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「ホームページはあるのに、電話が鳴らない」——小山市の事業者が最初に見るべきは、デザインではなく検索結果です

「ホームページ、去年作り直したんですよ。でも、そこから電話が増えたかというと……正直、何も変わってないですね」

小山市内でお会いした経営者の方から、こういう話を聞くことがあります。決して安くない金額を払って、担当者が写真の選定に何日も付き合って、公開したときは社内でも話題になった。それなのに、半年経っても問い合わせフォームからのメールは月に1通あるかないか。

このとき、多くの方が最初に疑うのはデザインです。「もっと今風にしたほうがいいのか」「動きのあるサイトにすべきか」と。

でも、私たちが実際に見せていただくと、原因がデザインだったケースはそれほど多くありません。いちばん多いのは、もっと手前の問題です。そのサイトが、お客様になるはずだった人に、そもそも見つかっていない。

この記事では、その状態かどうかを自分で確かめる方法を書きます。専門のツールも、制作会社への依頼も要りません。スマホとパソコンがあれば、30分でだいたいの原因が分かります。

制作会社を探している途中の方にも、まずこれをやってから相談先を決めることをおすすめします。原因が分からないまま見積もりを取ると、必要のない作り直しに数百万円を払うことになりかねません。

先に結論:症状は3つに分かれます

ホームページから問い合わせが来ない状態は、次の3つのどれかです。

ひとつめは、検索結果にそもそも出ていない。誰も見ていないのだから、問い合わせが来ないのは当然です。

ふたつめは、検索結果には出ているが、クリックされていない。並んでいる他社の中で選ばれていない状態です。

みっつめは、見られてはいるが、問い合わせという行動まで進んでいない。ここで初めて、サイトの中身やデザインの話になります。

この3つは、打ち手がまったく違います。ひとつめの状態の会社がデザインを作り直しても、結果は1ミリも変わりません。逆に、みっつめの状態なのに検索対策にお金を使っても無駄になります。

だから、最初にやるべきは「自分がどれなのか」を特定することです。順番に見ていきましょう。

診断の前に、ひとつだけ準備があります

自分の会社名で検索して「ちゃんと1位に出るじゃないか」と安心してしまうのは、いちばんよくある勘違いです。

普段使っているブラウザには、過去の閲覧履歴が反映されます。自社サイトを何度も開いている人の画面では、そのサイトが実際より上に表示されることがあります。また、スマホで検索すると現在地が反映されるため、事務所の中で検索した結果と、隣の市から検索した結果は別物になります。

なので、診断するときは次の状態で行ってください。

ブラウザのシークレットモード(Chromeなら「シークレットウィンドウ」、Safariなら「プライベートブラウズ」)を開くこと。そして、可能ならパソコンとスマホの両方で確認すること。特にスマホは重要です。地域の事業者を探している人の多くは、パソコンの前ではなくスマホで検索しています。

これだけで、見えてくるものがかなり変わります。

手順1:会社名で検索して、自社サイトが出るか

まず、正式な会社名または店名をそのまま検索してみてください。

ここで自社サイトが1位に出てくれば、最低限のスタートラインには立っています。出てこない場合は、かなり深刻な状態です。検索エンジンにサイトの存在が認識されていない可能性があります。

会社名で検索したのに、食べログやGoogleマップの情報だけが出てきて、自社サイトが出てこない。これも珍しくありません。特に、サイトを新しく作り直したばかりの時期や、ドメイン(インターネット上の住所)を変更した場合に起こります。

手順2:「site:」でインデックスを確認する

次に、検索窓に次のように入力してください。

site:自社のドメイン

たとえば自社サイトのアドレスが example.co.jp なら、「site:example.co.jp」と入力します。コロンの後にスペースを入れないのがポイントです。

これは、そのサイトのうち検索エンジンが認識しているページを表示する調べ方です。ここに何も表示されなければ、サイトは検索エンジンから見えていません。これが、電話が鳴らない原因として最も分かりやすいパターンです。

表示された場合は、件数もざっと見てください。全部で20ページあるサイトなのに5件しか出てこないなら、残りのページは認識されていないことになります。

ひとつ注意点として、ここに出る件数はあくまで目安で、正確な数ではありません。ゼロかどうか、極端に少なくないかを見るための確認だと思ってください。

もしゼロだった場合、よくある原因は次のとおりです。

制作時の設定で、検索エンジンに登録しない設定(noindex)が入ったまま公開されている。これは本当に多いです。制作中は検索結果に出したくないので意図的にかけるのですが、公開時に解除し忘れるという事故が、専門の会社でも起こります。

もうひとつは、公開してから日が浅い場合。新しいドメインで作ったサイトは、認識されるまでに数週間かかることがあります。

手順3:お客様が実際に使う言葉を書き出す

ここからが本題です。

会社名で検索してくれる人は、すでにあなたの会社を知っている人です。新規のお客様は、会社名を知りません。知らない人が使う言葉で検索したときに出てくるかどうか。これが、ホームページが仕事を取ってくるかどうかの分かれ目になります。

そこで、紙でもメモアプリでもいいので、次の言葉を書き出してみてください。

自社の商品やサービスを、お客様は何と呼んでいるか。社内で使っている正式名称ではなく、電話口でお客様が言う言葉です。この2つは、驚くほどよくズレます。

たとえば、社内では「外構工事」と呼んでいるものを、お客様は「庭 駐車場 工事」と検索している。「事業承継支援」と名乗っているサービスを、探している人は「会社 継がせる 相談」と入力している。このズレがあると、どれだけ良いページを作っても出会えません。

書き出すときは、必ず地域名との組み合わせも作ってください。「小山市 ◯◯」「小山 ◯◯ おすすめ」「栃木 ◯◯ 料金」のように。地域の事業者を探す人は、ほぼ必ず地名を入れます。

3つか4つでいいので、これを作ります。次の手順で使います。

手順4:その言葉で検索して、自社が何番目に出るか

シークレットモードで、さきほど書き出した言葉を順番に検索します。

見るポイントは3つあります。

まず、自社サイトが何番目に出るか。1ページ目に入っていなければ、実質的には存在していないのと同じです。検索する人の多くは2ページ目を開きません。

次に、検索結果の上のほうに出る地図の枠(Googleビジネスプロフィールの情報が並ぶ部分)に、自社が入っているかどうか。地域名を含む検索では、この枠が一番目立つ場所を占めます。ここに入っているかどうかで、来店や電話の数はかなり変わります。飲食店、美容室、工務店、整体院といった業種では、ホームページの順位よりこちらのほうが影響が大きいことも多いです。

最後に、1ページ目に並んでいるのが「誰か」を見てください。これが意外と大事です。

同じ小山市の同業他社が並んでいるなら、勝負の土俵には立っています。一方、上位がすべて大手のポータルサイトや比較サイトで埋まっている場合、自社サイト単体でそこに割り込むのは、正直かなり難しいです。その場合は、SEOにお金をかけるより、そのポータルに掲載したほうが早い、という判断もあり得ます。

こういう見極めを最初にやっておかないと、勝てない場所で何年も予算を使い続けることになります。

手順5:Search Consoleで、実際の数字を見る

ここまでは体感の確認でした。ここからは数字です。

Google Search Consoleという無料のツールがあります。自社サイトが検索結果に何回表示され、何回クリックされ、どんな言葉で見つかっているかが分かります。

すでに制作会社が設定している場合もあるので、まず「うちのサイト、Search Consoleは入っていますか」と聞いてみてください。入っていれば、閲覧権限をもらうだけで見られます。入っていなければ、サイトの所有権を証明する作業が必要になるので、制作会社かサーバーを管理している人に依頼することになります。

見る場所は、最初はひとつだけで十分です。検索パフォーマンスの画面で、表示回数とクリック数を確認します。

表示回数がほぼゼロなら、検索結果にそもそも出ていない状態です。手順2で確認したインデックスの問題か、そのサイトが狙うべき言葉を何も持っていない状態です。

表示回数はそれなりにあるのに、クリック数が極端に少ない場合。これは検索結果に並んではいるけれど、選ばれていない状態です。原因は、検索結果に表示されるタイトル文にあることが多いです。「株式会社◯◯|トップページ」のようなタイトルでは、何の会社か分かりません。ここを「小山市の◯◯工事|◯◯株式会社」のように書き換えるだけで、クリック数が動くことがあります。これは費用のかからない改善です。

クリックはされているのに問い合わせが来ないなら、原因はサイトの中身にあります。次の手順に進みます。

手順6:スマホで、自分のサイトを客の目で見る

パソコンで作ったサイトを、パソコンで確認して満足してしまう。これが地方の事業者サイトで最もよくある落とし穴です。

自分のスマホで自社サイトを開いて、次を確認してください。

文字を拡大しないと読めないところはないか。横にスクロールしないと全部見えない表はないか。電話番号をタップしたら、そのまま発信画面になるか。この最後のひとつは本当に大事です。スマホで見ている人にとって、番号を覚えてから電話アプリを開き直すのは、それだけで面倒な作業になります。

そして、表示されるまでに何秒かかるか。5秒待たされるサイトは、多くの人が戻るボタンを押します。写真をそのままの大きさで載せていると、これが起きます。

もうひとつ。トップページを開いて3秒だけ見て、目を閉じてみてください。「この会社が何をしているか」が頭に残っていなければ、初めて訪れた人にも伝わっていません。

手順7:問い合わせまでの道のりを、実際に歩いてみる

最後に、お客様になったつもりで、トップページから問い合わせ完了までを実際にやってみてください。

途中で、何回タップが必要でしたか。フォームにたどり着くまでにメニューを2回開く必要があるなら、それだけで多くの人は離脱します。

フォームの入力項目はいくつありましたか。会社名、部署名、役職、住所、電話番号、メールアドレス、ご予算、ご要望。ここまで求められると、まだ迷っている段階の人は入力をやめます。本当に必要なのは、名前と連絡先と用件だけかもしれません。

そして、送信ボタンを押したあと、自動返信メールは届きましたか。届かないと、送った側は不安になります。実際に「フォームが壊れていて、半年間ずっとメールが届いていなかった」という現場に出くわしたこともあります。この確認は、今日すぐやっていただいたほうがいいです。

症状別の打ち手をまとめます

ここまでの診断結果から、やるべきことが決まります。

検索結果に出ていない場合。まずは公開設定の確認です。検索エンジンに登録しない設定が残っていないか、制作会社に確認してください。これが原因なら、修正は数分で終わります。お金もかかりません。

表示はされているがクリックされない場合。各ページのタイトル文と説明文の書き直しです。地域名と、サービス内容と、誰向けかが一目で分かる文に変えます。これも既存サイトの設定変更で済むことが多く、作り直しは不要です。

クリックはあるが問い合わせがない場合。ここで初めて、ページの中身の話になります。ただし全面リニューアルではなく、多くの場合は順番の入れ替えと、料金や対応エリアの明記で改善します。人が問い合わせをためらう最大の理由は、値段が分からないことと、自分が対象なのか分からないことです。

地図の枠に出ていない場合。Googleビジネスプロフィールの整備です。営業時間、写真、サービス内容の登録と、口コミへの返信。これはホームページを触らずにできて、業種によっては最も効果が出ます。

そもそも検索されていない商材の場合。これは正直にお伝えしますが、BtoBの特殊な部品加工のように、そもそも検索する人がほとんどいない分野もあります。その場合、検索対策に予算を使うより、既存客への信用の裏づけとしてサイトを整え、営業活動の中で使うほうが合理的です。

正直に書いておきたいこと

ここまで読んで、「じゃあ全部やれば問い合わせが増えるんですね」と思われたかもしれません。そこは正直に書いておきます。

検索順位は、努力すれば必ず上がるものではありません。すでに10年以上運営されている同業他社のサイトがあれば、後から始めた側が追い抜くには相応の時間がかかります。半年から1年は見ておく必要がありますし、それでも届かない領域もあります。

また、上位に出ることと、仕事につながることは別です。地域名と業種で1位を取っても、その言葉で検索している人が月に数人しかいなければ、売上は動きません。順位そのものを目的にしないことが大切です。

それから、この記事の手順をやっても原因が特定できないケースもあります。サーバーの設定やサイトの内部構造に問題がある場合は、外から見るだけでは分かりません。そういうときは、手順5のSearch Consoleの画面を見せていただければ、だいたいの見当はつきます。

なぜ、こういう話を書いているのか

私たちタカコーホールディングスは、1992年創業、栃木県小山市の会社です。もともと人材と製造業の現場に深く関わってきた会社で、そこからITシステム開発とWeb制作の領域に広がってきました。

官公庁や自治体のWebサイト・システム構築をプロジェクトマネージャーとして担当してきたメンバーが在籍していて、公開後に何年も使われ続ける前提の設計を仕事にしています。情報セキュリティについてはISMS認定(MSA-IS-393)を取得しています。

そのうえで、小山市内の事業者の方から「サイトを作り直したい」とご相談をいただいたとき、私たちがまずやるのは、この記事に書いた診断です。そして、その結果として「作り直す必要はないと思います」とお伝えすることも、実際にあります。数万円の修正で解決するなら、そのほうがお客様にとって正しいからです。

制作費をいただくことより、この地域で相談される会社であることのほうが、長い目で見れば私たちの利益になります。だからこの記事は、ここまで出し惜しみせずに書きました。

Webサイトの費用がなぜ膨らむのか、その構造については「安かったのに、いちばん欲しかったサイトになった」と言われるために、私たちがやっていることにも書いています。見積もりを比較している段階の方は、あわせて読んでいただけたらと思います。

ほかの記事はタカコーホールディングスのNoteにまとめています。


この記事の手順をやってみたけれど原因が分からない、という方は、LINEからお気軽にご相談ください。サイトのURLを送っていただければ、こちらで確認して、どこに原因がありそうかをお伝えします。制作のご依頼がなくても構いません。

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