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自分記録↔️ 封印が解け始めている…感覚 尾崎豊 ナツメロ

夕飯の支度をしながら、いつものようにお酒を多めに注いだ。
アルコールのせいで気分が軽くなった頃、
気づけば口ずさんでいた
――尾崎豊の「傷つけた人々へ」。

懐かしい。
だけど、不思議と情景は何も蘇らない。

音だけが、静かに部屋を泳いでいた。
あれだけ過去を封印してきたのに。

思い出がよみがえるどころか、…
懐かしむ気持ちすらない。

ただ、歌詞の一節をいま「現在の自分」として自然に歌っていた。

誰かを想うでもなく、後悔もなく。

それが妙に新鮮で、胸の奥に小さな熱を感じた。ただ、それだけの事…

もしかすると、心のどこかで断食が始まっていたのかもしれない。

感情のカロリーを摂りすぎて、疲れ切っていた心が、ようやく空腹を感じたのだと思う。

断食って、体だけでなく“記憶”にも効くらしい。

いらないものを減らすと、思いがけず優しい気持ちが残るのかも知れない。

「封印が解け始めている」
――そう感じた瞬間、

なんだか笑ってしまった。

過去を無理に癒そうとしなくても、
心は勝手に解けていくのかもしれない。

だから今夜も、皿を洗いながら小さく歌う。

「ありがとうーと…」


“ああ、今日は良い日だな”と。


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