体力がない人ほど、仕事で信頼される理由
「スパッと物事を決められない自分が嫌だ」
「体調が不安で、いろいろと考えすぎてしまう」
そんなこと、ありませんか。
わたしは、ずっとそうでした。飲み会、イベント、会社の仕事、そしてフリーランスとして案件を受けるか否かの稼働判断など。
体調のことを何も考えずに予定を詰めれる人が、うらやましかった。正直、今も。
でも…ある時、気づいたんです。
この「不安から先回りする力」は、仕事では“信頼”につながる武器になるのだと。
今日は、体力がない人ほど実は優秀な『危機管理能力』についてお話しします。
危機管理の本質は「期待値コントロール」
ビジネスにおける危機管理というと、「トラブルが起きたあとの対応力」を思い浮かべる人が多いかもしれません。
でも、ここでわたしが言いたいのは
トラブルを未然に防ぐこと
起きるとしても、最小限に収めるための選択をすること
そのために、自分の状態や周囲の状況を見て、無理のない約束を設定する力です。
いわゆる「期待値コントロール」。これが、わたしたちが自然と身につけてきた危機管理の正体です。
不安は、センサーを発達させる
なぜ、体力がない人ほど危機管理能力/期待値コントロールの技が身につけやすいのか。
それは、常にリスクを抱えながら生きてきたからです。
体力のある人と違って、わたしたちはちょっとした刺激で大きなダメージを受けます。
食事の内容
イベントの滞在時間
制作進行スケジュール
何度も失敗し、痛い目を見てきた。だから、あらゆる場面で、慎重にならざるを得なかった。
「ここまでならいけるか…?」
「いま無茶したら、明日は仕事にならない」
そんなふうに「バッファを見ることの重要性」を身をもって知っているのです。
「万能感」はリスク管理能力を低下させる
以前、わたしが働いていた会社に「あれも、これも、できます!」と風呂敷を広げるのが得意な人がいました。
アイデアはある。言葉も強い。人の期待も集める。でも、その人はやり切るための設計を考えていなかった。
結果として、プロジェクトは次々に破綻し、信頼を失っていったのです。体力に自信がある人ほど陥りやすい罠であり、ビジネスにおいては大きなリスクです。
「全力」のAさんより、「消極的」なBさんが評価された理由
もうひとつ、分かりやすい例を紹介します。
ある会社に、Aさん・Bさんという2人の社員がいました。
Aさんはとても一生懸命で、業務に加えて、飲み会、接待、休日のゴルフまで、すべて全力でこなしていました。
一方でBさんは、いずれも参加せず、業務だけをこなしました。
結果、どうなったか。
会社からの評価も、お給料も、Bさんの方が高くなりました。
じつは、Aさんが先輩で、Bさんはわたしのことです。なぜ先輩よりも評価されたのか?
どこで価値を発揮すべきかを見極め、本業に支障がでないよう自分の体力を温存した、弱者の戦略の結果でした。
危機管理能力は、報酬につながることもあるのです。
慎重さは、信頼に変わる
体力や体調に自信がない人は、不安から慎重な判断をします。大胆なアイデアや思い切った提案をする人と比べ、地味な自分に引け目を感じることもあるかもしれません。ですが
リスクを常に考えて
仕事を引き受けるかどうか、どの範囲まで約束するかを慎重に判断し
万一の時の対策も考える
こうしたことを相手にも正直に伝えることで「この人は調子のいいことは言わない」と信頼を得られるようになるのです。
弱さは、あなたの武器になる
無理がきかないからこそ培われた、あなたの慎重さ。
それは、決して弱みではありません。
仕事で信頼を積み上げるための立派な危機管理能力です。
自分の弱さを、負い目に感じなくていい。
体力がない人は、ないなりに、自分のそうした「仕様」を受け入れ、知らず知らず身につけた「能力」を仕事に活かしていけるのです。
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【さき|壁打ちの人】
広告業界出身のフリーランス。
頭の中を整理したい人の話し相手をしています。
広告・PR・ブランディング会社など複数社で約10年働いたのち、勤務先の事業縮小をきっかけに脱サラ。
仕事柄、いろいろな立場の方のお話を聞き、情報や課題を整理してきました。
現在は、個人事業主の方を中心に壁打ちをしています。
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