また応募した。50代の就活は、懲りない自分との戦いだ
懲りていない。
自分でも、まずそう思った。
役所の任用職員募集のページを見た。
新しい募集が出ていた。
気づいたら、応募書類を印刷していた。
そして郵便で出した。速達で。
不採用続きで、あれだけ傷ついたのに。
あれだけ、もう嫌だと思ったのに。
また出した。
50代の就活は、前向きな挑戦なんてきれいな言葉では済まない。
もっと泥臭い。
毎回惨めな気分になる。
それでも、手が動く。
応募してしまう。
それが今の私だ。
あえて郵送を選んだ
応募書類は窓口に持っていくこともできた。
でも、やめた。
郵送にした。
理由は簡単だ。
これ以上、余計に削られたくなかった。
役所の任用職員の募集には、独特の空気がある。
本当に開かれた募集なのか。
もう決まっている人がいるのか。
ただ形だけ出しているのか。
そんなことは、外からは分からない。
でも、何度も応募していると、勘だけは働く。
できレースかもしれない。
もう締め切られているかもしれない。
持参しても、無駄足になる可能性は高い。
だから郵送にした。
ただし、速達にしてやった。
弁護士事務所で働いていたころに貯めこんだ返還郵券が、まだ大量にある。
速達くらいでは痛まない。
こんなところで、昔の仕事の残骸が役に立つ。
笑える。
いや、笑えない。
役所に戻りたいわけじゃない
誤解されたくない。
私は、役所が好きなわけではない。
前に市役所で2年間働いた。
国保年金課だった。
求人では事務補助と書いてあった。
でも実際は、窓口だった。
苦情。不満。怒り。
生活に余裕のない人の切実さ。
高齢者の不安。
制度を知らないことで損をしている人。
それを毎日浴びた。
かなり削られた。
それなのに、また役所の募集を見る。
なぜか。
民間はもっと怖いからだ。
ナハラのような小さな島では、民間の空気が濃すぎる。
地元の関係。
昔からの知り合い。
誰かの紹介。
ナアナア。適当な空気。
暗黙の了解。
外から来た人間には、そこが重い。
役所でさえしんどい。
民間は、もっとしんどい。
だから、また役所を見る。
逃げているのかもしれない。
選んでいるのかもしれない。
しょうがないじゃん。
あの空気は耐えられないんだから。
50代女性の就活は、静かな屈辱だ
noteに就活の話を書くと、反応が上がる。
ビューも伸びる。
スキもつく。
理由はたぶん、みんな傷ついているからだ。
50代で仕事を探す。
それだけで皆、心のどこかが削られている。
履歴書を書く。
職務経歴を書く。
面接で緊張しながらも作り笑顔をする。
できることを言う。
まだ働けますと言う。
そのたびに、自分が値踏みされている気がする。
私たちの若いころは、女はただの補助要員だった。
お茶くみだった。
お飾りだった。
寿退社が当たり前だった。
そういう時代の空気を吸ってきた。
気づいたら50代になっていた。
そして今さら考える。
私には何ができるのか。
何者ですか。
何が強みですか。
残酷だと思う。
でも、面接では聞かれる。
答えなければならない。
今回は3か月
今回の募集は、10月から12月まで。
3か月。
短期だ。
その数字に、少し救われてはいる。
一生ここで頑張れと言われたら重い。
でも3か月なら、まだ耐えられる。
採用されるかは分からない。
書類で落ちるかもしれない。
面接まで行けるかもしれない。
また落ちるかもしれない。
屈辱的ではあるけれど、もう慣れた部分もある。
慣れたくなかったけど、慣れた。
役所のやり方も、少しは分かっている。
採用の空気も、不採用の空気も、少しは分かる。
それが良いことなのかは分からない。
でも経験は、嫌でも残る。
答えられなかった質問
前回の面接で、答えられなかった質問がある。
これだ。
大勢の人と仕事をしていると、気の合わない人もいると思います。
そういうとき、どう対処しますか?
よくある質問だ。
でも私は、うまく答えられなかった。
たぶん、こんなことを言った。
人生経験で乗り越えます。
正直ひどいと思う。
「人生経験で乗り越える。」
何を?どうやって?
面接官が聞きたいのは、何なのか?
きれいな精神論ではない。
「現場でどうするか」ということだろうと思う。
気の合わない人がいる。
感情的な人がいる。
責任を押しつける人がいる。
こちらを下に見る人がいる。
言うことが毎回変わる人がいる。
その中で、仕事を円滑に進めるために何をするのか。
私は答えられなかった。
きれいに答えなくていい
次に聞かれたら、こう答えたい。
誰とでも仲良くできます。・・・そんな嘘は言わない。
人間関係は得意です。・・・それも言わない。
たぶん私は、こう言う。
気が合うかどうかより、業務に必要な連絡と確認を止めないことを大切にします。
意見が違うときは、感情で判断せず、目的と手順に戻って確認します。
窓口業務や事務職で、いろいろな立場の方と接してきました。
必要な距離を取りながら、落ち着いて仕事を進めたいと思います。
完璧ではない。
でも、私の言葉に近い。
少なくとも、「人生経験で乗り越えます」よりはましだ。
応募した事実だけが残る
今回も不採用の可能性のほうが高いと思っている。
出来レースの可能性も十分にある。
面接でまた変な答えをするかもしれない。
不安だけど、今朝の私は応募した。
怖い。
面倒くさい。
腹も立つ。
でも応募して、少しだけ進めた。
50代の就活は、自信に満ちた挑戦ではない。
傷つきながら、まだ完全には諦めていない自分を見つける作業だ。
私はまだ、社会に戻りたいのか。
それとも、お金が不安なだけなのか。
社会との接点を切るのが怖いのか。
多分、それらの全部だと思う。
とにかく応募書類は出した。
速達で。
最後に
気の合わない人とどう働くか。
この質問は、面接対策だけの話ではない。
50代から、どんな場所で、どんな距離感で、どれくらい人と関わって生きるのか。
その問いでもある。
私はもう、何でもかんでも誰とでも仲良くという気は無い。
ただ、仕事として必要な距離感で対応するだけだ。
感情に巻き込まれすぎない工夫はできる。
そう言えるようになりたい。
皆さんなら、面接でこう聞かれたらどう答えますか。
気の合わない人と一緒に働くとき、どう対処しますか?
私は今度こそ、
「人生経験で乗り越えます」
以外の言葉を用意しておきます。
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