【岐阜】廃線を自転車で Gattan Go!!② | 疾走!ベビーベッド | 岐阜県飛騨市 | 2010年アーカイブ
1430の出発に備え、カタパルトで準備にいそしむクルー。

HV姉さんが準備してるのはバイクの間に座席を装着した「王様シート仕様」。
もちろん真ん中の人は漕がない。
「漕がないのに乗ってて何が楽しいんだろうな」と言いかけたが、自分らが乗り込むのが「疾走ベビーベッド」であることを思い出して沈黙。

14時30分の部がスタート。
子供会の団体らしい子供たちが次々と出発する中、友達がスタートするたびに一緒になって走り出す、体力無尽蔵の小娘。

こちらは会の保護者らしきおじさんのノーマルスタート。
体力無尽蔵小娘は姿を消していた。

全てのRMBが出発し、満を持して姿を見せたトロッコに皆の注目が集まる。
みんなが笑ってる、お日様も笑ってる、皆が指差して笑う中、トロッコはスタート。
今日もいい天気。

最初は引っ張られるのかと思ったが、見晴らしをよくするためか、二台並行カブで押してくれる。
駅から見えないところまで行けば、もしかしてカブの方にまたがらせてもらえるかもと淡い期待を抱いたが、全く声はかからない。
もちろん、そんな事をお願いする強さもない。

割と安全だと思われるトロッコでも、ヘルメットの着用は必須。
無言&無表情の中年男二人を乗せているせいか、係員の表情が心なしかつまらなさそうな気がする。

カタタン、カタタン、と列車チックな音を響かせ、原付&疾走ベビーベッドの快走は続く。
行きは微妙に下り坂らしいのだが、さすがに牽引車が原付だけあって時々先行する自転車に追いつきそうになる。自転車の小娘達は必死になって漕ぐ。
狩る側と狩られる側、39年の人生で圧倒的に後者だった自分は、生まれて初めて「狩る側」の感覚を知った。
気持ちいい。

よく言えば「インディージョーンズ」のような、悪く言えば「お母さんが井戸端会議に夢中になってしまった時にブレーキが外れて坂道を下りはじめたベビーベッド」的な感覚が味わえる。

この状況下で脱線はなかなかありえないだろうが、神岡鉄道時代の補助レールがまだ残っている。

係員が乗ってない方のカブ。
無人のくせに車輪だけがクルクル回る姿は「ゴリラーマン」に出てきた幽霊自転車を彷彿させる。

自分で漕がなくていいだけあって、のんびり景色が見られるし、写真もたくさん撮れる。
そして何より体力を消耗しない。
トロッコもプライドさえ捨てればなかなかオツなもの。
のっけからプライドなんかないので、結果オーライ。

高原川に架かる神岡大橋。
市街地(と言っても微妙だが)近くにこんな渓谷があるのに少々驚き。景観としてはいいのだが、木々の葉がギャランドゥ状態であまり川や谷は見えない。
季節が違えばまたいいのかもしれないが。

最初の駅跡である「神岡大橋駅」跡。
廃線前は待合室があったようだが現在は撤去されている模様。
お洒落でキュートなキノコ型トイレは現役だった。

高原川に流れ込む吉田川の水流で涼しい風が吹く。
自転車漕いでる人にはさぞや心地良い風なんだろうなと思う。しかし他力本願なトロッコに乗ってる自分らには「あぁ、涼しいねぇ」と少し思える程度の風。

もちろん使用されてはいないが線路脇には往時の施設がそのまま残っており、鉄ちゃんも喜ぶかもしれない。

神岡大橋駅周辺では民家のすぐ裏を走る。

最初のトンネル「神岡第2トンネル」通過。
スリルを味わうためにカブのヘッドライトは消されたままであったが、直線なので出入口から光が入って真っ暗というところまではいかない。

神岡第2トンネルを越えると高架となり、「飛騨神岡駅」跡を通過する。駅標などは残されていないが、神岡大橋駅跡と比較するとだいぶ駅っぽい雰囲気が残っている。

飛騨神岡駅跡を過ぎるとすぐ神岡第1トンネルに入る。
このトンネルは途中で右にカーブしているので出口の光が見えない。

しばらくすると完全に真っ暗になる。
漆黒の闇の中、カブのエンジン音とカタタン・カタタンというレールの継ぎ目を越える音だけが響く。
年頃の姉ちゃんだったら黄色い声が響くクライマックスシーンだったりするのだろうが、元々無口な3人組はここでも無言のまま。

<つづく>
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