見出し画像

【ショートショート】流れ星空港

 星空が降ってくる。

 そう言われる場所に空港ができた。

 建設当初は反対運動もあったが、地域の活性化は否が応でも盛り上がった。とりわけ「流星饅頭」と名付けられた光る饅頭が大ヒット。

 親しみを込めて「流れ星空港」と呼ばれている。


 夏休みということもあり、空港は人で溢れていた。

「爆破予告?今日ですか?」

「ああ、『星を取り戻す会』なんていうふざけた名前のやつらだ」

「今日って、あの巨谷選手がアメリカに向けて出発する日じゃ──」

 空港職員の会話を寸断するように悲鳴が響いた。

「星々を取り戻すのだ!醜悪なこの建物は、文字通り星に返す!」

 マスクを被った男が立ち上がりスマホを操作すると、遠くでボンと破裂音がした。空港は暗闇に包まれた。

「これで着陸もできまい。さあ、みんなで星になるぞ!」

 狂人のごとく叫ぶ男に向かって、暗闇を一筋の流れ星がきらめいた。スマホの灯りに照らされた男に、流れ星が直撃する。

「あ、巨谷選手」

 流星饅頭を抱えた巨人のような男の姿が、暗闇に淡く照らし出される。

「人に投げるのはやめましょう。うん、美味い!」

── 流星 流星 流星饅頭〜♪ ──


職員役のふたりは顔をしかめる。

「なんなの、このCM?」

「現実にならないといいですけどねぇ」



うーん。なんの話なんですかねぇ。

田原にかさまの毎週ショートショート【流れ星空港】に参加させて頂きました。

前回のお題はこちら


#毎週ショートショートnote
#流れ星空港
#ショートショートnote
#ショートショート
#短編小説
#掌握小説
#創作

いいなと思ったら応援しよう!