「カロリーオフ」「ゼロカロリー」って本当に0kcal?管理栄養士が食品表示のルールを解説
こんにちは!管理栄養士のゆいです。
ダイエット中、スーパーやコンビニでこんな表示を見たことはありませんか?
「ゼロカロリー」
「低カロリー」
「カロリー30%オフ」
普通の商品と並んでいたら、
「ゼロカロリーなら太らなそう!」
「カロリーオフのほうがダイエット向きだよね」
と思い選ぶ方
も多いと思います。
でも実は……
「ゼロカロリー」と書いてあっても、必ずしも完全な0kcalとは限りません。
「ゼロなのに0じゃないってどういうこと?」と思いますよね。
実は、食品パッケージに書かれている「ゼロ」「低い」「○%オフ」などの表現には、それぞれ食品表示のルールがあります。
今回は、意外と知らない「カロリー表示」のルールと、ダイエット中の商品選びについて解説します。
「ゼロカロリー」=完全な0kcalとは限らない!
食品に、
「ゼロカロリー」
「ノンカロリー」
などと表示するためには基準があります。
エネルギーの場合、
食品100g当たり5kcal未満
飲料100ml当たり5kcal未満
であれば、「ゼロ」「ノン」などの「含まない旨」の表示ができます。
つまり、実際にはわずかにエネルギーを含んでいても、基準を満たせば「ゼロカロリー」と表示できるということです。
これはちょっと意外ですよね。
例えば仮に、100ml当たり4kcalの飲料があったとします。
500ml飲めば、4kcal × 5 = 20kcalになります。
もちろん、これは食品表示のルールを説明するための例で、すべてのゼロカロリー飲料が100ml当たり4kcal含んでいるわけではありません。
大切なのは、「ゼロカロリー=必ず0.000kcal」ではないと知っておくことです。
「低カロリー」にもちゃんと基準がある
「ゼロ」と似た表現に、
「低カロリー」
「カロリー控えめ」
「カロリーライト」
などがあります。
これらの「低い旨」の表示にも基準があります。
エネルギーの場合、
食品100g当たり40kcal以下
飲料100ml当たり20kcal以下
です。
つまり「ゼロ」と「低い」は別物。
ゼロカロリーの基準は「5kcal未満」。
低カロリーなどの基準は、食品なら「40kcal以下」、飲料なら「20kcal以下」です。
パッケージに書かれている言葉によって、意味が違うんですね。
「30%オフ」はさらに意味が違う!
もう一つよく見かけるのが、
「カロリー30%オフ」
「○kcalオフ」
「カロリーハーフ」
といった表示です。
これは「低減された旨」の表示といい、先ほどの「低カロリー」とは考え方が異なります。
こちらは、比較対象となる食品よりどのくらいエネルギーが減っているのかを表しています。
低減された旨を表示する場合には、比較対象食品との差について一定以上の絶対差があることに加え、原則として25%以上の相対差が必要です。
さらに、何と比較したのか、どのくらい減らしたのかも表示する必要があります。
例えば、
通常の商品が300kcal
↓
30%オフの商品が210kcal
だったとします。
確かに通常商品より90kcal少なくなっています。
でも、30%オフでも210kcalはあります。
つまり、「○%オフ」=「低カロリー」でも「ゼロカロリー」でもありません。
ここはダイエット中の商品選びで覚えておきたいポイントです。
「オフ」という言葉だけで判断しないで!
ここまでを整理すると、
「ゼロ」
→ 一定量未満であることを表す
「低い・控えめ・ライト」
→ 一定量以下であることを表す
「○%カット・○gオフ・ハーフ」
→ 比較対象食品より一定以上減らされていることを表す
という違いがあります。
似たような言葉ですが、実は意味が違います。
だからこそ、パッケージに「オフ」と書いてある=ほとんどカロリーがないと思わないようにしましょう。
「糖類ゼロ」も完全な0gとは限らない?
実は「ゼロ」の表示ルールは、エネルギーだけではありません。
例えば、
「糖類ゼロ」
「ノンシュガー」
「シュガーレス」
など、糖類を含まないことを強調する表示にも基準があります。
糖類の場合、食品100gまたは飲料100ml当たり0.5g未満であれば、「糖類ゼロ」などの表示ができます。
そのため、「糖類ゼロ=糖類が完全に0.000g」とは限りません。
「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」は同じ?
ここは間違えやすいところです。
「糖類」と「糖質」は同じ意味ではありません。
糖類とは、ぶどう糖や果糖などの単糖類と、砂糖の主成分であるショ糖などの二糖類を指します。
一方、糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもので、糖類より広い概念です。
つまり、糖類は糖質の一部。
そのため、「糖類ゼロ」=「糖質もゼロ」ではありません。
「砂糖が気になるから」と商品を選ぶときも、パッケージ表面の「ゼロ」という文字だけで判断しないことが大切です。
「砂糖不使用」も「糖類ゼロ」とは違う
さらにややこしいのが、「砂糖不使用」という表示です。
「砂糖不使用」と書かれていると、「糖類が入っていないんだ!」と思ってしまうかもしれません。
しかし、「砂糖不使用」と「糖類ゼロ」は意味が違います。
「砂糖不使用」などの表示は、糖類を添加していないことを示す表示です。そのため、食品にもともと由来する糖類が含まれている場合があります。
「砂糖不使用だから糖類も0g」とは限らないんですね。
ダイエット中にありがちな「ゼロだから大丈夫」
ここまで食品表示のルールを紹介してきましたが、私がダイエット中の方に一番気をつけてほしいのは、「ゼロだから大丈夫」という考え方です。
例えば、
「ゼロカロリーだから何本飲んでもいい」
「カロリーオフだからいつもの倍食べよう」
「糖類ゼロだから太らない」
と考えてしまうと、せっかく表示を確認していても、それを上手に活用できているとは言えません。
ダイエットでは、1つの食品ではなく、1日全体の食事を見ることが大切です。
「ゼロカロリー」は選ばないほうがいいの?
ここまで読むと、
「じゃあ、ゼロカロリーの商品って意味ないの?」
と思う方もいるかもしれません。
そんなことはありません。
例えば、普段からエネルギーを含む甘い飲み物をよく飲んでいる人が、
ゼロカロリータイプに置き換えれば、摂取エネルギーを減らす選択肢になることがあります。
大切なのは、
「ゼロだから良い」
「普通の商品だから悪い」
と食品を○×で判断しないことです。
「自分が普段何をどのくらい摂っているのか?」
「これに置き換えたら食生活全体はどう変わるのか?」
という視点で考えてみてください。
ダイエット中こそ「裏側」を見てみよう
商品を選ぶとき、パッケージの表側には、
「ゼロ」
「オフ」
「低糖質」
「高たんぱく」
など、目を引く言葉がたくさんあります。
でも、そこで商品選びを終わらせるのはもったいない!
一度、商品を裏返して栄養成分表示を確認してみてください。
私がおすすめするのは、
①エネルギーは何kcal?
②たんぱく質は何g?
③脂質は何g?
④炭水化物はどのくらい?
⑤何g・何ml当たりの数字?
を見ること。
特に、
「何当たり?」
は忘れずにチェックしてください。
こちらの記事で詳しく解説しています!
表側の言葉より「実際の数字」を見てみよう
「ゼロカロリー」と書いてあっても、必ずしも完全な0kcalとは限らない。
「低カロリー」と「○%オフ」は意味が違う。
「糖類ゼロ」と「砂糖不使用」も同じではない。
知ってみると、食品表示って、意外と奥が深いですよね!
でも、すべてのルールを暗記する必要はありません。
覚えておいてほしいのは、パッケージ表面の大きな文字だけで判断しないこと。
表側で商品の特徴を確認したら、裏側の栄養成分表示も見てみる。
「ゼロだから大丈夫」ではなく、「実際にはどのくらい入っている?」と確認する習慣をつけてみてください。
食品表示は、食べてはいけないものを探すためのものではありません。
自分の目的に合わせて、食品を選ぶための情報です。
ダイエットでも「禁止する食品」を増やすのではなく、食品表示を味方につけて、自分で選べるようになっていきましょう!
次にスーパーやコンビニで「ゼロ」「オフ」という商品を見つけたら、ぜひ一度裏返してみてくださいね。
困った時には専門家に頼るのも1つの手です!ご友人と会話するようにお気軽にお声掛けください!
参考資料
消費者庁「栄養成分表示について」
消費者庁「食品の栄養成分表示制度の概要」
消費者庁「食品表示法に基づく栄養成分表示のためのガイドライン」
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