AIで書けるけど、それをそのまま出すわけじゃない話
「AIで書けますよね?」
うん、それはそうです。実際、私たちもAIは使っています。
ただ、AIで出てきた文章をそのままサイトに載せることは、まずありません。
歯科医院のサイト文章を見ていると、「エビデンスに基づいて書かれているな」と思う原稿に出会うことはわりとあります。
内容としては、たしかに正しいです。論文的にも、たぶん問題ないです。
でも、そのままでは載せられません。校閲席で止まる理由は、だいたいいつも同じです。
医療の文章は「正しい」だけでは足りない
医療の文章って、正しいことを書くのと、掲載できる表現にするのは別の作業です。
論文ならOKでも、サイトだと「言い切りすぎ」「誘導っぽい」「誤解されそう」——そういう理由で赤が入ります。
校閲で見ているのは、事実そのものよりも「患者さんがどう受け取るか」です。ここ、慣れていないと本当に分かりづらいところです。
プロンプトを作り込んでも、最後は人が判断する
AIの話に戻すと、私たちもプロンプトはかなり作り込んでいます。正直、そのまま他社が真似できるようなレベルのものではないと思っています。
でもそれでも、AIの出力はあくまで"素材"です。
最終的に「この表現で出していいか」を決めるのは人ですし、そこが一番時間も神経も使うところだったりします。
AIがあるからこそ、判断できる人が必要
それでも思います。
本当の意味で"書ける"医療系ライターは、もっと増えてほしいです。
AIがあるからいらない、ではなくて、AIがあるからこそ、判断できる人が必要になっている感じがします。
駆け出しのライターさんで、「自分の強みがよく分からない」という人には、歯科を選ぶのも一つの手だと思っています。
歯科医院は多いですし、サイトの更新や文章の見直しは常に発生します。
派手ではないですけど、ちゃんと考えて書ける人には、わりと仕事が続く分野です。
資格よりも大事なこと
ちなみに、歯科衛生士や歯科助手の経験がなくても歯科のライティングをしている人は実際にいます。
必要なのは資格よりも、「これ、出して大丈夫かな?」と一度立ち止まれることです。向いているのは、知識を自信満々にお披露目したい人より、ちょっと慎重で、疑い深い人かもしれません。
AIで書ける時代。誰でもそのままの文章を出していいわけじゃないんです。
そんなことを、校閲しながら、たまにぼんやり考えています。
※歯科サイトの文章を校閲者目線で見る話を、ほかにもいくつか書いています!よろしければご覧ください。
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