【自己紹介】海外進出を支援してきた自分が、2027年にベトナムへ移住する理由
2027年、僕はベトナムへ移住する。
現地法人を立ち上げ、そこで事業をつくるためだ。
これまで仕事を通じて、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアで、企業の海外展開や現地での事業を支援してきた。
現地へ行き、店を見て、人の話を聞き、施策を考える。そんな経験は何度もしてきた。
それでも、自分で現地に住み、会社と事業を背負うのはまったく別の話だ。
今回は、なぜ支援する側だった自分が当事者になろうと決めたのか。そして、なぜまだ何も完成していない今から、その過程をnoteに残そうと思ったのかを書いておきたい。
まず、僕について
普段は日本で、企業の顧客体験や店舗サービスを調べ、事業の改善につなげる仕事に携わっている。
データを見ることも、戦略を考えることも好きだ。でも、それ以上に大切にしてきたのは、実際の現場へ行くことだった。
店では何が起きているのか。顧客は何を見て選び、どこで期待を裏切られるのか。働く人が力を発揮できる仕組みになっているのか。現場で見た事実を、事業や組織の判断につなげることが、これまでの仕事の中心にあった。
海外では、ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアでの支援に関わってきた。海外進出の専門家として完成しているというより、日本で事業と組織に向き合いながら、東南アジアの現場で試行錯誤を重ねてきた実務家、というほうが自分にはしっくりくる。
このnoteでは、本名や勤務先名を出していない。今の立場では、会社やクライアントの未公表情報に触れることがあるからだ。
ただ、匿名だからといって、自分を大きく見せたり、曖昧な経験談を書いたりするつもりはない。書けることと書けないことを分けながら、自分が見た事実、そこから考えたこと、実際に試したことは、できる限り率直に残していく。
なぜ、今ベトナムなのか
初めてベトナムを訪れたのは、2023年だった。
それから仕事で関わるなかで、短い出張で市場を見るだけではなく、この国に生活の拠点を置き、事業をつくるところまで踏み込みたいと考えるようになった。
ベトナムの魅力を、人口や経済成長の数字だけで説明するつもりはない。数字が良いだけなら、進出先の候補はほかにもある。
自分にとって大きかった理由は、三つある。
一つ目は、ベトナムでの挑戦を現実のものにしてくれる、ありがたいご縁に恵まれたこと。
二つ目は、既存事業がベトナム市場にフィットする可能性が、机上の仮説ではなく具体的に見え始めたこと。
そして三つ目は、これまで海外進出の支援を通じて蓄積してきた知見を、自分たちの事業で確かめられる場所になったことだ。
外から可能性を論じる段階から、中に入って結果をつくる段階へ進む。その舞台が、今の自分にとってベトナムだった。
支援する側からは、見えないものがある
海外進出の支援をしていると、会社設立、市場調査、現地パートナー探し、顧客理解、人材採用など、さまざまなテーマに関わる。
ただ、どれだけ現地へ足を運んでも、最後の意思決定をするのはクライアントだ。支援する側は提案できても、その判断の結果をすべて引き受けるわけではない。
自分で会社をつくれば、そうはいかない。
誰に、何を、いくらで届けるのか。現地の人に選ばれるのか。採用した仲間が働き続けたいと思えるのか。想定が外れたとき、どこを変えるのか。
判断も結果も、自分たちに返ってくる。
海外進出は、法人を設立した時点で終わるものではない。現地で選ばれ続ける仕組みをつくって、初めて事業になる。
その難しさを外から語るだけではなく、自分自身で経験してみたいと思った。
現地の店には、市場の答えが出ている
東南アジアで仕事をするなかで、僕は現地の店を見ることが好きになった。
流行っている店には、必ず理由がある。
誰が来ているのか。何を注文しているのか。価格はどう見せているのか。スタッフはどんな距離感で接客しているのか。日本から来た企業は、何をそのまま持ち込み、何を現地に合わせて変えているのか。
一軒の飲食店にも、その国の所得、生活習慣、価値観、サービスへの期待が表れる。
出張で数日訪れるだけでも見えることはある。でも、同じ街で暮らし、日々の変化を見続けなければ分からないことも多い。
ベトナムに住むのは、生活の拠点を移すだけではない。市場の中に入り、顧客と同じ時間を過ごしながら事業を考えるためでもある。
日本での仕事のつくり方も変えたい
海外へ移ることは、日本の仕事を手放すこととは違う。
むしろ、自分がその場にいなくても仕事が進み、チームが判断できる状態をつくる必要がある。
自分に集まっていた情報や判断をどう渡すのか。何を自分が持ち、何を任せるのか。日本と東南アジアの間で、どうすれば一つのチームとして動けるのか。
ベトナムで事業をつくる準備は、自分の働き方と、日本側の組織のあり方を見直す機会にもなっている。
この過程も、海外進出の実務の一部だと思っている。
成功してからではなく、途中から記録する
今はまだ、現地法人の設立を準備している段階だ。
事業が成功したわけでもなければ、移住生活が始まったわけでもない。
だからこそ、今から残しておきたい。
成功したあとに振り返ると、迷ったことや、判断を変えた理由はきれいに整理されすぎてしまう。うまくいかなかった仮説や、見落としていた前提のほうが、あとから役に立つこともある。
このnoteでは、完成した成功談だけではなく、準備中の判断、現地で見た事実、失敗と修正も含めて記録していく。
主に書くのは、次のようなことだ。
ベトナムへの移住と現地法人・事業づくりの過程
東南アジアへ進出するときの実務と判断のポイント
現地の飲食店やサービスを、顧客体験と事業の視点で読むレビュー
ベトナム、タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアで見た違い
海外進出の成功例だけでなく、失敗が起きる構造
会社やクライアントを特定できる情報、未公表の情報は書けない。一方で、事実と自分の解釈を分け、一般化できる学びはできる限り具体的に書くつもりだ。
まずは、自分が何を見て、何を考え、なぜその判断をしたのかを忘れないための記録にする。その記録が誰かの役に立ち、同じテーマに向き合う人との出会いにつながればうれしい。
正解ではなく、判断材料を増やしたい
海外進出には、どの会社にも当てはまる一つの正解はない。
国、業種、顧客、使える資金、任せられる人によって、取るべき選択は変わる。
このnoteで目指すのは、正解を教えることではない。現地で見た事実をもとに、「なぜそうなっているのか」「自分の事業ならどう判断するか」を考える材料を増やすことだ。
まずは自分自身の備忘録として。そして、これから東南アジアへ出ようとしている人、すでに現地で試行錯誤している人にとって、少しでも役立つ記録にしたい。
2027年のベトナム移住まで、そして移住したあとも、事業が形になっていく過程をここに残していく。
まだ成功談ではない。
だからこそ、今から書き始める。
はじめまして、たいしと申します。
今後ともよろしくお願いします。
