見出し画像

40代・女性・資格なしでも正社員になれる?|正社員の求人、実はちょうど1.00倍【Her Shift】

子どもを寝かしつけたあと、スマホを開いて「40代 転職 女性 資格なし 正社員」と打ち込んだことはありませんか。今の仕事はパートや契約社員で、悪くはないけれど、この先もこのままでいいのか少し不安になる。かといって、資格もない、40代という年齢もある。「今さら正社員なんて、選べる立場じゃない」——そう思ってしまう気持ちは、私たちもよくわかります。この記事では、その思い込みがどこまで本当なのか、実際の数字で確かめながら、資格なしから正社員を目指すときに使える現実的な道を整理します。


先に、ひとつクイズです。資格や経験を問わない「正社員」の求人だけに絞ったとき、有効求人倍率(仕事を探している人1人あたり、何件の求人があるかを示す数字)は、いくつだと思いますか。

答えは、1.00倍です(※1)。全体の有効求人倍率が1.18倍なので、正社員に絞ってもほぼ変わらない水準です。ただ、正直にお伝えすると、この数字は全年齢・全性別を含む全国平均です。40代・資格なし・未経験という条件だけを取り出した倍率ではなく、同じ「資格なし・未経験」でも20代と40代とでは採用のされやすさに差があるのが実際のところなので、その条件に絞った倍率は、この数字よりおそらく低いはずです。それでも、「正社員の求人なんてほとんどない」というイメージほど絶望的な状況ではなさそうだ、という手がかりにはなる数字だと思います。

とはいえ、数字だけでは「じゃあ自分にも当てはまるのか」という不安は消えません。ここから、一つずつ壁を見ていきます。

壁①:「資格がないと、応募すらできない」という壁

正社員の求人と聞くと、なにか専門の資格や経験が必要な気がしてしまうかもしれません。ただ実際には、資格や経験を問わない正社員求人は少なくありません。事務職やコールセンター、小売業のように、入社してから研修で仕事を覚える前提の求人もありますし、ドライバー職もその一つです。たとえばタクシードライバーは普通免許があれば応募でき、仕事に必要な二種免許は入社後に会社の負担で取れる会社が一般的です。

「資格がない=選べる仕事がない」ではなく、「資格を問わない求人を、探し方を変えて見つける」というほうが近いかもしれません。求人サイトで「資格不問」「未経験歓迎」の条件を先に絞ってから探すだけでも、見え方はずいぶん変わります。40代以上の転職を専門に扱うミドル層向けの転職エージェントに登録して、条件に合う求人を絞り込んで紹介してもらうというのも、自分ひとりで探すより効率のいい方法の一つです。

とはいえ、次に立ちはだかるのが「年齢」の壁です。

壁②:「40代だと、もう遅い」という年齢の壁

40代になってからの転職は厳しい、という声を聞いたことがある方も多いと思います。この感覚は、根拠のないものではありません。求人の中には、入社後に長い時間をかけて育てる前提で、「35歳未満」「40歳未満」といった年齢の条件を付けているものがあります。年齢を理由にした募集は法律で原則禁止されていますが、長期勤続によるキャリア形成を目的とした若年者向けの育成枠は、例外として認められているケースです(※2)。40代の方がその枠には応募できない、というのは事実です。

ただし、すべての求人がそうというわけではありません。年齢の上限を高めに設定している求人や、そもそも年齢を問わない求人も少なくありません。実際、今働いている40代女性のうち、正社員として働いている人の割合は、40〜44歳で38.5%、45〜49歳で36.6%です(※3)。裏を返せば、6割以上の方が非正規の働き方をしているということですが、「自分だけが取り残されている」わけではなく、同じように感じている方が、実はたくさんいるということでもあります。労働力率(働いているか、働く意思がある人の割合)は40〜44歳で83.0%、45〜49歳で83.9%と、8割を超えています(※3)。20代と同じようにはいかない、という現実を受け止めたうえで、「今の職場を選んだ理由」と「これから何を優先したいか」を整理することが、次の一歩には近道になります。

年齢の壁を越えたら、最後に残るのが「時間とお金」の壁です。

壁③:「資格を取るお金も時間もない」という壁

正社員を目指すために何か資格を取ろうとしても、その時間や費用がネックになる方もいると思います。ここは、必ずしも資格取得だけが道ではありません。

一つは、先ほどの「資格不問」求人を先に探す方法。もう一つは、トライアル雇用助成金という国の制度です。これは仕事を探している方に直接支給されるお金ではなく、離職期間が長いなど就職が難しい状況にある方を、まず3か月ほど試しに雇ってみる会社に、国から助成金が支給される仕組みです(※4)。会社の側からすると「合うかどうか、まず短い期間で見極められる」制度なので、経験や資格がない応募者にとっても、採用のハードルが少し下がる効果があります。利用にはハローワークを通した手続きが必要なので、まずは窓口で相談してみるのも一つの方法です。

そしてもう一つ、資格そのものより「入社後に会社が育ててくれる」仕事を探すという道もあります。ドライバー職はその代表例で、二種免許のような仕事に必要な免許も、入社後に取得する前提の求人が一般的です。

制度やしくみの話をしてきましたが、ここで正直にお伝えしておきたいこともあります。

正直に:大変なところも

いいことばかりではありません。資格や経験を問わない正社員求人が一定数あるとはいえ、専門職や高い収入を求める求人は、やはり資格や実績が問われる場面が多いのが実際のところです。また、6割以上の40代女性が非正規で働いているという数字が示すとおり、正社員になったからといって、すぐに収入や働き方の悩みがすべて解決するとは限りません。トライアル雇用も、必ず本採用につながると約束された制度ではなく、会社との相性次第という面もあります。「これさえやれば大丈夫」という近道があるわけではない、というのが、ほんとうのところです。

まとめ:選択肢と判断材料

40代・資格なしという条件は、正社員を諦める理由には、必ずしもならないというのが、数字を見てわかったことです。資格不問の求人を探し方から変えること、トライアル雇用のような制度を使うこと、そして入社後に育ててもらえる仕事を選ぶこと。道は一つではありません。

ドライバー職も、その選択肢の一つです。たとえばタクシードライバーの年収は、全国平均でおよそ450万8千円、40代だけで見るとおよそ499万〜521万円、東京に限ればおよそ570万円というデータもあります(※5)。この平均には定年後に再就職した方も含まれるため、実際の水準は会社によって差があります。資格や経験がなくても、働き方次第でこれだけの水準を目指せる仕事の一つだということです。

どの道を選ぶにしても、大事なのは「自分の暮らしに、無理なく重なるかどうか」だと思います。40代・未経験・資格なしからの転職について、もう少し広い視点で書いた記事もあります。

この記事は、女性のためのドライバー転職サービス**「Her Shift(ハーシフト)」**(運営:株式会社Unitas)がお届けしました。

Her Shiftは、女性向けに特化し、タクシー・バス・配送のドライバー職を横断して扱う転職支援サービスとして日本初(※当社調べ、2026年7月時点)。求人票ではわからないこと——女性が何人働いているか、トイレや更衣室、シフトの融通、子育てとの両立のしやすさ——を会社にじかに聞いて、一人ひとりに合った職場探しをお手伝いしています。

「転職するかまだ決めていない」「ちょっと話を聞いてみたいだけ」でも大丈夫です。
無料で相談してみる
LINEで気軽に相談する

この記事について 株式会社Unitas(Her Shift運営)。子育てと仕事を両立しながら働く社員が多くいる会社です。「働き続けられるかな?」を考えるときに何がわかっていると安心か、同じ目線で考えながら、会社にじかに聞いた情報をもとにお届けしています。 記載のデータは執筆時点の公開情報に基づきます(各記事内に出典を明記)。

※1 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)について」。有効求人倍率(季節調整値)1.18倍(前月比0.01ポイント上昇)、正社員有効求人倍率(季節調整値)1.00倍(前月比0.01ポイント上昇)。全年齢・全性別を含む全国計の数値で、40代女性に限定した数値ではない。年齢別・資格の有無別に絞った有効求人倍率は、月次の本統計では公表されていない(未確認)。https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74767.html ※2 厚生労働省「労働者の募集及び採用における年齢制限禁止の義務化について」Q&A。労働施策総合推進法にもとづき、労働者の募集・採用における年齢制限は原則禁止だが、省令で定める例外事由の一つに「長期勤続によるキャリア形成を図る観点から若年者等を対象として期間の定めのない労働契約の締結を目指す場合」があり、この場合に限り年齢の上限(35歳未満とする例が多い)を設けた募集が認められている。https://www.mhlw.go.jp/qa/koyou/kinshi/qa.html ※3 厚生労働省雇用環境・均等局「令和6年版 働く女性の実情」。女性の年齢階級別労働力率(40〜44歳83.0%・45〜49歳83.9%)、年齢階級別正規雇用比率(40〜44歳38.5%・45〜49歳36.6%)、いずれも令和6年のデータ。非正規雇用の割合は100%から正規雇用比率を差し引いた値。https://www.mhlw.go.jp/content/11901000/001572307.pdf ※4 厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」。ハローワーク等の紹介により、安定した職業に就いていない方(離職期間が長い、育児等による離職から1年以上経過している等)を、原則3か月間試行的に雇い入れた事業主に対し、月額4万円(母子家庭の母等は5万円)を支給する制度。全国一律の制度で、利用にはハローワークでの事前手続きが必要。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/trial_koyou.html ※5 一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会「令和7年賃金構造基本統計調査によるタクシー運転者の現況」(2026年5月公表)。全国平均の年間推計額450万8,200円、40〜44歳498万5,500円・45〜49歳521万3,100円、東京都570万3,500円。https://taxi-japan.or.jp/data-survey/


📖 女性ドライバーへの転職を、全体像から知りたい方はこちら


いいなと思ったら応援しよう!