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【第8回】データでは動かない営業──「心の置き場」が変えた現場の奇跡🤔 【エンタープライズ営業のヒント】


はじめに

28年エンタープライズ営業のロールを企業を変更しながらやってきました。振り返ると色々な気付きがあるのに、法人営業の宿命で公開してきませんでした。その反省の上に少しずつ気付きをまとめてみたいと考えたのがきっかけです。少しでもヒントがあれば幸いです。(👇自己紹介はこちら)

夏休みは本棚の中にある名著から色々学んでみましょう
『キリンビール高知支店の奇跡  勝利の法則は現場で拾え!』(著者:田村潤さん)

『キリンビール高知支店の奇跡』を読んだとき、私は営業という仕事の本質を改めて考えさせられました。数字や戦略だけでは動かない現場。変革は、データではなく「人の心」から始まる──この本が教えてくれたのは、まさにそのことでした。

エンタープライズ営業の現場でも、同じような場面に何度も遭遇します。提案書は完璧、価格も競争力あり、社内調整も済んでいる。それでも、案件が動かない。そんなとき、私は「心の置き場」がどこにあるかを探すようになりました。いくつか紹介します 😎

1. 理念と現場の乖離──営業の“接着剤”としての役割 🧐


ある大手企業との提案活動で、上層部は「DX推進」「業務効率化」を掲げていました。しかし、現場の担当者は「今はそれどころじゃない」「現場の混乱がひどくて…」と口を揃えて言う。上層部の戦略と現場の温度差が大きく、提案が空回りしていました

このとき私が意識したのは、「現場を観察し次を予測する」こと。現場の声を丁寧に拾い、提案内容を再構成。上層部には「現場の声を反映した提案です」と伝え、現場には「この提案は、あなたたちの課題に向き合っています」と説明しました

結果、現場の推進者が動き出し、上層部も納得。提案は受け入れられ、プロジェクトが始動しました。営業は、理念と現場の間をつなぐ“接着剤”であるべきだと、改めて実感した瞬間でした。

2. 苦しい時こそ、地方から変革は起こる 🧐


『キリンビール高知支店の奇跡』では、売上不振に苦しむ地方支店が、理念と現場の一致によって奇跡的なV字回復を遂げます。これは、エンタープライズ営業でも通じる話です

地方拠点の営業担当者が、中央の方針に振り回されるのではなく、現場の課題に向き合い、自ら提案を形にしていく。その姿勢が、顧客の信頼を生み、案件を動かす原動力になります

私自身、愛知県の製造業との案件で、東京本社の方針に沿った提案が通らず苦戦したことがありました。そこで、現地の技術管理部の推進者と何度も対話を重ね、「現場で本当に困っていること」を掘り下げました。結果、提案内容を大幅に変更し、現場主導でプロジェクトが始動。本社も後から支援に回る形となり、結果的に全社展開にまで広がりました

地方はマーケット的に小さいというハンデを背負う一方、本社の大量にある社内会議(御前会議)なるものに参加ができないという”特権”を活かして顧客との接点時間を増やした事を記憶しています。地方からの変革のこういう有効時間を費やした猛者が起こすものかもしれません

3. データは過去のもの。未来は現場の手にある 🧐


営業活動では、過去の実績や市場データに頼りがちです。しかし、現場の空気感や推進者の熱量は、データには現れません。未来をつくるのは、現場の“今”を見抜く力です。

ある案件で、競合が優勢とされていた中、現場の担当者が「御社の提案の方が、現場に合っている」と言ってくれたことがありました。その一言を信じて粘り強く提案を続けた結果、逆転受注に成功。データでは見えなかった“未来”を、現場が教えてくれたのです

4. 自分は何のために仕事をするのか──営業の理念🧐


営業という仕事は、数字を追うだけでは続きません。私がこの仕事を続けている理由は、「誰かの課題を解決することで、前に進む力を届けたい」という思いです。

『キリンビール高知支店の奇跡』の中で、支店長が「心の置き場」を見つけた瞬間、チームが変わりました。営業も同じです。自分の心がどこにあるのか、何のためにこの提案をしているのか。それを見失わないことが、営業の本質だと思います。

最後に──結果のコミュニケーション🧐


営業は、結果がすべての世界です。しかし、その結果をどう伝え、どう共有するかもまた、営業の力です。成功したときは、チームで喜びを分かち合い、失敗したときは、原因を共有して次に活かす。チームとのコミュニケーション、少し棚卸ししてみてはいかがでしょうか?

「苦しい時の変革は地方から起こる」「未来は現場の手にある」──著者の言葉とエピソードは、現場に寄り添い、心の置き場を探し苦労している皆様にも勇気をくれると考えます。是非夏の課題として読んでみてください😎

エンタープライズ営業の道は深いな 😉


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