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「ケアプラン有料化」の対象はなぜ住宅型有料・サ高住なのか。週21回・週5日・併設79.1%が示す囲い込みと給付適正化:第262回介護給付費分科会

「住宅」に名を残し「施設」の実態を規律する:登録施設介護支援と同一建物減算が交差する2027年改定への入口

施設ケアマネのケアプランは、単なる給付管理になっていないか?アセスメントは機能しているか?

2026年8月5日、14時から開かれる第262回社会保障審議会介護給付費分科会では、住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅を対象にした報酬・基準の見直しが1巡目の議題になります。争点は、登録施設介護支援という新しいケアマネジメント類型、同一建物減算の運用、そして財務省が求める給付適正化がどこで重なり、どこで擦れ違うのかという点です。数字と施行時期を丁寧に置き直したうえで、ケアマネジャー、住まいの運営者、居宅サービス事業者、行政が12月中の取りまとめまでに何を確かめておくべきかを整理します。

セオドアアカデミー独自まとめ

「1日3回」という数字から書き始めます。

厚生労働省が第262回分科会の資料として示した内容には、住宅型有料老人ホームで暮らす要介護者のうち、訪問介護を週21回以上、つまり1日平均3回以上利用している人の割合が平均で27.7%あると記されています
入居者全員が週21回以上利用しているホームは7.2%、要介護1・2の軽度者に絞っても18.5%が週21回以上に届いています。通所介護でも、週5日以上利用している人の割合が平均24.9%、入居者全員が週5日以上通うホームが9.5%、要介護1・2では33.5%に達します。

この数字を「多い」と読むか「必要な支援だ」と読むかで、今回の議論の入口が変わります。

3つの数字と、その手前にある構造

有料老人ホームは全国で約2万5,000棟、定員は約95万人。うち住宅型有料老人ホームはサービス付き高齢者向け住宅を含めておよそ2万棟、定員は約63万人です。介護付きホーム、つまり特定施設入居者生活介護の指定を受けたホームは、この外側にあります。

住宅型と特定施設は、制度上の作りが違います。特定施設は要介護度に応じた月額定額の包括報酬で、ホームの職員が計画に沿った介護を提供します。住宅型は、住まいの事業者と介護サービスの事業者が形式上分離され、入居者は外部の訪問介護や通所介護、訪問看護を出来高で使う建て付けです。

しかし、住宅型ホームやサ高住のうち、併設・隣接する介護や医療のサービス事業所を持っている割合は、住宅型で79.1%、非特定のサ高住で83.4%にのぼります。契約上は外部サービスでも、実際には住まいと同じ法人・グループのサービスが選ばれ、同じ建物のなかで介護と生活が組み立てられているケースが主流です。

この構造には2つの顔があります。1つは、人材が限られる地域でも同じ建物に人を集めれば24時間の生活を支えやすいという効率の顔。もう1つは、区分支給限度額の満額まで自法人のサービスを差し込み、住宅の家賃だけでは説明できない収益を介護報酬で補うという、事業モデルの顔です。

「住宅」に名を残し、「施設」の実態を規律する

今回の資料が答えようとしているのは、単純な二者択一ではありません。
住宅型ホームを特定施設に変えるわけではなく、住宅としての性格を残したまま、施設に近い実態にどこまで規制と責任を持たせるか、という問いです。

その具体策として、閣議決定された社会福祉法等の一部改正法案には、次の2つが盛り込まれています。

第一に、中重度の要介護者や医療ケアを要する高齢者を受け入れる住宅型有料老人ホームに対する登録制の導入。
第二に、その登録対象ホームの入居者を対象とする新しいケアマネジメント類型「登録施設介護(予防)支援」の創設。
介護付きホームとの均衡を理由に、登録施設介護支援には原則1割の定率負担が導入されます。

ここで大切なのは施行時期の作り方です。
改正法の原則施行日は2027年4月1日ですが、有料老人ホームの登録制度は公布から2年以内の政令日、登録施設介護支援は公布から3年以内の政令日と別々に設定されます。既存ホームには登録制度の施行後、最長1年6か月の移行期間が置かれ、既存の居宅介護支援事業者を登録施設介護支援事業者とみなす経過措置は最長6年です。

つまり、2027年4月に一斉に景色が変わるわけではありません。複数の時計が別のペースで動きます。既存の入居者、既存のケアマネジャー、既存の訪問介護事業所は、経過措置のなかで判断を求められます。

財務省が求める「適正化」の中身

同じ論点に、財務省側からも別の力がかかっています。

財政制度等審議会は2026年4月28日の分科会と、6月26日にまとめた建議で、住宅型有料老人ホームにおける介護報酬の適正化を明示的に求めました。財政審が並べている論点は、大きく4つです。

1つ目は、区分支給限度額の満額付近まで自法人のサービスを詰め込む運用、いわゆる天井張り付きへの抑制。
2つ目は、住宅型と特定施設のあいだで同一の要介護度でも給付費に大きな差が生じる構造への疑問。
3つ目は、同一建物減算の対象と減算幅の見直し。
4つ目は、住宅の家賃を低く設定して介護報酬で補填する事業モデルへの是正です。

このうち3つ目については、すでに2024年度改定で先行の手当てが入っています。訪問介護の同一建物減算は、条件に応じて10%、12%、15%の3段階に整理され、居宅介護支援でも同一敷地・隣接敷地の入居者や、同一建物に月20人以上の利用者がいる場合に95%の減算が適用されるようになりました。今回の分科会資料は、同一建物減算を算定している事業所ほど移動時間が短く、集合住宅利用者の割合が高い事業所ほど収支差率が高い傾向を確認しつつ、次の見直しの方向を示す組み立てです。

今回概要まとめ図

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