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テレワークゆり物語 (15)在宅ワークと在宅勤務の違い

「在宅ワーク」と『在宅勤務』は、異なります。

「在宅ワーク」は、一般的に、外に出て働きにくい状況の人、主婦や、特に「子育て中のママ」が、会社などから仕事を依頼され、自宅で業務をすることを指す。誰かが定義したわけではないが、家庭にパソコンが普及し始めた2000年頃から、使われるようになった。

コロナ禍で注目されている「在宅勤務」とは、大きく異なる。在宅勤務は、あくまでも「勤務」であり、企業に雇用されている人が自宅で仕事をすること。「労働基準法」という法律で守られている働き方だ。

一方で、昔から「家内労働」という働き方もある。封筒貼り・菓子の袋詰めなど、1個いくらの仕事。厚生労働省が定義しており、「家内労働法」で守られている。これとも異なる。

言葉の気軽さ(?)で惑わされるが、「在宅ワーク」は、自営業・フリーランスという、プロフェッショナルと同じように「法律で守られていない」働き方だ。(注:働き方ではないが「下請法」や「消費者契約法」などはある)
仕事は自分で見つけなくていけない。もちろん仕事が無ければ、収入はゼロ。契約等の知識が無いまま仕事を受けると、とんでもない条件で働かされることもある。過剰労働で体調を壊しても、自己責任だ。

1992年、夫の転勤と長女の出産が重なり、新卒で入ったシャープを泣く泣く退職した私は、起業までの6年半、在宅ワークで仕事を続けた。仕事の内容は「ライター」。最初の仕事を得るのに苦労はしたものの、自宅のパソコンで原稿を書き、メールで東京の出版社に送る形で、働き続けることができた。働く時間も仕事をする場所も自由に選べるので、あの頃の私にとっては、とても「ありがたい働き方」だった。しかし、「大変な働き方」でもあった。
原稿の締め切りというプレッシャーを感じながらの、3人の娘の子育て。夜中まで仕事をする日々。「社会にかかわっている」というやりがいと引き換えに、体調を崩すこともあった。

最近はクラウドソーシングなどのマッチングサービスや、在宅秘書や経理担当などBPOの仲介業者も登場し、在宅ワークの営業の苦労は軽減されている。厚労省も、社会の変化に合わせた「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」も公開している。※冒頭の図は、ガイドラインの表紙の一部

「在宅ワーク」に興味を持っている、子育て中のママさんへ。

「金額が少なくてもいい。子育てのすきま時間を有効に使いたい。」「子どもの相手だけでなく、少しでも社会とつながっていたい」「子育て後に向けて何かしたい」という方は、まずは「在宅ワーク」に、挑戦してみるといいだろう。ただし、

多くの人ができる仕事は、ライバルが多くて、報酬が低い。
できる人が少ない仕事は、ライバルが少なくて、報酬が高い。

という、当たり前のことを忘れないでほしい。

今は、私の頃の時代とは違う。多くの人が普通にパソコンやスマホ、インターネットを使いこなしている。在宅ワークでも、業務のスキルと経験、ビジネスマインドが求められる。「誰でもできます」的な募集は、極端に報酬が安いか(在宅ワークに最低賃金規定はない)、いわゆる悪徳業者の可能性があると思っていいだろう。

自分がやりたい仕事は何か、自分の得意なことは何か、子育てが終わった後の人生をどうしたいか、よく考えた上で、正しい知識や情報を得ながら、第一歩を踏み出してほしい


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