【CPS】みるみるプロジェクトが進む「ふせん会議術」とは?💡 0052 Core
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この記事はこんな方に向けて書いています
プロジェクトを任されたが、会議が前に進まない方
部門をまたぐ問題を整理し、関係者の合意を得たい方
問題解決力を身につけ、プロジェクトを成功へ導きたい方
💡この記事は「問題解決技法(CPS)」の入口です
■ 2026/8/6 PLS体系にもとづき大幅に改訂 ■ 2026/8/8 AreaCode対応
■ 2026/9/16 sanitize
💡こんな会議は、意味がないと思いませんか?
メンバーの賛同が得られない
決めるべきことが、次回へ持ち越される
何度会議を開いても、プロジェクトが前へ進まない

このような状態が続くと、会議をするたびに、
参加者の意欲が下がる
時間だけを浪費する
会議に参加したくない人が増える
メンバーの不満がたまる
プロジェクトへの反対勢力が生まれる
といった悪い結果につながります。
では、なぜ会議が進まないのでしょう?
💡結果の出ない会議には「原因」があります
よく見られる原因には、次のようなものがあります。
会議の目的や、目指す目標が明確になっていない
議事録が不正確で、決定内容が曖昧である
意思決定できる人が参加していない
会議中の中座や電話が多い
私語が多く、議論に集中できない
しかし、会議が進まない原因は、参加者の態度だけではありません。
より大きな問題は、
「何を問題として扱っているのか」が、参加者全員に具体的に共有されていないこと
です。
例えば、
「連携が悪い」
「在庫が多い」
「対応が遅い」
「情報共有が不十分」
とだけ書かれていても、人によって思い浮かべる現象が違います。
問題を曖昧なまま議論すると、原因も曖昧になり、解決策も実行できないものになります。
💡CPSは、なぜIBMで生まれたのか?
ここで、CPSの原点をご紹介します。
私はIBMでCPSを学び、その後、自分のプロジェクトで「ふせん」を組み合わせ、300回以上実践してきました。
CPSが生まれた背景には、1960~70年代のIBMの営業改革があります。
当時、大型コンピューターはレンタルでお客様に設置し、レンタル料は数百万円~数千万円/月、契約までには1年以上かかる、大変高価な商品でした。

そんな中、米国テキサス州の営業所長 Paul Windrem氏は、他の営業所とは違うことを行っていました。
彼は、お客様の幹部を緑いっぱいのホテルに集め、2~3日間議論していたのです。

議論していたのは、
「コンピューターを売るためのプレゼン」
ではありません。
「お客様の経営幹部を集め、お客様の経営目標をどう達成するか」
でした。
そこで分かったことがあります。
お客様の経営幹部は経営目標を知っている。
しかし、
経営目標の実現を阻害している問題を、幹部全員で本音で議論できていない。
そこで、関係する意思決定者を集め、
経営目標を確認する
それを阻害している問題を出す
原因を掘り下げる
解決策を考える
誰が、いつまでに実行するかまで決める
という方法が体系化されていきました。
これがCPS(Customer Planning Session)の原点です。
💡そこで役立つのが、CPS「ふせん会議術」です
CPSは、Customer Planning Sessionの略です。
私がIBMで学んだ、顧客の事業計画やプロジェクト計画を、関係者が集まるセッションで検討する技法です。
私は、このCPSに「ふせん」を使う方法を加えました。
それが、ふせん会議術です。
私はこれまで、延べ300回以上、この方式でお客様のプロジェクト推進をご支援してきました。

💡まずは「ふせん会議」とは何かをご覧ください
次の動画では、セッションリーダーが、
参加者へどのように問いかけるか
発言をどのように聞き取るか
何をふせんに書くか
参加者全員へどのように確認するか
をご覧いただけます。
💡普通の会議とCPSは、何が違う?
ここまで読むと、
「CPSが普通の会議と違うことは分かった。でも、実際には何が違うの?」
と思われるかもしれません。
例えば、ある会議で問題を聞いたところ、参加者から次々に発言が出たとします。
ところが、
☑️ 問題なのか、原因なのか分からない
☑️ 一つの発言に複数の問題が入っている
☑️ 「情報共有が悪い」のように、具体的に何が起きているのか分からない
☑️ 発言した人と聞いた人で、理解している内容が違う
こんな状態のまま議論を続けると、原因分析も解決策づくりも曖昧になります。
私はCPSでは、ここを曖昧なまま進めません。
「何が、どこで、誰に、どのように起きているのですか?」
と確認し、参加者全員が同じ問題をイメージできるところまで具体化します。
実際の「悪い会議」を例に、普通の会議とCPSの違いを見たい方はこちらです。
👉 【CPS】「とある会議」の悪い例 ― なぜ、この会議では問題解決が進まないのか? 0572 Case
💡CPSでは、何をするのか?
CPSでは、参加者の発言を、セッションリーダーがふせんに書きます。
ただ書くだけではありません。
発言内容を正確に聞き取る
主語と述語のある文章にする
具体的な部門名、日付、人数、時間、数量などを入れる
参加者全員が読める文字で書く
模造紙に貼り、関係を整理する
「この表現でよいですか」と全員に確認する
という手順で進めます。
発言が目に見える形になるため、
「なるほど、あなたはそういう意味で話していたのか」
と、参加者同士の理解がそろいます。
💡CPSの問題解決は、次の順序で進みます
CPSでは、思いついた解決策から議論を始めません。
次の順序で検討します。
目標
↓
目標を阻害する問題
↓
問題が起きる原因
↓
繰り返し問題を起こす根本原因
↓
根本原因を取り除く解決策
↓
担当者と期限を決めた活動計画
この順序で進めるため、
問題・原因・解決策・活動計画までを一つの流れとして、参加者全員が見える形にします。
だから、
「なぜこの解決策になったのか?」
が後から見ても分かります。
💡CPSが成果を生む理由
私が300回以上実践して感じているのは、CPSは単に「ふせんを使う会議」ではない、ということです。
① 意思決定できる人が集まる
営業・生産・調達・物流・ITなど、問題解決に必要な人が集まります。
② 全員で問題の「根」を共有する
悪い現象だけでなく、
「なぜ起きたのか?」
を繰り返して、根本原因まで掘り下げます。
③ セッションリーダーが議論を整理する
参加者は、考え、発言する。
セッションリーダーは、
聞く
正確に書く
ふせんに貼る
関係を整理する
全員に確認する
という交通整理を行います。
④ 「誰が・いつまでに」まで決める
解決策を決めただけでは、プロジェクトは動きません。
最後に、
「誰が?」
「何を?」
「誰と?」
「いつまでに?」
まで活動計画にします。
PUB0555でも、意思決定者が集まり、全員で問題の根を共有し、第三者が進行することで、意思決定と実行計画につながる点がCPSの成果要因として整理されています。
💡本番の前に「役割とルール」を合意します
CPSでは、本番当日にいきなり会議を始めません。
通常、2週間から1か月前にキックオフや事前説明会を開きます。
そこで、
トップ責任者が「何のために集まるのか」を説明する
CPSの進め方を説明する
参加者の役割を確認する
セッションルールを確認する
参加者全員から、目標を阻害する問題を提出してもらう
ことを行います。
事前に集めた問題は、セッションリーダーにとって重要な準備材料になります。現行PUB0052でも、本番前に役割・ルールを合意し、参加者から問題を事前提出してもらう手順が明示されています。
💡CPSを実施した現場で起きた変化
社内で何度議論しても理解が得られなかった問題について、第三者であるセッションリーダーが発言をふせんに書き、参加者全員の前に示しました。
すると、わずか数分で、
「なるほど、そういうことだったのか」
と、参加者の理解がそろいました。
ポイントは、セッションリーダーが勝手にまとめないことです。
発言を聞く
文章にする
ふせんに書く
全員に確認する
この四つを繰り返します。
💡ところが、実際に書いてみると簡単ではありません
セッションリーダーを担当すると、次のようなことが起こります。
発言が長く、内容を覚えきれない
漢字や適切な言葉がすぐに出てこない
書いている途中で、別の人が話し始める
発言者から「自分の話を正しく書いてくれない」と言われる
これは、セッションリーダーだけの問題ではありません。
発言者が、
結論を先に話す
理由を後から説明する
一つの発言で一つのことを話す
簡潔で具体的な言葉を使う
というルールを理解していなければ、正確に書き取れないからです。
💡まとめ
CPS「ふせん会議術」の特徴は、次の3つです。
問題を曖昧な言葉ではなく、具体的な事実として表現する
問題・原因・解決策・活動計画の関係を、全員が見える形にする
セッションリーダーが問いかけ、聞き取り、書き取り、全員の確認を得る
CPSは、会議をきれいに進行するだけの方法ではありません。
関係者が集まり、
問題 → 原因 → 根原因 → 解決策 → 活動計画
を全員で確認し、
実行される解決策を作る問題解決技法
です。
⭐次におすすめの記事
CPSとは何かが分かったら、次は「どう実施するか」です。
👉 【CPS】300回実践してわかった「ふせん会議」を成功させる3つの準備💡 0569 Practice
そして、実際に企業でCPSを実施するとどうなるのか?
👉 【CPS】2日間の会議が「全員満足」に変わった理由💡 0590 Case
💡最後に PLSシリーズ
Project Leading Skill(PLS)は、私が30年以上・100件以上の企業改革プロジェクトを通じて体系化した、業務改革プロジェクトを成功へ導く知識体系です。
PLSは、次の5つのプロジェクト推進力で構成されています。
■ 問題解決技法(CPS)
■ 仮説検証技法 (HYP)
■ 変革を成功させる6条件 Change Management (CHM)
■ Win-Win交渉術 (WIN)
■ プロジェクト実行力 (PJE)
この記事では、その一つである問題解決技法(CPS)とは何かを紹介しました。CPSは、日本語では「ふせん会議術」と呼んでいます。

💡PLS全体を知りたい方へ
PLS全体については、次の記事をご覧ください。
【PLS】Project Leading Skillとは?|5つの実践手法と「今のあなたに必要な記事」の探し方💡 0716 Navigation
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