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【感想】 RIP SLYME 『GREATEST FIVE』 その②

>>>新譜の感想

前回に引き続き、RIP SLYMEのベスト盤『GREATEST FIVE』の感想を。
今回は、Disc 2に収録されている楽曲たちの感想です!


Disc 1 の感想はこちら↓




各曲の感想 


『結果論』

“完全新曲”としては、4曲ある中の3曲め。僕はこの曲を初めて聴いた時に、シングル『STAIRS』を思い浮かべた(ちなみに、偶然にも次曲は『STAIRS』)。ゴリゴリしてない、説教臭くもないメッセージソング。静かに自己を顧みて、次の一歩に想いを馳せる。どこか達観しているような、そんな雰囲気の曲。
紆余曲折を経て再集結を果たしたリップが歌うこのリリック…泣くじゃないか!泣くじゃないか!!泣くじゃないか!!! しかも、どうやら今回の奇跡の復活劇のキーパーソンっぽい雰囲気のイルさんから始まる構成…全てが落ち着くところに落ち着いた感じのリップスライムの、それを象徴するようなミドルチューン。

【好き度】★★★★★


『STAIRS』

そしてその『STAIRS』。この流れで聴くと、まるでこの曲をリリースした時から、2025年のリップスライムがこうなっている事が分かってたんじゃないかな?とすら思ってしまう。2025年のリップの“体温”と、全く同じ体温感。『STAIRS』で投げた伏線を、『結果論』で回収したかのような流れ。
そういえば、この曲のMVは皆さんで登山しているドキュメンタリーだった。そして『結果論』は5人で旅をするドキュメンタリー。MVのテイストも、なんか似ている。

【好き度】★★★★⭐︎


『ラブぃ』

くるりとのコラボチューン。当時、その組み合わせの意外性に驚いた。そしてそれ以上に、「普通に良い曲」で驚いた。2つの個性はグループのドッキング…ともするとキメラみたいなツギハギ感が出かねない企画なのに、実際にはそんな事は全然なかった。キャッチーなのにソリッドなトラックは、とんでもなくスタイリッシュ。DJ FUMIYAさんの不在期間中の曲なのに、FUMIYA感たっぷりのピコピコサウンドが嬉しかった。
基本的には「リップの曲」なんだけど、所々に、バンドにしか出せないダイナミズムがあって。ひたすらに、クールでスタイリッシュ。 

【好き度】★★★★★


『ブロウ』

そして、DJ FUMIYAの復帰作。音楽制作の要たるFUMIYAさんの復帰作にも関わらず、全然肩に力が入ってない(いや、入ってるのかもしれないけど少なくとも傍目にはそれは一切感じさせない)。程よくユーモラスで、程よく軽快で、程よく“隙間”のあるサウンド。昨日までも居た人がディレクションしたかのような、そんなさりげなさ。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『Good Day (adidas Originals remix by DJ FUMIYA』

オリジナルじゃなくてこっちのバージョンが収録されるんだ…という驚きはさておき(笑)、スポーツブランドとのタイアップ曲だった事もあって、とてもアクティブで軽やかでスポーティな仕上がりになっている。オリジナルのほうはポップでキャッチー…つまり気さくさが前に出ていたけど、こっちはスタイリッシュでアッパーでちょっぴりクールな印象。これはこれで、好き。

【好き度】★★★★⭐︎


『The Beat Goes On』

この曲が本作に収録された事自体が、ちょっと意外。アルバム1曲目、歌詞がほぼない曲なので僕の中では「『STAR』というアルバムのイントロ」という印象だった。
今回、これをきっかけに検索してみたら、この曲のリアレンジバージョンにCMタイアップが付いてたのね。テレビを見なくなって久しい僕の認識とは裏腹に、世間的には認知度の高い曲なのかもしれない。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『Hot Chocolate』

DJ FUMIYAの戦線離脱という超一大事…DJ不在の4MC体制での、最初のシングルだったと記憶してる。PESさん作。FUMIYAさん特有のオシャレピコピコサウンドとはまた違ったテイストの、デジタルサウンド。ブラスは生音だったと思うんだけど、そういう“ナマの厚み”もあってか、結構重厚な聴き心地。リップらしいフランクさとユーモアはあれど、オケは結構“太い”。それはまさしくチョコレートのようとも言えるのかもしれない。子どもも大好きな甘みたっぷりなお味、だけど量はいけない濃厚さ。

【好き度】★★★★⭐︎


『太陽とビキニ』

洋楽はからっきしな僕だけど、そんな僕でも何となくのイメージは付くくらいの大御所、Beach Boysとかああいった時代の雰囲気を強く感じるサーフミュージック。サーフミュージックと言えば、極端に言えばアンビエントミュージックとすらも言えそうなくらいに自然で主張は控えめな印象があるけど、そこはリップ。柔らかで程よくユルい空気は纏いつつ、隠しようのない存在感が出てしまっている(笑)。別にクドいとかではないんだけど、「聴き流す」事など到底不可能なオーラが。

【好き度】★★★★⭐︎


『I ・N・G』

「これをシングルで切らなかったんだ」という驚きを禁じ得なかった曲。それくらいに、キャッチーでポップで耳馴染みが良い。「リップと言ったらこの曲」になってもおかしくなかったと思えるような、シングル曲と肩を並べるパワーのある曲だと感じる。まぁ、ご本人たちも登場するようなガッツリしたタイアップ付きだし、配信では先行リリースされてたりするので、実質的にはシングルみたいなもんだったけど。でも、シングルという形態がまだまだフィジカル主体だった時代にそれをしなかったというのは、贅沢な話だなと思う。

【好き度】★★★★★


『SPEED KING』

ワチャワチャ感で切り取るならまさしく「いつものリップ」なんだけど、トラックメイク的に僕はちょっと「リップっぽくなさ」を感じた曲。それは別に否定的な意味合いではなく、見たことのない引き出しを開けてきた感じというか。ヴァースのラウドでダーティな感じは、リップの中でもありそうでなかった引き出し。で、サビに行くと一気に爽快に突き抜ける。仰々しい転調とかフィルインとかがある訳でもないんだけど、ヴァースとフックとで雰囲気が全然違う。面白いアレンジ。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『Remember (with MONGOL800)』

リップとモンパチ。青春と青春。青春と青春の組み合わせが、感傷を帯びた青春を歌う。致死量の青春。
完全に「リップの曲」だし、同じくらい完全に「モンパチの曲」。両者の個性が“50:50”ではなく“100:100”で成り立っている。コラボとして“完全”に近いカタチ。リップのキャッチーさとモンパチのセンチメンタル、いいとこ取りでガッチリ噛み合ってる良曲。
余談だけど、ミスチルの大ファンの僕としては、ap bank fesでモンパチ・キヨサクさんのパートを櫻井和寿さんが歌ってるバージョンもかーーなり良いから、国民全員に聴いてほしい。

【好き度】★★★★★


『Tales』

もちろん日によるけど、「無人島に1曲だけリップの曲を持っていけるならどの曲?」と問われたなら、この曲を選ぶ可能性あり。それくらい、好き。
都会的な感傷…数え切れないくらいの人がいるからこその、孤独。無数のモノで溢れているからこその、枯渇感。人間関係が希薄になりがちな社会構造にあって、それを否定するのではなく受容しつつ、だけどだからこそ感じたい人の温もりについて音に変換したような、そんな曲。
この曲、確か東京メトロのCMソングだったと記憶してる…あのCMシリーズは、この曲を始めとして高橋優の『福笑い』、米津玄師の『アイネクライネ』など、圧倒的な名曲を次々と起用していて。あのシリーズ自体が好きだったなぁ。

【好き度】★★★★★


『SCAR』

平たく言えばフラメンコっぽい、パッショナブルな曲。だけど、それこそフラメンコっぽい、独特なウェッティな質感。情熱的ではあるんだけども突き抜けるような溌剌としたエネルギーではなく、影を帯びたどこかダーティなエネルギー。「ヒップホップはちょいワルなお兄様方のカルチャー」というイメージだけど、そんな事のない「日の光が似合うユニットたるRIP SLYME」の、とは言え「ちょいワルなお兄様方っぽい側面」が色濃く出た、リップの楽曲群の中でも独特の立ち位置にある曲。
クセになる。

【好き度】★★★★⭐︎


『センス・オブ・ワンダー』

得体が知れないアルバムの、何となくリード曲っぽい位置付けなのかな?という印象だった曲。この曲が収録されたアルバム『STAR』は、当時はまだ馴染みの薄かった“先行シングルなし”“全曲新曲”というアルバムだった。当然、こちらからしたら得体が知れない(笑)。しかも、この曲もまさにそんな感じだけど、気さくでフレンドリーではありつつさらりと聴けちゃうライトな雰囲気で。リップと言えばやり過ぎなくらいにキャッチーなトラック&フロウというイメージなんだけど、よく言えば「聴きやすい」であり悪く言っちゃうと「パンチが弱い」。当時の僕は、後者で取っちゃったんだよなぁ。今回改めて聴くと、チル感があって悪くなかった。

【好き度】★★★⭐︎⭐︎


『熱帯夜』

復活後のリップのリバイバルブームの、火付け役というか起爆剤というか爆心地というか、そんな曲。MV含めて再ブレイクして、“平成のアーティスト”だったリップが“令和のアーティスト”に移行出来たきっかけの曲だと思う。ただ1つ令和の若者に言っておこう…僕は20年近くも前にこの曲の良さに気付いていたぞ(笑)。そんな最悪のマウントを取らずにはいられない程の名曲。卑猥で、ダーティで、危なっかしい(すべて褒め言葉)、そんな名曲。過去、こんなにも“悪い名曲”が存在しただろうか?いやない(反語)。

【好き度】★★★★★


『Wonderful』

Disc 2のラストはこの曲。ライブでラインダンスしてた印象が鮮烈(笑)。でも、(当時既にそこそこの)おじさん4人が和気藹々とラインダンスを繰り広げてても違和感がない…むしろよく似合っている、そんな気さくでフレンドリーなポップチューン。
リップのわちゃわちゃ感が程よく音に変換された、ハッピーな雰囲気の曲。

【好き度】★★★★⭐︎




ここまでが、Disc 2 。
アルバム全体の感想などは、次回『Disc 3』のところで書こうと思います✨

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