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「私は“売れるもの”より、“まだ誰も取っていない需要”を探している」

私は昔から、「好きなことは何?」って聞かれるのが結構苦手でした。

美容が好きなわけでもないし、ダンスが好きなわけでもない。

料理がめちゃくちゃ好きなわけでもないし、ゴルフが好きなわけでもない。

今までいろんな事業をやってきたけど、

「この業界が好きだから、この仕事をしています」

みたいな感覚が、私にはあんまりなかったんですよね。

だからずっと、

私って、好きなことがないのかな?

って思ってました。

でも最近、自分の過去を振り返っていて、やっと分かったことがあります。

私、好きなことちゃんとありました。

しかも、たぶん20年くらいずっと同じことをやってた。

それが、

人を分析して、誰が何を欲しいのかを考えて、まだ誰もちゃんと取りにいっていない市場を見つけること。

これでした。

19歳の頃から、やってることが変わってなかった

私、19歳の時に飲食店をやろうと思ったことがあるんです。

その頃に、

「これから寿司はもっと来るんじゃないかな」

って思っていて。

でも普通の寿司屋をやっても面白くない。

だったら、

女性の板前しかいない寿司屋って面白いんじゃない?

って思ったんですよ。

当時は今より女性の寿司職人もずっと少なかったので、女性だけの寿司屋なら、それ自体が価値になると思った。

同じ頃に焼き鳥も来ると思っていて、

だったら、

女性が炭火で焼いてくれる焼き鳥屋も面白いんじゃない?

って考えていました。

今思うと、19歳で何考えてるんだって感じなんですけど(笑)。

でも私は結構本気だったので、

「じゃあ飲食店やるなら料理できないとダメじゃん」

と思って、調理師学校に入りました。

料理人になりたいから学校に行ったわけではありません。

市場を見つけたから、その市場に入るために必要な能力を取りにいった。

完全にこっちだったんですよね。

結局、在学中に妊娠したので出店はしませんでした。

でも学校は卒業して、調理師免許も取りました。

その時のお腹の子は、今もう高校3年生です。

あれから約20年。

振り返ってみると、私、今も同じことしてるんですよね。

業界はバラバラ。でも考えてることは全部同じ

今までエステ事業もやりました。

今の主な売上はダンス事業です。

最近はレベニューシェアで、ゴルフレッスン事業のマーケティングにも入っています。

自社では地方創生を目的に、地方のお店でも低価格で使える店舗DXの事業も始めています。

今はTARANTという、人の才能を見つけるアプリも作ろうとしています。

その一方で、

「冷凍バインミーって、まだ全然ないじゃん。これ需要あるんじゃない?」

とか考えたりもします。

こうやって並べると、

何屋なんだよ(笑)

って自分でも思います。

でも、私の中では全部同じなんですよ。

ダンスが好きだからダンス事業をやっているわけでもない。

ゴルフが好きだからゴルフ事業をやっているわけでもない。

バインミーが人生で一番好きだから食品を考えているわけでもない。

私が見ているのは、いつも、

「誰が、何を欲しがっているんだろう?」

なんです。

その次に、

「今、その欲求はちゃんと満たされてる?」

「まだ誰も気づいていない需要はない?」

「競合と真正面から戦わなくても勝てる場所はない?」

って考える。

私はこれを考えている時が、めちゃくちゃ楽しいんです。

私が好きなのは、0→1より「0.5」を見つけることなのかもしれない

私は完全なゼロから何かを発明するタイプではないと思っています。

むしろ好きなのは、

需要の芽はもうある。
でも、まだ誰もちゃんと事業にしていない。

みたいな場所。

私は勝手にこれを「0.5」って呼んでいます。

例えばバインミーもそうです。

バインミーが好きな女性はいる。

でも、いつでもどこでも買えるほど売っているわけではない。

家で作ろうと思うと結構面倒。

冷凍バインミーも、少なくとも私はほとんど見たことがない。

だったら、

「好きな人はいるのに、供給されていないだけなんじゃない?」

って考える。

もちろん、ここで「絶対売れる」とは思わないです。

売ってない理由が、単純に需要がないからかもしれない。

だから最後は数字で確かめる必要がある。

でも、この、

「まだ誰もちゃんと取れていない需要があるんじゃない?」

を見つけた瞬間が、私はすごく好きなんですよね。

私は「人間」が好きなんだと思う

これも最近気づいたことなんですけど。

私はずっと、

「私、人にあんまり興味ないな」

と思っていました。

人と群れるのもそんなに得意じゃないし、誰がどうしたとか、誰と誰がどうなったとか、そういう話にもあまり興味がない。

でも違った。

人にはそんなに興味がないけど、人間にはめちゃくちゃ興味がある。

なんで人はこれを欲しくなるんだろう?

なんでこっちは売れて、こっちは売れないんだろう?

なんで同じ商品なのに、言葉を変えるだけで人の反応が変わるんだろう?

なんで人は高いものに価値を感じるんだろう?

なんで人は自分でも自分の本音が分からないんだろう?

こういうことなら、ずっと考えていられます。

昔から「なんとなく」とか「なぜか分からないけど」で終わるのが嫌いなんです。

いや、なんで?

って思う。

絶対そこに何かあるでしょって。

だから私は、インサイトが好きなんだと思います。

私がやりたいのは、戦って勝つことじゃない

私は競争が嫌いというより、

そもそも、競争しなくても勝てる場所を探したい

んですよね。

競合が100社いるところに行って、

広告費を積んで、

価格を下げて、

営業力で殴り合って勝つ。

それも一つの経営だと思います。

でも私は、それより、

「そもそも誰もここ見てなくない?」

っていう場所を探したい。

市場の中にある空白を見つけて、

そこで新しい価値を作る。

その方が圧倒的に面白い。

だから私は、何の業界をやるかより、

どの市場に、どんな未充足の欲求があるのか

の方に興味があります。

そして最近、もう一つ大事なことに気づいた

同じ能力を使うなら、

市場の大きさがめちゃくちゃ大事

だということです。

小さな市場の0.5を見つければ、小さな会社は作れる。

でも大きな市場の0.5を見つければ、作れる価値の大きさが全然違う。

だから最近の私は、

「何ができるかな?」

より、

「この能力を、どの市場に使えば一番大きな価値を作れるんだろう?」

を考えるようになりました。

これは今の私にとって、かなり大きなテーマです。

私の理念は「国力を上げる」

私は最終的に、日本の国力を上げたいと思っています。

いきなり話でかいなって思うかもしれないけど(笑)。

でも本気です。

人が自分の才能を知って、その才能をちゃんと使えるようになれば、一人ひとりの生産性は上がると思う。

地方の良い企業やお店が、ちゃんと売れる仕組みを持てば、地域の力も上がる。

日本に眠っている技術や商品を、ちゃんと市場に届けられれば、企業も強くなる。

日本から世界で戦える新しいプロダクトが増えれば、日本全体の力も上がる。

私一人で国を変えられるなんて思っていません。

でも、

人や企業の眠っている価値を見つけて、事業に変えることなら、自分にもできるかもしれない。

今はそう思っています。

「好きなことがない」の答え

私はずっと、

「好きなことを仕事にしよう」

という言葉が、よく分かりませんでした。

だって、そんなに好きなものがなかったから。

でも、今なら分かります。

好きなことって、

必ずしも「料理」とか「美容」とか「ダンス」とか、対象じゃなくてもいいんですよね。

私の場合は、

考え方そのものが好きだった。

人を分析すること。

誰が何を欲しいのか考えること。

まだ満たされていない需要を探すこと。

市場の空白を見つけること。

コンセプトを考えること。

どうすれば戦わずに勝てるか考えること。

そして、それが本当に合っていたのかを数字で確かめること。

これを19歳の頃から、ずっとやっていました。

だから、もし今、

「自分には好きなことがない」

って悩んでいる人がいたら、一度、

「何をしている時に、自分の頭が勝手に動き出すか?」

を振り返ってみてもいいかもしれません。

好きなものではなく、

好きな“思考”や“行動”

があるかもしれない。

私の場合は、それに気づくまで20年くらいかかりました。

今はもう、

「私は何が好きなんだろう?」

ではなく、

「この能力を、どの市場に使えば一番大きな価値を作れるんだろう?」

を考えています。

たぶん、私はこの問いを考えている時が一番楽しいんだと思います。

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