信頼される組織は、失敗の扱い方が違う
はじめに
あなたのチームで、最近こんな場面はありませんか。ミスが起きたとき、報告が遅れる。小さな失敗が共有されない。誰かが「また怒られる」という顔をしている——そのとき、問題はミスをした人ではなく、組織の「失敗の扱い方」にあるかもしれません。
ミスを責める組織は、ミスを見えなくするだけ
失敗が起きたとき、多くの組織は「なぜそうなったのか」を追います。原因を探ることは大切です。でも、問いの矛先が「誰か」に向かうとき、組織の中で静かに何かが壊れ始めます。
「なぜ確認しなかったのか」「なぜ報告しなかったのか」——責める言葉は、次の失敗を生む土壌になります。なぜなら、責められた人は次からミスを隠すからです。小さな失敗が報告されなくなる。やがて、見えないところで問題が積み重なり、大きなトラブルとして表面化する。
ミスを責める文化は、ミスをなくすのではなく、見えなくするだけです。 報告が少ない組織が優秀なのではありません。報告しにくい組織になっているだけかもしれない。
これは、リーダーの資質の問題でも、スタッフの意識の問題でもありません。失敗をどう扱うかという、組織設計の問題です。
「次にどうするか」を問える組織が、強くなる
ホテルで管理職として働いていた頃、部下がお客様の大切な記念日の準備を確認し忘れるというミスがありました。報告を受けたとき、正直「なぜ確認しなかったのか」という言葉が喉まで出かかりました。
でも、飲み込みました。その言葉を言っても、目の前の状況は何も変わらない。まずお客様のために動くこと、そしてこのスタッフが次に同じ場面で自分で判断できるようになること——それが先だと思ったからです。
対応が落ち着いたあと、そのスタッフにこう聞きました。「次に同じ場面が来たとき、どうする?」——その一言だけです。スタッフは少し考えてから、自分の言葉で答えてくれました。責める代わりに問うことで、スタッフが「次の設計者」になっていくのを、そのとき初めて実感しました。
失敗を責める組織は、同じ場所でつまずき続けます。失敗を問いに変える組織は、その失敗を資産に変えていきます。信頼される組織は、後者です。
もし、自分の組織の失敗の扱い方が気になった方は、ぜひコメント欄に書いてみてください。私自身の経験と照らしながら、一緒に考えます。
まとめ
信頼される組織は、失敗の数が少ないのではありません。失敗を隠さず、次の設計に変えていける組織です。そのためにリーダーができることは、「なぜ」を問う前に「次にどうする」を問うこと。その一言が、チームの空気を変えます。
今日もお疲れさまでした。
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──────────────────────────────────── 片山俊也 | Workplace Experience Adviser
ホテル・航空・金融の現場で30年。EX統合モデル(職場体験価値設計)をベースに、組織と個人の信頼資本を育てるコンサルティングを行っています。
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