【連載コラム】第6回:副作用のプラセボ効果「ノセボ効果」とは!?
前回の記事では「薬剤効果の多因子性モデル」について紹介し、薬の効果は多成分に分解可能な複雑な様相を考察しました。薬の効果は、薬理学や病態生理学として理解されているような生物学的要因だけから成り立っているわけではありません。
このことはまた有効性のみならず、副作用を含めた有害事象*についても同様に考えることができます。つまり、プラセボの投与によって、健康状態に良い影響をもたらすこともあれば、健康状態に悪い影響をもたらすこともあるということです。
プラセボの投与によって、有益な治療効果が得られる現象をプラセボ効果と呼ぶのに対して、プラセボの投与によって、望まない有害事象が現われる現象をノセボ効果 (nocebo effect) と呼びます。今回の記事では、ノセボ効果が人の健康状態に対して、どのような影響を与えうるのかを考察します。
*有害事象とは、薬との因果関係が明確な副作用のほか、薬との因果関係が不明確なあらゆる有害反応のことを指す。
ノセボ効果という現象
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