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未経験・免許代0円で始める人が増えている理由【Her Shift】

求人サイトをなんとなく眺めていて、「タクシー乗務員・未経験歓迎」の文字が目に入る。

……私が? タクシー?

たぶん、そこでページを閉じる方がほとんどだと思います。「特別な免許がいるんでしょ」「男の人の仕事でしょ」って。

でも先に、この記事の結論を言ってしまいます。タクシードライバーには、ふだんの運転免許(普通免許)さえあれば、未経験からなれます。 しかも、プロ用の免許にかかる20万円以上のお金を、自分で払わずに始める人が増えています。

「どういうこと?」と思った方、そのからくりからお話しします。


プロの免許、たしかに必要です。20万円以上します

お客さんを乗せてお金をいただくには、「二種免許(普通自動車第二種運転免許)」というプロ用の免許が必要です。ふだんの免許とは別もので、教習所で取るとおよそ20〜30万円(※1)。

……高いですよね。「それはムリ!」という声が聞こえてきそうです。

でも、ちょっと待ってください。この20〜30万円、あなたが払わない可能性がかなり高いんです。

「免許はうちで取らせます」という会社が多い理由

タクシー業界は今、深刻な人手不足です。だから多くの会社がこう言っています。「免許代はうちが出します。普通免許だけで来てください」と。

入社してから、会社と提携している教習所に通う。費用は会社もち。教習期間中に日給が出る会社まであります(※2)。つまり流れはこうです。

普通免許で応募→入社→会社のお金で教習所→二種免許→研修を経てデビュー。教習所を卒業してから試験を受けた人の合格率は90%以上(※2)なので、「試験に落ちまくったらどうしよう」と身がまえすぎなくて大丈夫です。

ただし、ひとつだけ大事な注意があります。「入社から2年以内に辞めたら、免許代は返してね」のような条件つきのことが多いんです。制度自体は悪いものではありません。でも「何年働けば返さなくていいのか」は会社によってバラバラ。ここだけは応募前にかならず確認してください。求人票に書いていないことも多いので、面接で聞きにくければ、私たちのような会社に確認させてもらう手もあります。

「増えている」って、ほんとうに?

「免許代0円で始める人が増えている」なんて、都合のいい話に聞こえるかもしれません。でもこれ、会社が勝手にやっている親切ではなくて、国ぐるみの流れなんです。

国土交通省には「女性ドライバー応援企業」という認定制度があります(※5)。女性ドライバーの雇用目標を立てて、トイレや更衣室などの設備・働きやすい勤務の形を整えている会社を、国が認定して紹介する仕組みです。

つまり、「女性に来てほしい」は業界のホンネで、そのために免許代を出し、設備を整え、勤務の融通を利かせる——そういう会社が着実に増えている、ということ。2022年の法改正で受験の門が広がったのも、この流れの一部です。

会社のホームページや求人票で「女性ドライバー応援企業」のマークを見かけたら、それは環境整備に取り組んでいる目印のひとつ。会社えらびの判断材料になります。

さて、環境が整ってきているのはわかった。では、あなた自身は条件を満たしているのでしょうか。

ところで、私は条件を満たしてる?

二種免許を受けられる条件、実はかなりゆるいです。

21歳以上で普通免許を取って3年たっていればOK。さらに2022年の法改正で、特別な教習を受ければ19歳・免許1年目からでも受けられるようになりました(※3)。

じゃあ上限は? ——法律上、ありません。実際、40代・50代で始める方がたくさんいる業界です。「若くないと無理でしょ」は、この仕事にかぎっては思い込みです。

お給料の話を少しだけ

「なれるのはわかった。で、いくらになるの?」——ですよね。

検索するとまず「平均415万円」という数字が出てきます。ただ、この数字はそのまま信じない方がいいです。低すぎる方向に、です。

タクシー業界は定年後に再就職した方が多く、その分だけ平均が下がって見えます。働き盛りの40代だけで見るとおよそ482万円、東京ならおよそ502万円(※4)。このカラクリの続きは、別の記事でたっぷり書いたのでそちらをどうぞ。


正直に:キラキラだけじゃない話

ここまで読むと「意外といいかも」となっているかもしれないので、大変な面もちゃんと書きます。

まず、最初は思うように走れません。 道、お客さんへの声のかけ方、料金の操作。慣れるまでの数か月がいちばんしんどい時期です。ここを支えてくれるのが会社の研修と先輩の同乗指導で、その手厚さは会社によってかなり差があります。

つぎに、勤務の形が独特です。 タクシーには「隔日勤務(1回長く働いて翌日休み)」という働き方があります。日勤だけで働ける会社もあれば、夜勤が前提の会社もある。「日勤のみOK」と書いてあっても、実際にどれくらいの人が日勤だけで働けているかは会社次第です。

そして、女性用のトイレや更衣室、仮眠室がちゃんと分かれているかは、ほんとうに会社によります。 新しく整えた会社もあれば、そうでない会社も。ここは求人票を眺めていても一生わかりません。見学のときに遠慮なく聞いていい場所です。

まとめ:「私でもなれる?」の答え

なれます。必要なのは普通免許と、「ちょっと調べてみようかな」の気持ちだけ。免許のお金は会社が出してくれる時代です(返金条件だけチェック!)。

向いているのは、運転がわりと好きで、ひとりの時間が苦にならなくて、コツコツやるのが得意な方。逆に、運転そのものがストレスになる方には、別の仕事の方が合うと思います。それがわかるのも大事な前進です。

タクシー・バス・配送、3つの仕事のちがいはこちら↓

※1 指定教習所での普通二種免許取得費用の一般的な目安(2026年時点の各教習所公表情報より) ※2 タクシー会社各社の養成制度・指定教習所卒業者の合格率(各社公表情報より) ※3 警察庁:2022年(令和4年)5月13日施行の道路交通法改正により、受験資格特例教習の修了で「19歳以上・普通免許等保有1年以上」から第二種免許の受験が可能に ※4 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」等をもとにした推計。全国平均は定年後再就職層を含むため低めに出る点に注意 ※5 国土交通省「女性ドライバー応援企業」認定制度:女性ドライバーの雇用目標の設定、働きやすい施設・勤務形態の整備等に取り組む事業者を国が認定・紹介する制度

この記事は、女性のためのドライバー転職サービス「Her Shift(ハーシフト)」(運営:株式会社Unitas)がお届けしました。

Her Shiftは、女性向けに特化し、タクシー・バス・配送のドライバー職を横断して扱う転職支援サービスとして日本初(※当社調べ、2026年7月時点)。求人票ではわからないこと——女性が何人働いているか、トイレや更衣室、シフトの融通、子育てとの両立のしやすさ——を会社にじかに聞いて、一人ひとりに合った職場探しをお手伝いしています。

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この記事について 株式会社Unitas(Her Shift運営)。子育てと仕事を両立しながら働く社員が多くいる会社です。「働き続けられるかな?」を考えるときに何がわかっていると安心か、同じ目線で考えながら、会社にじかに聞いた情報をもとにお届けしています。 記載のデータは執筆時点の公開情報に基づきます(各記事内に出典を明記)。


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