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少子化・IT化時代の対応策「教育改革の提案」・後編

全文:6,195 文字


少子化の社会への影響 労働力不足の解決策

大学進学率低下政策の提言

労働力不足が叫ばれている現在、勉強が苦手な人早めに社会に出た働いた方が、本人にとっても(人手不足の)社会にとっても有益ではないか。

大卒と高卒の生涯賃金差


だが、50代後半には約212万円まで拡大する。35歳前後(大卒が管理職・専門職への昇進する頃)から急激に差が開く。

大学卒 vs 高校卒の生涯賃金差 +6,200万円

高卒と大卒の教育費の差

私立大学費用の高騰

私立大学費用の平均額(文科省発表値より)
1991年授業料 641,608円  入学金 271,151円
 4年間Total  641,608×4年+271,151=2,837,583円
2025年授業料 968,069円  入学金 240,365円
 4年間Total 968,069×4年+ 240,365=4,112,641 円

34年間で、127万円の値上がりだ。

塾等の大学受験向け費用
  107~203万円/高校3年間

可処分所得の減少

可処分所得=所得-税金-社会保険料
         +社会保障による現金給付額

国民負担率=租税負担+社会保障負担
            対 国民所得比

   国民負担率  租税負担  社会保障負担
2004年度 34.7%  21.2%   13.6%
2024年度 46.7%  28.2%   18.5%

国民所得に対する税と社会保障の負担率が20年間で12%高くなっている。

つまり、可処分所得が20年間で12%少なくなっている。

平均年収の推移
2004年度 439万円
2024年度 478万円
約9%の増加

IMFの物価指数推計値によると、
基準年(2019年)を100として、
20年で17ポイントの上昇

インフレと税と社会保障負担の増加を加味すると、20年で  -20%位 可処分所得が減少している実感でしょうか。

の現実では、結婚に躊躇する人が多くなるのも納得できます。

少子化対策の一環として

この34年間で大学進学率が21%も上昇し、
 約6割の人が大学に進学している。

ここまで大学進学が一般化していては、結婚前に子供が大学進学を希望した場合の教育費を想像 するのは自然だ。

一方、可処分所得/2割減 + 私大の学費値上げ

結果、結婚に躊躇するのは理解できる。

大学進学は、そこまで重要か

ここで、大学進学せずとも幸せに暮らせる選択肢を示すことができれば、少子化のペースが減速するかもしれない。

中卒後に「高等専門学校」へ入学(次回詳述)、或いは、低コストで進学できる通信制を利用する選択肢だ。

もし、大学受験を前提としないのならば、教育費の大幅な節約が可能だ。

小・中・高校と全部公立に進学した場合の教育費は、12年間で約600万円弱


私立大(理系)に進学:大学学費 541万円
大学受験向け費用
      :107~203万円(塾・受験費用等)
自宅通学 VS 一人暮らし の生活費
      :4年間で差額 約400万円
   (上記の、三刀流FP えにし氏のnoteより)

公立高校のみの教育費であれば、公的支援のみで子育てが可能かもしれない。

理系大学に、自宅通学ではなく進学した場合、
最低でも +1,050万円以上の出費だ。

高卒と大卒の累積所得は、
36歳時点でほぼ同額
の約6800万円。
(高卒の方が、4年間多く働いているから)
(上記の、大卒vs高卒の生涯賃金徹底比較 より)

管理職に昇進した36歳頃以降の24年間(定年退職60歳迄)で、+6200万円の所得格差が生まれた。
というのが、2026年時点での過去データだ。

だが果たして、18年後(高校卒業して36歳)の時点でも、企業の管理職の給与がそれだけ出ているのか。

管理職のポストが、大幅に減少する可能性は?

今後、高卒の給与が大幅に上がる可能性は?

何の為に、大学で学ぶのか

人文・社会科学の限界

人は価値観も能力も千差万別だ。

人の活動は、科学的に分析して普遍性のある理論に落とし込む学問の世界には 本質的に向かないのではないか。

人文・社会科学の分野では、
人間は本質的に普遍的な存在という前提
学術的な研究をしている。
文化人類学など、例外はある。

人間の多様性を前提にしてしまうと、
 普遍的な理論に落とし込めない
からだ。

経済学にしても《世界で交換が可能な(つまり、普遍的な)貨幣・金融論は別にして》、国や文化・年齢層・富裕層・地域差、色々な立場の人でお金に対する価値観の違い、経済観念や人生観、それぞれ違えば経済行動にも違いが出てくる。

その違いも含めて、
全てを論理的に説明できる経済学は存在しないし、今後も無理だろう。

同じように、法学・政治学・社会学・商学部
文学部、どの学問分野でも、
人文・社会科学系の 学問に、
普遍的な理論を求めるのは難しい
のではないか。

例えば、若年層と高齢者では経済行動が違い、 都会と田舎でも違いがある。それは、政治行動においても同じである。

属性が違うたびに結果が違う。
その多様な行動を説明できる
普遍的な理論の構築を目指すこと自体に
無理がある

普通の社会人が必要としているのは、
学術的な理論ではなくて、もっと
実際的な実務知識だ。

例えば、ビジネスの世界で重用されている知識は、経済学者の書いた論文ではなくて、
ハーバード・ビジネス・スクールで有名な) 事例研究の議論から得た知識・思考訓練だ。

それは、日経ビジネスの記事やテレビ東京の
経済番組と大枠では重なる分野だろう。

違いは、企業の現場に出向いて見学したり、知識豊富な指導者の下でディスカッション出来る事だ。

事例研究(ケーススタディ・ケースメソッド)は、ゼミでは実践している大学も多いと思うが、
大教室の講義では無理がある。

高い授業料を払った少数の学生に向けた方法論であり、大半の人には向かない(高額な授業料に
対して、将来期待できるリターンが小さい
)。

通信制の高校・大学で知識を学び、
(ケーススタディの代わりに)早く社会に出て、企業内でディスカッションしながら問題をクリアしていった方が、効率が良いのではないか。

理系学部で学ぶ意義

将来、研究職、技術開発・製品開発職を目指す人にとっては理系の大学、というより
大学院に進学した方が有利だろう。

大学院での研究で
仮説を立て実験し、結果から次の仮説を導く
        というサイクルが経験できる。 

  • 問題点を捜し出し

  • 仮説を立て

  • 仮説を検証する

仮説の検証に失敗した場合
(問題を解決できなかった場合)

  • 仮説検証に失敗した原因を探し

  • 新たな仮説を立て

  • 仮説を検証する

企業においても、問題発生時に

  • 問題の原因を探し

  • 仮説を立て

  • 検証する

例えば、製造ラインで発生したトラブル、
顧客からの品質に対するクレームなど、
問題解決能力が必要とされる場面が多々ある。

そういった場面で、理系学部で学んだ
問題点を調べ → 原因の仮説を立て → 検証する
という論理的思考力が評価される。

学会での研究発表の経験

論理を積み上げ、分かり易い言葉を選び
図などの見せ方を工夫する。

専門的な話を相手に合わせて翻訳し
分り易く説明する能力。

学会発表においても、企業内会議や営業の現場においても、プレゼン能力・コミュ力が問われる。

学校によって、求められている役割は違う

義務教育と高等教育の役割の違い

アイデンティティの確立前の中学生までは、勉強と共にモラル・常識・礼儀などを学ぶ場としての学校の役割は重要だ。

しかし、高校生以降になると、
「自分が認めている  大人・教師・先輩」などの
言葉以外はあまり聞かなくなる。

つまり、個々に尊敬できる(モデルとなる)人物を見つけて、自分で学び取る年齢だからだ。

この時期になると、知識習得は通信制で、
社会性は別の場で身に着ける選択肢も有効だ。

しかし、どこが分からない かが 分からない生徒、勉強の仕方が分からない生徒は、直接教師について学習できる学校が向いているだろう。

通信制の教育機関

学習環境の変化

WIFIの普及で、リモート授業が可能になった。
しかしまだ、地方では光通信が利用できない地域も多いのが現状だ。

新型コロナの影響で、リモート授業が普及した。

「ライブ配信」での双方向授業
「オンデマンド配信」で、自分のペースで勉強

自己管理能力のある人にとっては、
通信制の学校も、積極的に選ばれる有力な選択肢
となった。

リモートで独習するのが苦手な人は、高校へ通学するのが無難だろう。

知識習得が勉強の目的ならば、教えるプロから
習った方が効率が良い。

予備校の有名講師の動画を視聴すると解るが、
一流の教えるプロの授業は素晴らしい
大学教授の授業より、格段に分かり易い。

進学校もある通信制高校

新型コロナ騒動以降、高校がリモート授業に切り替わった影響で、通学制と通信制の差は見え難くなり、学費の差が目立つ状況となった。

高校生の10人に1人は「通信制高校」に在籍

通信制高校内の進学校 N高グループ
    大学進学実績(2026年)

  • 「THE世界大学ランキング」100位以内の大学に86名が合格

  • 国公立大学に196名、東京大学に3名、京都大学に3名が合格

  • 早稲田・慶應に91名、GMARCHに313名、  関関同立近に468名が合格

  • 医学部医学科の合格者数は23名

  • 美術・芸術大学に102名が合格        東京芸大5名多摩美26名・武蔵野美大31名

今や勉強が得意な子でも、
通信制高校を選択する時代だ。

教室で教師から習う授業では、
一度授業についていけなくなると、
途端に授業が分からなくなる弊害
がある。

その点、動画視聴で授業が受けられる場合、
自分のペースで考えられる

理解に時間がかかるタイプの生徒には、
通信制の方が向いている
可能性がある。

学校のクラスに馴染めない。4名以上で群れるのが苦手という人は、実際には社会人でも多い。

(その性格は、生まれつきの個性なので一生変わらないと思う。私もだが、高校では運動部に所属していたが、全く性格は変わらなかった。)

単独行動が好きなタイプ、個性的で規則に縛られるのが苦手な子、人の目が気になる性格の子などは、通学するより通信制の方が良い結果を生む可能性は高い気がする。

年間20万円~:通信制大学

働きながら、通信制の大学で勉強するという選択には、メリットも多い。

  • 年間20万円程度の学費なら、        高卒の給料でも 自分で無理なく支払える

  • アルバイトや資格取得、家族の介護をする余裕が生まれる。

  • 社会人サークルで趣味やスポーツの活動を通して社会性を育むという選択肢。

  • 就活時、(能力次第で)自己PRの武器になる。

通信制大学を卒業できた事実は、
自己管理能力の証明
となる。

  • 勉強する時間配分

  • どの単位を修得するのか

  • どのようにレポートを書くのか

  • いつまでにレポートを提出するのか

  • いつまでに試験を受けるのか

すべて自己管理して勉強をすすめる必要がある。

通信大学でも、教員免許の取得が可能だ

ただ、就労支援が弱い印象だ。大学就職部に企業とのコネがまだ、あまりないので。

通信制大学卒が、就活時の武器になる(可能性)

難関大学以外の大学生とは、通信制大学の学生であっても就活で対等に戦えると思う。

なぜなら、大学全入時代となった現在、大卒が
学力フィルターの役割を果たさなくなった
から。

難関大学卒は、地頭の良さ・退屈な受験勉強に 耐えた粘り強さ・自己管理能力の高さの証明と 成り得る。

しかし、大学全入時代の現在、
  無名大学出身者の能力は未知数というのが、
     人事担当者の実感ではないだろうか。

その点、通信制大学卒の学生の方が
就職面接時に上手く話すことができれば
有利かもしれない。

「通信制大学卒業に必要な自己管理能力」
「なぜ通信制大学を選択したのかの理由」
「通信制大学で養えた能力」

面接官の質問の意向を汲んで、
論理的に(自分の人生設計に落とし込んで)
分かり易く説明することができれば、
十二分な自己PRとなる。

通信制大学で養えた

  • 問題解決能力:クラスメイトがいない中、   自分で情報を集め分析し、解決策を見つける能力

  • 自己管理能力:4年間、少しずつ単位を取る為に、自分で計画を立て日々勉強の時間を見つけ 実行する粘り強さ

  • 社会人サークルやアルバイトで得た社会性

これらの情報を上手く話す事が出来れば、
コミュニケーション能力や表現力、論理的思考力を面接官にアピールする事が出来る。

下記のりゅうやん氏のnoteが詳しい

夜間学部という選択肢

学費が安いので、昼間はアルバイトという形であれば、低所得家庭の子供の選択肢となるだろう。


大学院・研究機関の役割

日本には、大学の教員が多すぎる。

その為に、研究費は分散される。

大学の教員は、研究以外の仕事も多すぎる。
授業を受け持ち、教授会などの会議に出席し、
各種申請書類や報告書の提出。

研究室の掃除や片付け。全てを自分でこなさなければならず、助手の人数も全く足りていないらしい。元京都大学准教授の宮沢孝幸氏がYouTubeで語っていた。(以下は、宮沢氏談と私の経験・知識からの類推です)

専門の事務スタッフや雑務担当がいないと、
研究に集中できない

頭脳が一番高スペックな時期は、
 大学在学時から35歳程度までの若い時期。

この時期にこそ、新たな発想・視点が生まれる
時期なので、若い(超優秀な)研究者を雑務から解放するべきだ。

35歳迄に優れた論文を発表できなかった大学教員は結局、研究論文を書かない(事実上、研究生活から降りた)教員となってしまう恐れがある。

それに、研究能力が不足しているのならば、研究活動は無理だ。

政府の研究助成金にも限りがあるので、研究者を選別しなければならない。

現在の インパクトファクターを基礎とした評価では、インパクトファクターの性質上、注目が集まっている(流行している)研究テーマ関連の論文が(互いに引用し合って)点数が高く出る傾向がある。

一方、誰も注目していない(研究者がほとんどいない)マイナーな研究から大発見が見つかることもあるので、研究助成金の投入先を決める方法が課題だ。

『インパクトファクター』の問題点について学会内でどう認識されているか、AIと議論してみた。

とにかく、民間の研究機関、大学から独立した研究機関も含めて、日本の研究体制の抜本的な制度改革の必要性を感じる。


大学の研究体制の改革案

まず、論文を書いていない(研究活動が止まっている)教員は、大学の教員とは言い難いので、   
学生教育(授業)専門職を別に作るべき。
以後、研究以外の仕事に専念すればいい。

35歳頃までに顕著な研究成果(研究途上でも構わない)を上げられなかった研究者も、
論文執筆者から研究助手の役割に代わって、
若い研究者を補助する役職を担ってもらう。

その上で、別の給与体系にして、研究助手や事務仕事・会議(大学の運営)などの仕事を任せ、
役割分担を決めて研究効率を上げるべき。

まずは、大学全体を仕切っている
シルバー民主主義を打破しなければならない。

大学界隈も、年功序列の学閥主義から能力主義に変わらなければ、日本の大学に未来はない。

また、外国人比率の高い学校への交付金もカットすべきだ。日本の税金で外国人研究者を育てている余裕は、今の日本にはもうない。

「大学進学以外の、多彩な選択肢」に続く

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tokiwa 菓子パン一個分でも、ありがたいです。