AIに聞くだけなら、Google検索でええやん
前に、買い物の相談から始めた話を書いた。32インチのモニターを買うて、「AIってこんな提案してくれるんや」って、ちょっと「お」と思った、あの話や。
今日はその続き。モニターを買うたあとの、ひと月くらいの話。
聞くだけの日々
あの「お」のあと、僕が何をしてたかというと、ずーっと聞いてた。
もともと自動化とかに興味があってな。せやから「こういうのって自動でできるん?」「何ができるん?」って、ChatGPTにそんな質問ばっかりしてた。
ほんで返ってくるやん。「こうすればこんなことができますよ」って。それ読んで、「おおー、こういうふうにすればこんなことができるんや」って感心する。
感心したら、次や。僕は気が散る性格やから、「じゃあ次、こんなことは?」って、また別のことを聞く。また感心する。また次を聞く。
触ってはいてん。買い物の相談やら、ちょっとした調べ物やらは。せやけど自動化のほうは、やり方を聞いて、感心して、終わり。興味がある言うてるくせに、ひとつも動かしてへん。やり方だけ、どんどん詳しくなっていく。そんな日が続いてた。
楽しかってんで、これはこれで。聞いたら聞いただけ、知らん世界がどんどん見えてくるから。「AIってすごいなあ」って思ってた。思ってただけやけどな。
初めて「試した」朝
そんな中で一個だけ、試してみたことがあった。
Google Geminiと、GAS(Google Apps Script)っていう仕組みを使って、「毎日AIニュースを検索して、メールで報告して」っていうのを、聞いたやり方どおりに作ってみたんや。
ほんで次の朝、ほんまにメールが届いてた。
「AIのやり方を実際に実践したら、できるやん」
って、驚いた。今まで聞いて感心してただけのことが、僕が手ぇ動かしてへんのに、勝手に動いてた。
正直な続き
……で、ここからが正直な話なんやけど。
続かんかった。
メールが届いたことに満足してて、そのあとが続いてなかった。ほんで僕は何をしてたかというと、また「次はどんなことができるん?」って聞くだけに戻ってた。正直な。
一回「できるやん」まで行ったのにな。気が散る性格って、こういうとこに出るんやろな。目の前でひとつ動いた驚きより、まだ見てへん「次」の方に、すっと気が行ってしまう。
聞くだけで止まってる君へ
もし今、AIを触り始めたけど、「何ができるん?」って聞いてばっかりで止まってる子がおったら。
責める気はまったくないねん。僕がまさにそれやったから。聞いたら知らん世界が見えて、それだけで結構楽しい。その楽しさは、ほんまもんや。
ただな、一年経った今の僕から、当時の僕にひとことだけ言えるとしたら、こう言うと思う。
「聞いてばっかりの状態は、Google検索でええやん」
やり方を調べて、へえ、で終わるんやったら、それ、検索と一緒やねん。せっかくのAIやのに、検索の延長でしか使えてなかった。
聞くこと自体は、全然ええねん。僕かて、自動化がしたくて聞いてたんや。せやけど、聞くことに満足して、なんのために聞いてたんか——その元の目的を、僕は忘れてもうてた。いつの間にか、聞いて感心することの方が目的になってた。
せやから、聞いて「おおー」ってなったやつを、一個だけでええから、そのままやってみてほしいなあ。僕のニュースメールみたいに、次の朝に何かが届くやつやと、なお分かりやすいかもしれん。自分が何もせんでも動いてるって、聞いて感心するのとは、ちょっと違う驚きやから。
やり方が分からんかったら、それもAIに聞いたらええ。僕も聞いたやり方どおりに作っただけやから。
ほんで、一個できたら、また別のことでも試してみてほしいなあ。今になって思うんは、あの「できるやん」を、いろんなことでどんどん試していく——その経験をせんことには、AIって使えるようにならへんのやな、ってこと。当時の僕は、そこに気づいてへんかった。
僕はそのあとも、また聞くだけに戻ったりして、随分と遠回りしたんやけどな。その話は、また今度。
この話には、前があります。そもそも僕がAIを触り始めた、いちばん最初の話。
