見出し画像

Laufeyの使用エレキギター(※2026/06/04追記)

アイスランド出身のシンガーソングライター、Laufey(レイヴェイ)の使用機材を紹介します。

今回は(次回があるかは分からないですが)、Laufeyが使用したエレキギターの紹介です。

かなりニッチな内容ですが、気になっている人が日本にも一人か二人くらいはいるだろうと思って書きます(笑)


エレキギター

Gibson ES-335

Laufeyがライブ等で最も使用しているエレキギターと言えば、Gibson ES-335です。

ES-335は日本ではセミアコ(セミアコースティック)と言われているセミホロウ(Semi-Hollow)構造になっていて、アコースティックギターのように中が空洞になっているボディのセンター部分に主にメイプルの角材が入っていて、中央部分だけソリッドギターのようになっています。

Laufeyはライブによって様々なカラーのES-335を使っています。特にチェリーレッドのES-335の使用が多いですが、サンバーストなどの他のカラーも使用しています。

ギターがメインの所謂ギタリストというわけではない、弾き語りのために使っているLaufeyがES-335だけで、これだけ所有しているとは考えにくく、おそらくレンタル品です。

ツアーなどでの機材輸送コストを抑えるために、エレキギターとアンプは基本的に現地調達していて、そのため、Laufeyはライブで様々な種類のギターを使用しているのだと思われます。


Gibson ES-335 Studio

Gibson ES-335 Studioは、ES-355のボディ外周の装飾(バインディング)やヘッド中央の装飾(クラウンインレイ)などを極力省き、コストを抑えたモデルです。ES-335に比べて見た目が簡素になっているだけで、音に大きな違いはありません。

上記のES-335は現地調達のレンタル品だと書きましたが、このES-335 StudioはLaufey本人所有のギターと見て間違いありません。

理由としては、Live From Homeという自宅で収録した動画で使われていること、母国アイスランドでのライブや現在拠点としているLAなどの地元や近くでのライブではもっぱらES-335 Studioが使われていること、キャリア初期のライブではES-335 Studioが(おそらく)メインで使われていることなどが挙げられます。


Gibson ES-355

Gibson ES-355は、ES-335の装飾をより豪華にしたモデルです。

ES-335では一層のシングルバインディングだったものが、ES-355では7層のマルチバインディングになっていたり、ヘッド外周にもバインディングが施され、ヘッド中央の装飾(インレイ)もクラウンではなく、スプリット・ダイアモンドになっていたりと見た目が豪華になっています。

また、指板はES-335がローズウッドなのに対して、ES-355はエボニーが使われています。ローズウッドに比べ、エボニーは硬質なため、ES-355の方が音の立ち上がりが速いなどの解説もされますが、ES-335と音に大きな違いはありません。

このES-355もレンタル品と思われますが、このマニラでのライブで使われているES-355はテールピース(ボディ側の弦を固定しているパーツ)が、ファインチューナー(Fine-Tuning Tailpiece)というテールピースになっていて、これは70~80年代のES-355に搭載されていたもので、現行品あるいは近年のES-355には使用されていないはずです(B.B. KingのシグネチャーモデルであるLucilleには搭載)。なので、これは70年代か80年代当時のものの可能性があります。

マニラの現地のコーディネーターか誰かが気を利かせて、ES-335ではなく古いES-355を用意したのかもしれません。


Gibson Les Paul Standard

LaufeyがGibson Les Paul Standardを使っている珍しいライブの写真です。

これもマニラなので、現地の機材担当のスタッフは、あえてこういうLaufeyが普段使わないギターをセレクトした可能性もあります。こういうのもレンタルならではなことだと思います。

こういうのを見ると、Laufeyサイドからは第一にGibson ES-335というオーダーがあり、ES-335がなければ、他のGibsonのギターというオーダーがあるのだと考えられます。

Laufeyはライブで様々なエレキギターを使用していますが、頑なにGibsonのエレキギターにこだわっています。Fenderなど他ブランドのギターは使用していません。これは自身のルーツであるジャズと深く結びついたエレキギターのブランドがGibsonであることが大きい気がしますが、真相は分かりません。ただ、LaufeyやLaufeyのチームはビジュアルイメージなどのパブリックイメージに対して、(当然ではありますが)かなり戦略的なので、Laufey=Gibsonのイメージは狙っているのではないかと思います。


Gibson ES-175

Gibson ES-175は、ES-335やES-355と違って、ボディ内部は完全に空洞のホロウボディのギターになります。

ES-175はJoe Pass、Jim Hall、Pat Methenyなど数々のジャズギタリストが使ってきたジャズギターを代表するギターの一つです。

LaufeyはジャカルタのフェスでES-175を使用しました。なぜかアジアでのライブで普段と違うタイプのギターを使いがちな気がします。こうなると、アジアの現地スタッフがあえてそうしているのか、適当なのか分かりません(笑)


Gibson ES-330

ES-330は見た目こそES-335に似ていますが、セミホロウではなくES-175と同じホロウ構造のエレキギターです。

ES-335が19フレット部分でボディとネックが接着されているのに対して、ES-330は16フレット部分で接着されています。なので、指板がES-335よりボディ側に伸びています。

また、ギターの音を拾うピックアップもES-335などがハムバッカーというタイプのピックアップなのに対して、ES-330はP90というタイプのピックアップが搭載されています。

ちなみに、ES-330のピックアップをP90からハムバッカーに交換して使っているEmily Remlerという女性ジャズギタリストがいました。


Gibson ES-275T

Gibson ES-275はホロウタイプとセミホロウタイプがありますが、Laufeyの使用しているES-275Tはセミホロウです。おそらく最後にシンライン(Thinline)を意味する"T"が付いているモデルがセミホロウで、Tが付いていないモデルがホロウタイプです。

ES-275は昔からあるモデルではなく、10年ほど前に発表された新しいデザインのモデルで、従来のGibsonのホロウギターよりも小ぶりなのが特徴です。

欧米の人たちよりも小柄な人が多い日本のジャズギタリストには、従来のGibsonのジャズギターは少し大きいため、日本人ジャズギタリストの体格に合ったGibsonのジャズギターをということで開発されたそうで、その時に具体的に想定されたジャズギタリストは小沼ようすけさんだそうです。

そんな日本人向けに作られたモデルであるES-275Tですが、これはLaufeyが実際に所有しているギターです。

Laufeyが実際に自身で所有しているエレキギターは、このES-275TとES-335 Studioの2本と思われます。


Epiphone Casino

LaufeyがGibson以外でライブで使ったことがあるエレキギターが、Epiphoneのギターです。

ライブではGibsonしか使わないはずのLaufeyがGibson以外で唯一使っているEpiphoneというブランドは、現在、Gibsonの下位ブランドとして位置しているブランドです。

このEpiphone Casinoというモデルは後期The Beatlesが使用したことで有名なモデルで、これは先に紹介したGibson ES-330のEpiphone版です。

Epiphoneは、かつてはアジア製と日本製のモデルがありましたが、現在は日本製の製造は終了し、アジア製とUSA製の2ラインとなっています。

Laufeyが使用したCasinoは、おそらくアジア製です。日本製であれば、ヘッドのところにあるトラスロッドカバーにはElitistと刻印されているはずですが、Epiphoneのロゴになっています。USA製には今のところナチュラルカラーのCasinoはない模様なので、アジア製と判断しました。


Epiphone Dot

Epiphone Dotは、Epiphone版のES-335です。現行モデルでは、EpiphoneでもES-335という名称になっていますが、Laufeyが使用しているモデルではトラスロッドカバー部分にDotと刻印されているので、Dotという名称の頃のモデルと思われます。


Fender American Acoustasonic Jazzmaster

ライブではGibson、またはEpiphoneのみですが、自宅で弾き語りした動画で、Fender Acoustasonic Jazzmasterを使用している動画がありました。

これはアコースティックギターとエレキギターをミックスしたハイブリッドな次世代ギターなので、純粋なエレキギターとは言えないかもしれませんが、エレキギターの要素があるということで今回紹介しました。


Gibson CS-356 (追記 2026/06/04)

2026年4月に行われたCoachella Festival以降、度々見かけるようになったのが、Gibson CS-356です。今回のアジアツアーでも使用されています。

なので、今まで現地調達のレンタル品だったのが、CS-356以降、基本的に使われるのは、このギターになったと言え、Laufeyがツアーで使うメインギターを手に入れたというふうに考えられます。

CS-356は、Gibson Custom Shopで作られたギターで、基本的にはGibsonのセミアコモデルのフラグシップモデルであるES-355を小ぶりにしたモデルとなります。ES-355に関しては前述の通りです。

ただし、CS-356とES-355では構造的に違うところがあります。

ES-355はES-335などの通常のセミアコ同様、メイプルの合板でボディのトップ、サイド、バックを作り、それらを貼り合わせた構造になっていますが、CS-356はマホガニーでボディを作り、そのボディ内部をくり抜いて空洞にして、そこにメイプル材で作ったトップ材を貼り合わせて蓋をした所謂チェンバー構造になっています。

チェンバー構造のギターとして有名なものと言えば、Fender Telecaster Thinlineがあります。同じGibsonのギターで言うと、一時期作られていたES-Les Paulがそうです。表向きには、あまりチェンバー構造のギターとして認識されていませんが、90年代か00年代以降のGibsonのLes Paulは基本的に重量を抑えるためにマホガニーボディの内部を削って軽量にしてメイプルトップで蓋をしているので、くり抜いていることが視覚的に分かるFホールがないだけで実質的にはチェンバー構造のギターです。最近だと、YAMAHAのRevstarが同様にFホールなしでチェンバー構造になっていて、YAMAHAはチェンバー構造だと謳っています。(ストラトも言ってしまえば最も機能的で洗練されたチェンバー構造だと言えます。)

Laufeyが自身で所有し、初期から使っていたのが小ぶりなES-275Tでしたが、このCS-356も小ぶりなセミアコなので、やはりずっと自分の体のサイズに合った小ぶりなセミアコないしフルアコを求めていたのだと思います。

Coachellaのタイミングで、CS-356を見つけてゲットしたのか、あるいはCustom Shop製なのでオーダーしていたものがようやく出来上がったのかもしれません。

音に関しては、基本的に他のGibsonギター、特にES-335などと大差はないものと考えられ、差があったとしても個体差の範囲内です。

今後、これが彼女のメインギターとなっていくとするなら、LaufeyのファンであるLauversの方たちは同じものが欲しいでしょう。しかし、如何せんCustom Shop製なのでバカ高いです。なので、EpiphoneからLaufeyモデルとしてGibsonが出せば、まだ手に届く価格にはなるので、ちょうど良くLauversの物欲が刺激されそうな気がします。Epiphoneから出た場合、USA製でなければ音は違いますが、そこは大した問題ではないと考えた方がいいと思います。



Laufeyに憧れてエレキギターを弾きたい

エレキとアコギ、どちらがいいのか

Laufeyはライブではエレキギターを使うことが多いですが、アコースティックギターも使っています。

アコースティックギターの方がギターさえあれば弾くことができるので手軽と言えば手軽です。

しかし、アコースティックギターは音が大きいので、日本の住環境では練習できる時間が限られてくる可能性があります。

また、エレキギターに比べてサイズが大きく、厚みもあるので腕が短いと弾くのが大変かもしれません。よっぽど短くなければ問題ないと思いますが。

そして、基本的に弦が太いので、コードを押さえるのが大変で最初のうちは指が痛くなりやすいです。その場合、弦を細くすることである程度マシにはできますが、ものにもよりますがエレキギターほどではないと思います。

一方、エレキギターはアンプから音を出すとアコースティックギターよりも大音量で鳴らすことができますが、アコースティックギターよりも小さい音量にもできたり、ヘッドホン対応のアンプがあればヘッドホンで練習したりすることもできます。アンプが面倒であれば、アンプなしでも弾くことはできます。特にES-335などのセミアコは生音でもアコースティックギターほどの音量は出ずに弾けるので、日本の住環境的にもいいと思います。

また、エレキギターの方がアコースティックギターよりも弦が細いので、弦を押さえる力や痛さも大分軽減されます。


Gibson ES-335の相場

Laufeyに憧れて、Gibson ES-335が欲しいと思う人も少なくないと思います。

2026年2月現在、Gibson ES-335 Sixities Cherryは新品で43~44万円で販売されています。Sixities Cherryよりも低価格なSatin Cherryは新品で37.4万円です。他のカラーも大体同じような価格です。

現在、ES-335 Studioは新品では出回っていないようで、生産完了かもしれません。中古相場としては33~35万円ほどとなっています。

Epiphone ES-335の相場

EpiphoneのES-335 Cherryは新品で7~8万円ほどで販売されています。

また、Epiphone ES-335 Studioというモデルは存在せず、Epiphone版ES-335の旧モデル名Dotとして販売されていた時期にはDot Studioというモデルが存在しました。Dot Studioは中古でおおよそ5万円で出回っています。

ES-339

Laufeyは使っていませんが、小柄でES-335は大きすぎて弾くのが大変そう、あるいは似合わないと感じる人には、ES-335を一回り小さくしたES-339というモデルが存在します。

Epiphone ES-339は新品で6.7万円ほどとなっています。

GibsonからもES-339は発売されいましたが、もう生産終了なのか在庫限りで残っているか、あとは中古のみとなります。在庫限りの新品は35万円ほどで、中古は27万円前後となっています。

ちなみに、小ぶりなホロウギターで、Laufeyが所有しているES-275、あるいはES-275Tは現在取り扱いがなく、入手困難かと思われます。

ES-335で気をつけること

Laufeyが使っていることでES-335が欲しいと思った、特に女性に気をつけてほしいことがいくつかあります。

まずナット幅です。ES-335、あるいは多くのGibsonタイプのギターはナット幅が約43mmとやや幅広になっています。Fenderギターのナット幅が約42mmなので、それよりも1mm幅広ということになります。

1mmくらいと思うかもしれませんが、ギターにおける1mmの差はかなり大きいです。すでにアコギを弾いている人なら大丈夫だとは思いますが、Fenderタイプのエレキギターしか弾いたことがないという人だと最初は握り心地が違い過ぎて戸惑うかもしれません。

特に手が小さい人は大変に感じるかもしれません。でも、手が小さいから弾けないというわけではないので、結局は慣れです。

ちなみに、エレキギター初心者に人気のYAMAHA Pacificaのナット幅は40mmです。このナット幅が普通だと思っていると、他のFenderタイプのギターの42mmすら厚く感じると思います。でも、それで無理だと思わず、慣れれば問題ないと思います。

そして、もう一つ気をつけないといけないのが、女性がES-335を弾いていると「ラリー・カールトン好きなの?」と言ってくるおじさんが現れるということです。

ラリー・カールトン(Larry Carlton)は70年代に活躍したアメリカのギタリストで、ES-335がトレードマークになっている人です。ある世代以上になると、ES-335=Larry Carltonという認識の人が多いので、注意してください。


最後に

今回はLaufeyが使用したエレキギターを紹介しましたが、できればアコースティックギターもまとめたいと思っています。

Laufeyの曲は難しそうなコードがたくさん出てくるので、大変かもしれませんが、好きな曲を練習するのが一番なので是非頑張ってください。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この記事が役に立った、面白かったと感じたら、ぜひ『スキ』や『サポート』をお願いします!今後の活動の励みになります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

いいなと思ったら応援しよう!