生キクラゲと夏酒と金魚
昨夜の晩酌風景。

三陸産のイワシの揚げ焼き
宮城・仙台岩切産「十符谷のきくらげ」とほうれん草の中華風炒め
宮城県産の茄子の味噌炒め
宮城県産の焼きナス
根菜入りの揚げ蒲鉾
この日の魚は三陸産のイワシ。開いて塩とコショウを軽く振ってから片栗粉をまぶし、多めのサラダ油で両面を揚げ焼きにした。
表面はカリッと、中はふっくら旨味たっぷり。
さっと塩を振って焼いたイワシも美味しいけれど、こうして揚げ焼きにしたものもまた美味しい。これからの季節は梅やポン酢でさっと煮魚にしてもまた美味しく食が進む。手頃な価格で様々な美味しさを楽しむことの出来るイワシは、庶民の味方だと思う。

ヨークベニマルの地元野菜コーナーで久しぶりに目にしたのは、仙台市岩切産の生キクラゲだった。
近年、宮城県ではキクラゲの生産が盛んになっている。春から夏にかけては、石巻や松島でも地元産のキクラゲが産直市場などに並んでいるのを目にする機会が多い。実は子供の頃はその見た目からキクラゲが少々苦手だったのだが、生キクラゲの美味しさを知った今では好物のひとつ。宮城に移住して以降は地元産の新鮮な生キクラゲが身近な食材となったこともあり、汁物にしたり炒めたりと様々なレシピで美味しくいただいている。
今回は、ざく切りにしたキクラゲをほうれん草と一緒にフライパンで炒め、塩とコショウ、中華だしで味付け。ぷにぷに、コリコリとした食感が楽しく、美味しかった。
大きな袋にぎっしり入って198円というお買い得品だった地元産の茄子は、半分を常備菜にもなる味噌炒めに。もう半分はこんがり焼いて、かつお節と白ごま、醤油をかけていただいた。とろりとなるくらいじっくり炒めてから三温糖とみりん、醤油、仙臺味噌で濃い目に味付けした味噌炒めも、味付けせず中火でじっくり焼いてからたっぷりのかつお節と一緒にいただいた焼きナスも、どちらも美味しい。
地元の魚と旬の野菜に合わせたのは、夏酒。

精米歩合55%の純米吟醸酒
毎年恒例・阿部勘酒造さんの夏酒・金魚ラベル。
『浦霞』でお馴染みの株式会社佐浦さんとともに、塩竈を代表する酒蔵である阿部勘酒造。我が家でもお気に入りのお酒がたくさんあるが、毎年この時期に販売されるこの夏酒も、そんなお気に入りのひとつ。
スッキリとした味わい。それでいて、米の甘味と旨味が口の中にふわりと余韻として残る。魚との相性は言うまでも無いが、中華風の味付けのキクラゲや、こってり濃い目の茄子の味噌炒めにもまた合う。
食事を一層美味しくしてくれる食中酒である。
ちなみに、真っ白なラベルなのにその名が「金魚」である理由は、ラベルの裏側にある。

あくまで個人的なことだけれど、金魚には、切ない思い出があった。
以前noteに書いた、あるミュージシャンのこと。
彼の代表曲の中には、金魚が出てくるものがあった。
今はもう、その歌をライブで聴くことは出来ない。
もう二度と、会えない。
けれど、このお酒と出会えたおかげで、私の中で金魚は、夏の訪れを教えてくれる存在になった。
悲しい記憶が、幸せな日常で上書きされることは無いけれど、日常のおかげで悲しみが和らいでゆくことは、ある。
ありがたい。
心から、そう思う。
地元の美味しいもので季節の移り変わりを感じられるのは、幸せだ。
これからもずっと、感謝して日々を重ねてゆきたいと思う。
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