第7走:さよなら、高かったシューズ
「マラソンはお金がかからないですよ」
始めた頃、そんな誘い文句を聞いたのを覚えている。
たしかにゴルフなどに比べれば、初期費用は低く見える。
シューズさえあれば、とりあえず走れる。
——けど、そんなことはない。
月例だけに出ていれば、参加費はほとんどかからない。
ただ、大会に出始めると話は変わる。
フルマラソンのエントリー費は、今や2万円近い。地方大会に行けば、交通費と宿泊費も乗ってくる。
そして、打ち上げ。
これがまた楽しい。
さらに、シューズは完全な消耗品だ。
私の走力ではトップモデルまではいかないが、
ZOOM FLYクラスでも15,000円前後はする。
レース用と割り切っても、1年使えば反発は確実に落ちる。
結局、年に1足は買い替えるサイクルになる。
そして、困るのがなかなかシューズを捨てられないこと。

ZOOM FLY。6年前に買った一足。
もう、いい加減に捨てようかと“お別れラン”に出てみた。
初めての厚底で、ハーフのPBを出した思い出の靴だ。
「これ、2万以上したよな」
そんな記憶もあって、どうにも踏ん切りがつかない。

捨てるより、練習用でまだ使えるんじゃないか。
そう考えて、また下駄箱に戻す。
こうして“捨てられない靴”が増えていく。

けど、当時は足を引きずる癖もあって、ソールは片減りしている。
本当は、ここでスパッと捨てるべき?どう思います?
……こういうの、みんなどうしてるんだろう。
シューズも買い足して、気づけば、それなりにお金はかかっている。
それでもやめないのは、
「コスト」よりも「体験」の価値が上回るからだ。
結局、マラソンも“ロマンに課金する遊び”なんだと思う。
マラソンのネタはマガジンにまとめてます
