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同じ場所だから、違う写真が撮れる|昨日とは反対に空を広げてみた【2026.09.13】

割引あり

前日と同じ場所へ行って、違う写真を撮ってみよう。

2026年9月13日の撮影は、そんな「たたき台」から始まりました。

場所は、いつもの武庫川。

阪急今津線の列車が鉄橋を渡っていく場所です。

前日も、ここで撮影していました。

久しぶりに青空が広がり、風もなく穏やかな一日。

水面には青空が色濃く映っていました。

そこで私は、青空を大きく撮るために、空ではなく水面へ画面を広げました。

青空という素材と、水面という素材を重ねて撮った一枚です。

そして翌日。

同じ場所へ向かいながら考えていたのは、

「昨日とは違う写真にしてみよう」

ということでした。

完成した写真を最初から思い描いていたわけではありません。

昨日と同じ場所を、今日は違う見方で撮ってみる。

それだけを「たたき台」にして、撮影場所へ向かいました。

昨日とは、光が違っていた

現地に立って最初に感じたのは、明るさと光の違いでした。

前日とは時間帯も光の状態も違います。

空にはまだ明るさが残っていますが、周囲は少しずつ暗くなっています。

写真の左側に写っているマンションも、上部だけが明るく見えています。

これは照明ではありません。

空に残っている明るさが、マンション上部に反射しています。

そして、水面はこの日も穏やかでした。

列車がやって来ると、窓の明かりが水面にも映ります。

実際に走っている列車の窓明かり。

その下には、水面に映ったもう一つの窓明かり。

この二つを、今回の写真では見せたいと思いました。

昨日は下。今日は上へ

ただ、前日と同じような構図にはしたくありませんでした。

前日は水面の青色が印象的だったので、画面を下方向へ大きく広げました。

ならば今日は逆に、

空を大きく撮ってみよう。

そう考えました。

同じ場所。

同じ鉄橋。

同じ水面。

でも、画面を広げる方向を変えるだけでも、見えてくる風景は変わります。

そして空を大きく撮ろうと思ったのには、もう一つ理由がありました。

空へ向かって走っていくように見える列車

この鉄橋は、画面の右側へ向かって緩やかな上りになっています。

何度もここで撮影しているうちに、以前から何度か感じていたことがありました。

右へ向かって走っていく列車を見ていると、

【銀河鉄道999】の漫画に出てくる列車のように、空へ向かって飛び立っていくように見えることがあります。

もちろん実際には、いつもの鉄橋を走っている阪急電車です。

でも、右上がりの鉄橋と、その先に広がる空を一緒に見ると、少し違った風景に見えてきます。

今回は空を大きく撮ることで、その感覚も写真の中に残してみたいと思いました。

大きな空の中を、列車が少しずつ上っていく。

その下には、水面に映った列車の窓明かり。

前日の写真とは、かなり違う一枚になりそうでした。

広く撮れるから、広く撮るわけではない

今回は広い画角だったので、列車全体を画面に入れようと思いました。

もっと画角を広げることもできます。

ただ、これ以上広げると、高層マンションなどが画面に入ってきます。

そこで、この画角で止めました。

列車全体を入れながら画面を見ると、列車が中央付近へ来たあたりが、自分の感覚では一番まとまって見えました。

実は、この判断は前日の撮影でも同じでした。

前日は、水面をもっと広く入れようと思えば入れられました。

でも、それ以上広げると川岸が入ってきます。

今回も、空をもっと広げようと思えば広げられる。

でも、高層マンションなどが入ってくる。

広く撮れるところまで広げるのではなく、今回見せたい風景に必要のないものが入り始めるところで止める。

二日続けて撮影してみると、自分が構図を決めるときに、こういう判断をしていることにも気づきます。

同じ場所へ通うと、たたき台が増えていく

今回、改めて感じたことがあります。

同じ場所へ何度も撮影に行くと、

「もうここでは撮ったから」

と思うこともあるかもしれません。

でも、私の場合は少し違います。

何度も通っているからこそ、

この場所は水面が使える。

風がなければ反射を狙える。

この鉄橋は右へ向かって上って見える。

こちらへ走る列車なら、空へ向かっていくように見える。

ここまで画角を広げると、余計なものが入ってくる。

そんな情報が少しずつ自分の中に残っていきます。

つまり、

同じ場所へ通うほど、撮れるものが減っていくのではなく、「たたき台」が増えていく。

毎回ゼロから新しいアイデアを考えているわけではありません。

これまで通ってきた中で見つけた、その場所のいろいろな表情。

その中から、その日の天候や光に合うものを引き出してみる。

今回は、

「前日とは違う写真を撮ってみよう」

というところから始まりました。

そこで前日とは逆に空を大きくしてみた。

すると、以前から感じていた「空へ向かっていくように見える列車」という見え方を使うことができました。

今日の【景色を読む】

新しい写真を撮るために、いつも新しい撮影場所を探す必要はないと思っています。

昨日と同じ場所でも、

時間を変える。

光を見る。

上を見る。

下を見る。

画角を変える。

そして、昨日とは一つだけ違うことを試してみる。

それだけでも、写真は変わります。

むしろ同じ場所だからこそ、

「昨日はこうだった」

という比較ができます。

昨日は水面へ広げた。

今日は空へ広げてみる。

昨日は青空が水面に映った。

今日は列車の窓明かりが水面に映った。

場所は変わっていません。

変わったのは、光と時間、そして自分がどこを見るかです。

完成した写真を見たとき、

「昨日とは、かなり違う写真になったかな」

という達成感がありました。

いつもの場所は、撮り終えた場所ではありません。

通った回数だけ、その場所を見るための「たたき台」が増えていく。

今回の二日間の撮影から、そんなことを改めて感じました。

皆さんにも、何度も撮っている「いつもの場所」はありますか。

もし「もう撮るものがない」と感じたら、前回とは一つだけ違うことを試してみる。

そこから、まだ見ていなかった風景が見つかるかもしれません。

皆さんは今日、
どんな風景が心に残りましたか。

また次の風景でお会いしましょう。


前日の【空と鉄路のあいだ】

9月12日は、同じ武庫川で久しぶりの青空を撮りました。

風のない穏やかな水面に青空が色濃く映っていたので、「青空を大きく撮る」という最初のたたき台はそのままに、空を上ではなく下方向へ広げています。

青空を大きく撮るなら、空を大きく入れるとは限らない。

今回の記事と続けて読んでもらうと、同じ場所で二日間、どう見方を変えたのかが分かりやすいと思います。

▼ 9月12日の記事はこちら


撮影情報

撮影日:2026年9月13日
撮影場所:宝塚~宝塚南口
撮影路線:阪急今津線
写真撮影:土井廣三

カメラ:Canon EOS R6 Mark2
レンズ:Canon EF 28-300mm F3.5-5.6L IS USM
焦点距離:65mm
絞り:f4.5
シャッタースピード:1/200
ISO:5000


今回の記事が、いつもの場所でもう一度カメラを構えてみるきっかけになったら嬉しいです。

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