすい。
「こうしてください」より「こうだと助かります」
ここも、私には大きかった。
「個別に声をかけてください」
より、
「必要なときに一度個別に声をかけていただけると助かります」
「必ず予告してください」
より、
「可能なときに、少し早めに伝えていただけると動きやすいようです」
という感じ。
もちろん、園でできることには限りがある。
だから、
お願いというより、情報を渡して相談する
くらいの気持ちでいる。
「家庭ではこうすると少しうまくいきます」
「本人はこう言っています」
「園では何かできそうでしょうか」
このくらいでもいい。
先生側から別の答えが出ることもある
これが、今回いちばん印象に残ったこと。
私は、
「本を読む」
「先生のお手伝いをする」
という案を考えていた。
でも、園から出てきたのは別の方法だった。
自分では思いつかなかった。
でも、
「あ、それならできそう」
と思った。
親が考えた方法を、そのまま実行してもらう必要はない。
親が見ている娘と、毎日園で見ている娘では、見えているものが違う。
だからこそ、
「こういうことで困っています」
に加えて、
「家庭ではこうしています」
「こういう方法ならできそうです」
と材料を渡して、あとは一緒に考えてもらう。
そんな相談の仕方もある。
相談すること自体が、少しハードルだった
「そんなことまでお願いしていいのかな」
と思うこともある。
「忙しいのに申し訳ない」
と思うこともある。
「うちの子だけ特別扱いにならないかな」
と気になることもある。
でも、相談したからといって、必ず希望どおりになるわけではない。
できることもあれば、難しいこともある。
だから、
相談=要求
ではない。
「こういうことで困っています」
と共有する。
「家庭ではこうしています」
と伝える。
「園では何かできそうでしょうか?」
と聞く。
それだけでもいい。
難しければ、
「では、園ではどうするのがよさそうでしょうか」
と一緒に考える。
子どもの困りごとは、変わっていく
前は大丈夫だったことが、急に難しくなることもある。
逆に、
「前はできなかったのに、最近できるようになった」
もある。
だから、一度相談したら終わりではない。
また困ったら、
「最近、こうなりまして」
でいい。
そのときの子どもの状態に合わせて、また相談する。
今回も、娘の行き渋りがきっかけだった。
「保育園が嫌」
で終わらず、
「昼寝の時間が嫌」
までたどり着いた。
そこまでわかると、相談の形も変わってくる。
困りごとが具体的になればなるほど、
「何をしてほしいか」
ではなく、
「どうすれば過ごしやすくなるか」
を一緒に考えやすくなる。
「何て言えばいい?」となったら
私は、相談するときに頭の中だけで文章を作ると、だいたい途中でわからなくなる。
なので、最近は簡単に整理してから話す。
①何が起きているか
↓
②本人は何を嫌がっているのか
↓
③家庭ではどうしているか
↓
④自分なりに考えた方法があれば伝える
↓
⑤園でできそうな方法を聞く
この順番。
全部きれいに説明できなくてもいい。
「うまく説明できないんですが……」
から始めてもいい。
親だって、全部わかっているわけではない。
子どもの困りごとを毎日観察して、
分析して、
解決策まで出して、
先生にプレゼンする。
そんなことをしていたら、相談する前に母が力尽きる。
保育園に相談したい。
でも、
「何をどう伝えたらいいかわからない」
というとき。
まずは、困っていることを具体的に伝える。
そして、自分なりに「こうだったら助かる」という案があれば添える。
そのうえで、
「園ではどうするのがよさそうでしょうか」
と一緒に考えてもらう。
今回のわが家も、それで先生たちと方法を考えることができた。
そして実際に、
「私が考えた方法とは違うけれど、これならいい」
という着地点になった。
こういう相談の仕方もあるんだな、と覚えておくと、次に困ったときのハードルが少し下がると思う。
具体的な場面ごとに、「どう伝えると相談しやすいか」まとめたもの
保育所等訪問支援が我が家にあっていた話。
