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“やりみつ病”について気になった自称おひさまの高校教員が,日向坂46五期生の動画を見ながらキャリアデザインについてChatGPTに相談してみた

※ キャリア教育について,お詳しい方はツッコミどころが多すぎると思いますので,読んだりガチで突っ込んだりしないでくださいw

はじめに

 タイトル画像は都井岬。そう,日向坂五期生のティザー映像の撮影地ですね。

 都井岬とは関係ないんですが,病院で順番を待ちながらXを見ていたら,あるnote記事に出会いました。

 テーマは

“やりみつ病”
= やりたいことを見つけなきゃ病

というもの。

「やりたいことが見つからない」
「やりたいことを見つけなきゃいけない」
「やりたいことがない自分は大丈夫なのか」

 そういう焦りに名前をつけた記事でした。

 最初は,大学生や若手社会人に刺さる話だなと思って読んでいました。
 でも,読み進めるうちに,だんだん別のことを考え始めました。
 これ,中高生のキャリア教育にもかなり関係あるのでは?

「やりたいことを見つけなさい」は,けっこう重い

 学校現場でも,かなりよく言われます。

 将来やりたいことは何ですか。
 どんな仕事に就きたいですか。
 志望理由を書きましょう。
 探究テーマを決めましょう。

 もちろん,大事です。
 でも,これをいきなり聞かれる生徒からすると,かなり重い。
 なぜなら,最初から

やりたいことがある

という前提で話が進んでいるからです。

 実際には,
・やりたいことが分からない
・興味があることも特にない
・進路希望調査に何を書けばいいか分からない
・周りが決め始めると焦る

 そして,自分だけ取り残されている気がする。
 そういう生徒は少なくないと思います。
 ていうか,高校生の段階で「これが私のやりたいことです」と明確に言える生徒の方が珍しいのではないかと感じています。

そこで,いつものようにChatGPTに相談してみた

 というわけで,ChatGPTにこんな感じで投げてみました。

「やりたいことを見つけなきゃ」と焦る状態を,中高生のキャリア教育の文脈で考えたいです。
生徒にいきなり“やりたいこと”を求めるのではなく,どのように支援すればよいですか。
また,日向坂46五期生が初めてのステージを作っていく動画と関連づけて考えられますか。

 動画はこれです。

 すると,かなりしっくりくる整理が返ってきました。
 ざっくり言うと,

やりたいことは,最初から見つかるものではなく,経験の中で少しずつ育つもの

ということでした。
 なるほど。これはかなり大事だなと。

そこに日向坂46五期生の動画が刺さる

 五期生が,初めての楽曲,初めてのMV,初めての番組収録,初めてのおもてなし会に向かっていく動画。
 正直,普通に見れば,

五期生,頑張ってるなぁ
みんな尊いなぁ
おひさま(俺も含め),泣いちゃうかもなぁwwwww

で終わっていい動画です。

 でも,自称おひさまの高校教員として見てしまうと,別のものに見えてくる。
 これ,キャリアデザインの教材では? と思ってしまったわけです。

まだ「やりたいこと」があるわけじゃない

 五期生は,もちろん日向坂46に入りたくて入ってきたのだと思います。
 でも,だからといって最初から,
・自分はどんなアイドルになりたいのか。
・どんな表現をしたいのか。
・どんなポジションで輝くのか。
・どんなふうにグループに貢献するのか。
それが全部明確だったわけではないはずです。

 動画の中でも,
「自分でいいのかな」
「私じゃない気がして」
「怖かった」
「悔しかった」
という揺れが出てくる。

 これ,めちゃくちゃリアルなんですよね。
 やりたいことが明確だから進むのではなく,進まざるを得ない場に立つことで,自分の輪郭が少しずつ見えてくる。

「やるべきこと」から始まっている

 元記事で印象的だったのは,

やるべきことをやる
できることを増やす
その先に見えてくるやりたいことをやる

という流れでした。
 これ,五期生の動画にかなり重なります。
 最初にあるのは,「やりたいこと」ではなく,「やるべきこと」です。
・フォーメーションを覚える。
・歌詞を理解する。
・振りをそろえる。
・番組で自己紹介する。
・おもてなし会の準備をする。
・先輩の曲を背負って披露する。
 これは,かなり具体的な「やるべきこと」です。
 でも,その「やるべきこと」に本気で向き合う中で,少しずつ「できること」が増えていく。
・ダンス経験のあるメンバーが前に出て教える。
・苦手なメンバーが,できるメンバーを見て吸収する。
・それぞれの楽曲でセンターを任されたメンバーが,自分なりの解釈を探す。
・仲間が不安なメンバーを支える。

 ここに,「できることが増える」プロセスが見えるんですよね。

ChatGPTの整理:五期生は「キャリアを仮置きして動いている」

 ChatGPTさんは,この動画をキャリア教育的に見るなら,

五期生は,最初から完成されたキャリア像を持っていたのではなく,
与えられた役割に飛び込み,仲間と支え合いながら,自分の意味を後から発見している

と整理してきました。

 いや,それ,かなり納得してしまいました。
 キャリア教育って,つい,「あなたは将来何になりたいですか?」から始めがちです。

 でも,五期生の動画を見ると,順番は逆かもしれない。
・まず飛び込む
・役割を与えられる
・怖いけどやってみる
・できないことにぶつかる
・仲間に支えられる
・少しできるようになる
・その中で,自分らしさが見えてくる
 つまり,キャリアは,先に決めるものではなく,動きながら見えてくるものなのではないかと。

「私でいいのかな」から始まるキャリア形成

 動画の中で,かなり刺さった場面がありました。
 坂井新奈さんが『ドレミソラシド』のセンターを任される場面。そして,下田衣珠季さんが『One choice』のセンターを任される場面です。
 どちらにも共通していたのは,

私でいいのかな

という感覚でした。

 これは,キャリア教育としてかなり重要だと思います。

 なぜなら,私たちはつい,「やりたいことがあるから,その場所に立つ」と考えがちだからです。
 でも実際には,逆のことも多い。

その場所に立たされたから,自分の意味を考え始める

ということがある。

 坂井さんの場合,大切な楽曲を任されるからこそ,自分でいいのかと揺れる。
 下田さんの場合,センターという位置に立つからこそ,自分がここにいる理由を見せたいと思う。
 最初から自信があるわけではない。
 最初から「これが私のやりたいことです」と言えるわけでもない。
 でも,任された役割に向き合う。
 不安になりながらも,練習する。
 仲間に支えられる。
 自分なりの表現を探す。
 そして,ステージに立つ。

 その過程で,

私はここで何を見せたいのか
私はこの場でどう関わりたいのか
私は何を届けたいのか

が,少しずつ立ち上がってくる。
 これって,まさにキャリア形成ではないのかなと。
 キャリアは,最初から「やりたいこと」がはっきりしている人だけのものではない。
 むしろ,「与えられた役割に向き合う中で,自分の意味をあとから見つけていく」ことも,かなり大事なキャリア形成だと思います。

 だからこそ,「やりたいことが見つからない」と悩む生徒に,いきなり夢や職業名を求めるのではなく,

まずは,任された小さな役割に少し本気で向き合ってみる

という入口もあっていい。

 その役割の中で,不安になる。悔しくなる。でも,少しできるようになる。誰かに支えられる。誰かを支える側にもなる。

 その経験の中で,ようやく「自分はこういう場面で力を出せるのかもしれない」という感覚が育っていくのかもしれません。

「やりたいことがない」は,まだステージに立っていないだけかもしれない

 生徒が

やりたいことがありません

と言ったとき,それをすぐに
・意欲がない
・主体性がない
・将来を考えていない
と捉えるのは危険だと思います。

 もしかすると,その生徒は,

まだ自分の心が動くステージに立っていないだけ

かもしれない。
 まだ,役割を引き受けた経験が少ない。
 まだ,誰かに必要とされた経験が少ない。
 まだ,「これなら自分にもできるかもしれない」と思える場に出会っていない。
 まだ,自分の小さな反応を言葉にする機会が少なかっただけかもしれない。
 そう考えると,キャリア教育で必要なのは,「早くやりたいことを決めさせること」ではなく,「やりたいことが育つ経験を設計すること」なのかもしれないのかとも。

探究活動ともつながる

 これ,探究活動にもかなりつながるんじゃないかと。
 探究テーマを決めるときに,「あなたの興味・関心は何ですか?」と聞いても,なかなか出てこない生徒がいるのは探究あるある。
 でも,それは当然かもしれません。
 興味・関心は,いきなり頭の中から取り出せるものではない。
 むしろ
・調べてみる
・誰かと話してみる
・現場を見てみる
・小さく作ってみる
・うまくいかなくて困ってみる
・誰かに見てもらう
・少し悔しい思いをする
・もう一回やってみる
その中で,少しずつ立ち上がってくるものだと思います。

 だから,探究の入口で大事なのは,「最初からよい問いを立てること」だけではなく,「問いが生まれそうな経験に触れること」なのではないかと。

「おもてなし会」は,キャリア教育の比喩として強すぎる

 今回の動画で,五期生は「おもてなし会」という場に向かっていきます。
 これ,キャリア教育の比喩としてかなり強い。
 なぜなら,おもてなし会は

まだ完成していない自分たちを,それでも誰かの前に出す場

だからです。

・完璧になってから出るのではない
・未完成だけど,ステージに立つ
・立ったからこそ,自分の課題も見える
・立ったからこそ,応援される
・立ったからこそ,自分たちの物語が始まる
 これ,中高生にもかなり当てはまると思います。
 発表も,探究も,進路選択も,たぶん同じです。
 完全に準備が整ってから動くのではなく,仮の状態で一度出してみる。そのあとで,修正する。深める。また挑戦する。

キャリア教育で大事にしたいこと

 今回の話を踏まえると,キャリア教育で大事にしたいのは,たぶん次のようなことなんじゃないかと。

1 やりたいことを急がせない

 「早く決めなさい」ではなく,「今はまだ決まっていなくてもいい」と伝える。

2 経験に飛び込む機会を作る

 講話を聞くだけではなく,実際にやってみる場,誰かに見せる場を作る。

3 小さな反応を拾う

 好き,嫌い,得意,苦手,気になる,違和感,悔しさ。そういう小さな感情を大切にする。

4 できることを増やす

 目の前のことに少し本気で向き合う。その中で,自分にできることを少しずつ増やす。

5 言語化する

 経験しただけでは流れてしまう。振り返りや対話を通して,自分の言葉にする。

まとめ的なもの

 「やりたいことが見つからない」という悩みは,かなり自然なものだと思います。
 特に中高生にとっては,まだ知らない世界の方が圧倒的に多い。
 その状態で,「やりたいことを見つけなさい」と言われても,苦しくなるのは当然です。
 だからこそ,キャリア教育では,

やりたいことを見つける

よりも,

やりたいことが育つ環境をつくる

ことが大切なのかもしれません。

 目の前のことを少し本気でやる。
 できることが少し増える。
 小さな「やってみたい」が生まれる。
 それをまた試してみる。

 そんな循環の中で,キャリアは少しずつ形になっていく。
 やりたいことは,最初から見つけるものではなく,動きながら育てていくもの。
 そう考えると,生徒にも少し優しく言える気がします。

今やりたいことがなくても,大丈夫だよー。
まずは,少し気になることから始めてみよう。

おまけ

 この記事を書いていて思いました。
 やっぱり,推し活はキャリア教育に使えるのでは?
 知らんけどwwwww

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末吉 克在(SDGs de 地方創生 公認ファシリテーター) いただいたチップは私がファシリする「SDGs de 地方創生 カードゲーム体験会」の中高生参加費に充てさせていただきます!