東京2020オリンピック・パラリンピック開催記念モニュメントを見に行った
東京2020オリンピック・パラリンピックではロードレースも開催されました.
その舞台となったのが,静岡県小山町だそうです詳しくは知りませんが.
そして,レースで使用された道にはモニュメントが設置されています.その数,合計で五つ.
ロードバイクに乗っている人間としてこれはぜひ見ておかなければならないと思い,見に行ってきました.家から自走で.
今回はこのだいぶ無理のあるチャレンジについて語ります.
モニュメントの種類
前述のとおりモニュメントは五つあります.
ここでも簡単に説明しますが,詳しくは以下のサイトを参照してください.
豊門公園にある黄色のモニュメント
オリンピック聖火リレーの出発地だそうです.
ロードレース関係なくね?
棚頭交差点にある緑色のモニュメント
ロードレースの全日程で大会コースとなったそうです.
富士スピードウェイにある赤色のモニュメント
ロードレースのメイン会場となったそうです.
須走本通りにある青色のモニュメント
街中が大会コースとなった記念に設置されたみたいです.
明神峠にある黒色のモニュメント
男子ロードレースの最大の勝負ポイントとして配置された明神峠にあるそうです.
これを見るためには平均斜度10%,最大斜度18%の明神峠を登らねばなりません.
そして僕は,これらのモニュメントを上記の順番で巡るコースを作りました.
家から出発し家に帰る全自走コース.
走行距離は184km,獲得標高は2220m.
184km!?
2220m!?
僕の中では間違いなく過去最強のコースです.
走ったことのある最大距離は193kmなのですが,この時は平坦基調だったので獲得標高はわずか700m程度でした.
また,これまでに経験のある最大獲得標高は2141m.ちなみにこの時の走行距離は100kmくらいです.今回は184kmと2220mなので,走行距離も獲得標高もこれより上です.
距離は過去最強クラス,獲得標高は過去最強.
我ながらなんという鬼畜コースを作ってしまったのでしょう.
ということなので,ハナから完全制覇は諦め,「きつそうなら明神峠はスキップする」という方針で挑みました.
というか明神峠さえなければ何とか走れなくはない距離と獲得標高です.全ては明神峠のせいで鬼畜難易度になっているのです.
静岡県へ行こう
僕は神奈川県に住んでいますが,自転車で静岡県へ行くのは初めて.
まずはこのこと自体にワクワクしながらペダルを回します.

ちなみに今回は距離がなかなかあるので,「20kmくらい走るごとに休憩を入れる」というルールを設けています.
気になった風景があったらこうやって写真を撮っているので足を止めている回数は実際のところもっと多いです.
さて皆さん,静岡県と言えば富士山ですよね.この日は曇っていたのであまり富士山が見えなかったのですが,時々チラチラ見えました.

奥の方にちらっと見えているのですが,ちょっと分かりにくいですね.
別の日に新倉山浅間公園から撮った富士山を代わりに置いておきますね.

いやーきれいに写っていますね.
この日は天気も良かったし空気も澄んでいたので最高でした.花粉と黄砂はバリバリ飛んでいましたがね.
ちなみにこれは自転車で見に行ったのではなく,友人の車で行きました.
何の話でしたっけ.
そうです,オリンピックのモニュメントの話ですね.
とにかく静岡県突入.

ここからは県道246号線をひたすら走ります.
神奈川方面からだとずっと緩やかな上り坂になりますが,比較対象がないので登っていることが分かりにくいです.
平坦の気分で走っているとじわじわ足を削られていく,ちょっと辛いゾーンです.
豊門公園のモニュメント
さて,まずは一つ目.黄色のモニュメントです.
なぜか更新されていないためgoogleマップではモニュメントを見られず位置が分かりにくいのですが,白い建物の前にある謎の石段に埋め込まれるような形でモニュメントがあります.

ちょっと写真撮りにくいですよね.
モニュメント作った人は,記念撮影する人のことをちゃんと考えて作ったのでしょうか.
というかこんな位置に作ってしまったら知らずに踏んでしまいそうです.
文句ばかり残しつつ,ネットで見たモニュメントを実際に見られたこと,75kmくらい走ってようやくそれらしい成果に出会えたことで興奮しました.
ちなみに,このモニュメントを見るためには結構えぐい坂を登らなければなりません.
というかこの辺は坂ばっかりです.
棚頭交差点のモニュメント
これは豊門公園のモニュメントから5kmくらい走ったところにあります.
これはある程度位置が分かりやすいと思います.

ちなみにモニュメントの右側にいるキャラクターは何なんでしょうか.オリンピックのキャラクターですかね?
東京オリンピックって5年前のことなのでもう何も覚えていないです.
ちなみにこちらはサイクルラックと自転車スタンドがあります.
上の写真でも自転車スタンドを使用していますね.
記念撮影する人のことがちゃんと考えられています.素晴らしい.
明神峠のモニュメント
道を間違えた
三番目に見るモニュメントは富士スピードウェイにある赤色のモニュメントの予定でした.
しかしこともあろうかこのポンコツ,道を間違えてしまいます.
サイコンにナビゲーションしてもらっているのに道を間違えるって何なんでしょうか.
ともかく道を間違えて明神峠のふもとに来てしまいます.
そしてここで,まさに今から登ろうとしているであろう海外ローディに出会います.
僕「ひょっとしてここって18ですか?」
海外ローディ「18ダヨ!」
「18」という数字だけで伝わってしまう.さすがはローディですね.
それはともかく,今日は明神峠に登る予定はありません.どうしようかと考えていると,海外ローディは「大丈夫大丈夫行ける行ける!」と軽いノリ.
ていうか今更だけど日本語上手いな.
その軽いノリに引っ張られて,予定外ですが登ってみることに.
どういうノリなんだ.
明神峠に挑め
しかし,モニュメントを見るためには明神峠に登らねばなりません.
海外ローディから「一緒に登ろうよ」と言われて一緒に登ることにします.なんかこの人と一緒だったら行けそうな気がしてきます.
ちなみにこの人は山中湖まで車で来ているそうです.「ビンディングシューズを忘れた」と言っていて,ペダルはSPD-SLなのに靴はスニーカーでした.
キャラが濃すぎるだろ.
ひとまず僕が先行して上っていきますが….
きつすぎる.
10%超えの斜度がポンポン出てきます.
それが延々と続きます.
この時点ですでに結構登っている僕,あまりにもきつすぎて定期的に「あああ」「きつい~」「ひい~」を言い続けるだけのbotになってしまいます.
海外ローディ「ギアいくつあるの?」
僕「34!」
海外ローディ「なら余裕ジャン」
僕「(車でショートカットしてきたくせに車でショートカットしてきたくせに車でショートカットしてきたくせに)」
僕が先行して3kmくらい走りましたが,ついに限界が来て足つき.海外ローディには先に行ってもらい,僕はPOTION-Xをぶち込みます.
孤独な戦い
サイコンを見ると,モニュメントまでの残り距離は残り3kmを切っています.

思い出すのは,日本国道最高地点碑を見るために渋峠を登った時のこと.正確には,その手前の信州高山あじさいロードを走った時のこと.
この時も,残り3kmからが地獄でした.
時にへたり込み,時に座り込み,這う這うの体で進んだのでした.
今回も状況としては似ています.既に体は疲労困憊.足は痛いし,腰も痛いし,なんなら腕もちょっと痛い.
しかし思い返すのは,僕は渋峠に「勝った」男であることです.
確かに,その勝ち姿は決して格好いいものではなかったかもしれません.泥臭く,傷だらけで,全ての手を尽くしたうえでの辛勝でした.
でも,どんなにダサい姿だったとしても,登り切ったことは事実なのです.
渋峠だけではありません.ヤビツ峠,日向渓谷,土山峠….
僕は出会ってきた峠道全てをねじ伏せてきた男です.
今まで何度も何度も何度も何度もやってきたことを,一回,たったもう一回だけ繰り返せばいいのです.
へたり込んでいた僕は決意のこもった眼差しとともに立ち上がります.そして,もう一度ハンドルを握り直します.
そして…自転車を押し歩きます.
いやだってもう無理ですもん.漕いで登るとかムリムリ進化論です.
とはいえ勾配の緩むところはちょこちょこ乗ったりしつつ,ちょっとずつ進んでいきます.
しかし,その「勾配の緩むところ」がなさすぎる.

見てくださいこれ.
斜度表示が真っ赤っかで,つまり斜度が緩むところが一切なくきつい坂道がずっと続いているという事です.

見てくださいこれ.
道路の下に道路があり,さらにその下に町がある.
意味が分かりません.なんでこんなところ登っているんだ俺.

見てくださいこれ.
滑り台でしか見たことないようなありえない斜度.
こんなところをひたすら進んでいきます.
そして,一瞬斜度が緩みます.
ここは自転車に乗るべきと判断して,フラフラした足取りで自転車にまたがりペダルを踏みこみます.
そうしてしばらく進んでいると….
見えました.明神峠のモニュメントです.ついに辿り着いたのです.
思い出しますね,日本国道最高地点碑を見に行った時のことを.あの時も,石碑が道路の向こうにわずかに見えて,それで一気に元気が湧いたのを覚えています.
そこからは足つきすることなく走破.ついに辿り着きます.

いや工事中ー!!!
何というタイミング.
工事中によりせっかくの景色が全く見れません.
どんなオチやねんこれ.
家に帰ろう
明神峠ダウンヒル後は,富士スピードウェイや須走本通りのモニュメントを見に行くことも一瞬考えました.しかしそうするには疲労困憊すぎる.
神奈川県の自宅に帰れるかどうかもギリギリという状態ですので,無念ですが残り二つは諦めて帰宅することにします.
さあ,帰りましょうか.自宅まではおよそ80kmです.
…80km!?!?!?
あのすみません,何かの間違いじゃないですかね.
僕今フラフラなんですけど.
既に90km走って峠道も登って満身創痍なんですけど.
しかし覚悟の決まっている僕は輪行袋を持って来ていません.
自走で帰るしかないのです.
幸いにも時刻はまだ十時過ぎ.日の入りまでには絶対に帰れます.
それに,もう一つ助かる点があります.
往路でめちゃくちゃ登っているという点です.
そう,国道246号線ぐらいまではずっと下り道.
あまり自覚がありませんでしたが,往路では思っていたよりも登っていたみたいです.復路はほとんど漕がなくてもずっと30km/h超えるような状態.
あっという間に残り50km地点まで到達しました.

家に帰るまでがロングライドです.
もう固形物を消化する能力もなくなっているのでコンビニでウィダーインゼリーをぶち込み,暑すぎるのでドリンクも補充.
何とか気力を振り絞って25km/h巡行しながら残りの50kmも無事走破.
サイコンが示す「残り何km」を凝視しながら走っていました.
自宅に着いたのは15時過ぎ.今日は3時過ぎから走っていたので,実に12時間もの戦いでした.いやヤバ.
旅を終えて
さて,走行距離はどのくらいになったでしょうか.帰宅後にPACE4の走行ログを確かめました.

走行距離は172km,獲得標高は1920m.
消費カロリーは3000kcalを超えています.
一日のライドとしては今までで一番きつかったんじゃないですかね.
完全リカバリーまでは3.2日かかるみたいです.
ちなみに,このキャプチャには載っていないですが最大心拍数は193bpm行ってました.いやヤバ.
