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【再挑戦と覚悟】友人3人でアルバムを出す話#003

前回のあらすじ

Ultra Japanに出演したい──。その夢を叶えるため、友人3人でBPM126〜135のメロディックテクノを軸にアルバム制作を開始。
7月末 制作&マスタリング → 8月上旬 ジャケット/配信準備 → 9月上旬 配信開始という逆算スケジュールを立て、いよいよ制作に突入しました。(#001)

#002では、レファレンス研究→制作→挫折→直接会って“音よりも感情を生む目的”へ軸足を移し、戦略を「2か月ごとのシングル配信」に変更
「一度で傑作は作れない」と悟り、改善サイクルを前提に次の挑戦へ──そこまでが前回です。


そして今回は…

「これが自己ベストだ」と信じていた曲を、仲間に聴かせることができなかった夜。
なぜなら、友人の曲に、自分にはない輝きがあったから──。

くやしさを抱えたまま臨んだフェスで、私が見たのは「複雑さ」ではなく、“シンプルに踊らせる”音の強さだった。
そのとき、ようやく自分のやるべきことが見えた。

フェスから帰ったその夜、DAWを開き、すべてを作り直した。

このnoteでは、そんな「リベンジの再構築」と「もう一度、音を仲間に届ける決意」までをリアルに綴ります。


聴かせられなかった夜

フェスの前日。私たちはAirbnbに集合し、いよいよ「曲を聴かせ合うタイミング」が訪れました。
この日のために、自分なりのベストを積み重ねてきた。だから、正直ちょっと期待していたんです──驚かせられるかもしれないって。

でも、先に流れた友人の曲を聴いた瞬間、心がズシンと沈んだ。
メロディのセンス。構成のまとまり。なにより「その人らしさ」が詰まっていた。

一瞬でわかったんです。「これは今の自分にはないものだ」と。
自信を持っていたはずの自分が、驚かせるどころか逆に驚かされてしまった。

…結局その夜、私の曲は流せませんでした。


フェスで感じた「シンプルな音」の説得力

翌日。いよいよ始まったフェス1日目。
ステージに立つのはAlesso。そして、その空間を支配していたのは、「複雑な構成」や「音の多さ」ではなかった。

ただ、踊れること。それがすべてだった。

シンプルなメロディ。太いキック。ブレないグルーヴ。
「踊らせる」ことに徹していた。

2日目のJonas Blueもそうだった。

耳に残るシンプルなラインに、観客の体が自然に動いていく。
「こんなにシンプルでいいんだ」「いや、だからこそいいんだ」と気づかされた。

私は気づいた。
自分は“作り込みすぎよう”としていたのかもしれない、と。


一音一音の解像度を上げるべきだった

フェスで得た最大の収穫は、「細かい構成」や「展開の奇抜さ」ではなかった。
むしろ──キックとベースの解像度、空間の抜け、パンニングの設計。

細部が弱ければ、いくら構成が立派でも、ただの「理屈の曲」で終わってしまう。

Alessoの曲にあったのは、説得力のある1音1音
自分に足りないのは、きっとそこなんだとようやくわかった。


帰宅直後、DAWを開いていた

帰宅したその夜、私はそのままパソコンを開き、DAWを立ち上げました。

フェスで感じたことを、体が忘れないうちに──。

  • キックの抜けを見直し

  • ベースの重心を整え

  • 空間をスカスカにせず、でも濁らせないよう整理し

  • メロディはシンプルに。でも芯を持たせて(ここが一番リアレンジしたポイントです。)

そうして出来上がった新しいアレンジ。
「これが今の自分のベストだ」と、ようやく胸を張れるものになった。


そして、送信ボタンを押した

翌朝、整えた音源を仲間たちに送りました。
聴かせられなかった悔しさと、フェスでの気づきをすべて詰め込んだ音でした。

「これは勝負だ」──そう思える仕上がりでした。
何十回も聴き返し、ようやく「今の自分のベスト」と呼べる形になったと思えたからでした。

数時間後、仲間からリアクションが届きました。

「いいね」「めっちゃ良くなってるじゃん」
そんな言葉が並んでいて、正直とても嬉しかった。思わず画面を見ながらニヤついてしまったくらいでした。

──でも、ふと思ったのです。

これは、「前のバージョンを知っている人」だからこそのリアクションなのではないか?
前の荒削りな音を聴いていたからこそ、「良くなった」と感じているだけかもしれない。

そう考えたとき、どうしても気になる存在が浮かびました。
**日ごろからEDMを聴き、数えきれないフェスに一緒に行ってきた“仲間たち”**です。

彼らにだけは、今まで自信が持てず曲を聴かせられなかった。
でも今回は、違いました。
「今なら聴いてもらえる」と思えたんです。

さっそく音源を送り、リアルな感想を聞いてみることにしました。


そして、これがリアルな反応でした

返ってきたのは、率直で具体的なフィードバックでした。
「ビルドアップまではいいのに、ドロップの迫力が弱いかも」
「曲の構成、もっと工夫できるはず」──。

足りない部分は、やっぱりまだありました。
でも今回は、なぜか落ち込むことはなかったのです。
むしろ、「よし、ここを直せばもっと良くなる」と思えた。

感情ではなく、改善の視点で受け止めることができていた。
きっと、前より“自分の音”に向き合えていたのだと思います。


自信を持って、仲間の曲だと胸を張ってもらえるように

彼らにも「堂々と人に聴かせられる」と思ってもらえるように。
「これ、友達が作った曲なんだ」って、自慢してもらえるように。

そのために、今回も本気で修正を加えました。
違和感のあるポイントはすべて洗い出し、地道にアレンジを重ねていきました。


今週末、いよいよ最終打ち合わせ

そして今週末は、アルバム制作の最終打ち合わせです。
それぞれの曲のマスタリングを統一し、アルバム全体としての「まとまり」をつくりあげる作業を行います。

曲のクオリティは、最初に比べて確実に上がっているはずでした。
気づけば、アレンジ回数は20回を超えていた。

いよいよ、アルバム完成まであと一歩
この挑戦がどんな結末を迎えるのか──次回、お届けします。


最後に

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