AIに一から教わる異世界ファンタジー 第5回 勇者って、いったい何なんですか?
異世界アニメを見ていると、ときどき「勇者」という人物が出てきます。
ところが、この勇者というのが、どうもよく分かりません。
勇者が主人公とは限りません。
そもそも勇者が出てこない作品もあります。
出てきてもレギュラーではなく、たまに登場するだけだったり、「勇者一行が魔王討伐に向かった」という話だけ出てきたりします。
それなのに、その世界の人たちは「勇者」と聞けば、それが特別な人物であることを知っています。
では、勇者とはいったい何なのでしょう。
AIに聞いてみました。
冒険者の中で一番強い人が勇者なのか?
前回は「冒険者ギルド」について調べました。
そこで最初に考えたのが、勇者も冒険者の一種なのだろうか、ということです。
たとえば、ある競技にたくさんの選手がいて、その頂点にチャンピオンがいる。
それと同じように、たくさんの冒険者がいて、その中で特に強い者が勇者になる。
そんな仕組みなのかと思ったのですが、どうも違います。
勇者が冒険者として活動している作品もありますが、冒険者とはまったく別の立場として扱われる作品もあります。
しかも、最強の冒険者だから勇者になるとも限りません。
では、チャンピオンというより「代表選手」に近いのでしょうか。
魔王などの大きな敵に対抗するために、国や神から選ばれた特別な人物。
こちらの方が近い作品もあります。
ただし、これもすべての作品に当てはまるわけではありません。
誰が勇者を決めるのか?
これも作品によってバラバラでした。
国王から勇者に任命される。
神や女神から選ばれる。
聖剣に選ばれる。
特別な血筋に生まれる。
勇者だけが持つ能力や「勇者」という職業そのものが最初から存在する。
別の世界から勇者として召喚される。
中には、魔王などを倒した結果、後から勇者や英雄と呼ばれる場合もあります。
つまり、現実世界の資格試験のように、
「この条件を満たせば今日から勇者です」
という共通の決まりはありません。
作品ごとに勇者の制度そのものが違うのです。
これでは、見ている私がよく分からなかったのも当然です。
魔法使いは勇者になれないのか?
私の中には、勇者というと剣を持っているイメージがあります。
では、魔法使いは勇者になれないのでしょうか。
これも別にそんな決まりはありません。
ここで「勇者」を職業と考えると分かりにくくなります。
戦士、剣士、魔法使い、僧侶などは、その人物が何を得意としているのかを表す職業や戦い方です。
一方、勇者を「魔王を倒す使命を与えられた人物」という意味で使う作品なら、魔法使いが勇者でも構わないはずです。
ところがゲーム的な世界では、「勇者」そのものが職業やクラスになっている場合もあります。
そうなると今度は、魔法使いと勇者は別の職業になります。
やはり作品次第です。
一人で戦う勇者もいれば、パーティーを組む勇者もいる
さらに見ていると、一人で行動する勇者もいれば、仲間を連れた勇者もいます。
「勇者パーティー」という言葉まであります。
勇者を中心に、戦士、魔法使い、僧侶などが集まり、それぞれの弱点を補いながら戦う。
これはいかにもRPGらしい仕組みです。
ところが、勇者自身がものすごく強く、一人で戦っている作品もあります。
特別な能力を持っていたり、聖剣を使えたり、神の加護を受けていたりする。
これも統一された決まりはありません。
勇者だから必ずパーティーを組むわけでもなく、勇者だから一人で戦うわけでもない。
調べれば調べるほど、
「勇者の決まりって、何もないのでは?」
と思えてきます。
勇者は主人公とも限らない
ここも異世界アニメを見ていて面白いところです。
勇者は、その作品の主人公とは限りません。
主人公とは別の場所で魔王と戦っていたり、たまにしか登場しなかったり、名前だけ出てきたりすることもあります。
主人公が普通の冒険者で、別に勇者が存在する世界もあります。
さらに主人公の方が勇者より強い、という話まであります。
そうなると、
勇者=主人公
でも、
勇者=世界最強
でもありません。
その世界の中で「勇者」という特別な役割を与えられた人物、と考える方が分かりやすそうです。
「勇者」は昔からいたのか?
では、この勇者という存在はどこから来たのでしょう。
もちろん、勇敢な英雄そのものは昔からいます。
ギリシャ神話にも英雄はいますし、ヨーロッパの伝説や物語にも、怪物と戦ったり国を救ったりする英雄はたくさん登場します。
英語なら「hero」に近いでしょう。
ただし、昔の英雄と、現在の異世界アニメの「勇者」は同じではありません。
古代の物語に、
「あなたは勇者に選ばれました。仲間を集めて魔王を倒してください」
という共通の制度があったわけではありません。
現在の日本人が思い浮かべる「勇者」には、ゲーム、とりわけ日本のRPG文化の影響がかなり大きいようです。
『ドラゴンクエスト』などを通じて、
勇者が旅立つ
仲間を集める
成長する
最後に世界を脅かす敵を倒す
という形が広く知られるようになりました。
その後、ゲーム、漫画、小説、ライトノベル、アニメなどで「勇者」という設定が繰り返し使われ、作品ごとに新しい設定が付け加えられていったのでしょう。
だから現在では、勇者が主人公でなくても、「勇者」と聞くだけで何となく特別な人物だと分かります。
勇者は説明するのに便利な存在なのかもしれない
前回の冒険者ギルドも、物語を進めるには非常に便利な仕組みでした。
勇者も少し似ています。
「この人物は勇者です」
それだけで、
普通の人とは違う。
何か特別な使命がある。
強いらしい。
世界の命運に関わっているらしい。
と視聴者に伝えることができます。
毎回一から説明しなくても、「勇者」という一言でかなりのことが伝わるわけです。
しかも現在では、このお約束が広く知られているので、逆の設定まで作れます。
勇者なのに弱い。
勇者なのに性格が悪い。
勇者パーティーから仲間が追放される。
勇者より普通の冒険者の方が強い。
「勇者は特別で強い」というイメージが共有されているからこそ、それを裏切るだけで物語になります。
結局、勇者とは何なのか?
今回調べてみましたが、結局、勇者を一つの言葉で定義するのは難しいようです。
冒険者の場合もある。
国から任命される場合もある。
神に選ばれる場合もある。
特別な能力を持つ場合もある。
単独で戦うこともあれば、パーティーを組むこともある。
そして主人公ですらないこともある。
それでも「勇者」という言葉を聞けば、私たちは何となく、
「この世界で何か特別な役割を持った人なんだな」
と理解できます。
どうやら異世界ファンタジーの勇者とは、細かな決まりがある存在ではなく、長い間にゲームや物語の中で作られてきた「お約束」の一つなのかもしれません。
分からなかったのは私だけではなく、そもそも勇者に統一規格がなかったようです。
次回予告
勇者について調べたら、次は当然、その相手が気になります。
魔王です。
勇者以上に当たり前のように使われている言葉ですが、魔王とは何なのでしょう。
悪魔の王なのか。
魔族の王なのか。
それとも単に、とんでもなく強い敵を魔王と呼んでいるだけなのか。
そして、そもそも昔の神話に「魔王」はいたのでしょうか。
次回は「魔王」について、AIに一から教えてもらいます。
