成長するための問題を具体化して解決する課題のあり方 #38
成長を望むのであれば、必ず、問題に直面します。
そして、その問題を「解決」あるいは「解消」しないことには、成長することはできません。
しかし、闇雲に直面すること問題に対処することでもありません。
実際、側から見たら一生懸命に頑張っているのに、なかなか成果として現れない人がいます。
「イシュー(issue)」とは、ビジネスや議論の場において「今、本当に解決・議論すべき本質的な問い(論点・課題)」のことです。
私たちは日々、多くの「問題らしきもの」に囲まれています。
問題と思っている内、イシューはごく僅かなのだと言います。
まずは、その問題は、今、本当に解決しなければならないものなのかを見極めることが大切です。
■ 問題には「質」がある
問題とは、望ましい状態と現状のギャップです。
その上で、問題は大きく2つに分けることができます。
1. ネガティブな問題
望ましい平常状態から、トラブルによって逸脱した状態。
• 現状と平常のギャップ
• 状態が把握しやすい
• 緊急性が高いケースが多い
すでに起きているため、具体化しやすく、対処の優先度も高くなります。
2. ポジティブな問題
現状に大きな不満はないが、より良い未来を目指すための問題。
• 現状と将来の望ましい状態のギャップ
• 緊急性は低いが重要性は高い
• 未来が不確実なため、具体化が難しい
こちらは「まだ起きていない問題」です。
だからこそ、自ら意識しなければ見えません。

■ 完璧を求めすぎない・網羅思考の罠
社内では、課題を完璧に具体化しようとする「網羅思考」で、動き出せないケースがよく見られます。しかし、未来は不確実であり、100%正しい計画など存在しません。
重要なのは、完璧を求めすぎず、仮説思考で前に進むことです。
具体的には:
• 70〜80%の確度で構造を固め、残りは仮説で意思決定
• 小さく始めてリーンスタートアップ
• PDCAサイクルで仮説を検証・改善
このプロセスが、スピードと質を両立させる鍵となります。
■ 仮説思考で未来を描く
仮説思考とは、不確実な未来を、一定の前提を置いて具体化すること。
そのために有効なのが「5W1H」です。
• WHY(なぜ)
• WHAT(何を)
• WHERE(どこで)
• WHEN(いつ)
• WHO(誰が)
• HOW(どうやって)
さらに細かく整理したい場合は、6W3Hなどのフレームワークも有効です。
■ 課題のあり方
課題とは、問題を解決あるいは解消するために取るべき行為です。
ネガティブな問題の場合は、具体的な状態を認識できている平常に戻すだけのため、課題を具体化するのは難しくありません。
対して、ポジティブな問題は、望ましい状態を認識できていないため、問題と同様に仮説思考で課題を具体化する必要があります。

■ PDCAサイクルで前進する
課題を実行に移す際には、PDCAサイクルが有効です。
• Plan(計画)
• Do(実行)
• Check(検証)
• Act(改善)
よくある失敗は、「完璧な計画」を求めすぎて、実行に移れないことです。
しかし、検証(Check)は、実行(Do)があって初めて成り立ちます。
つまり、重要なのは、まずやり切ることです。
その結果として得られる検証から、改善(Act)の質が高まり、次のアクションがより精度の高いものになります。
この繰り返しは、単なる循環ではなく、上昇していくスパイラルです。
■ 本当に向き合うべき問題は何か
ネガティブな問題は、放っておいても可視化されます。
しかし、成長するためのポジティブな問題は、自ら意識しなければ見えてきません。
だからこそ、常に「望ましい状態」に目を向けることが大切です。
そして、現状とのギャップを問題として捉え、解決のための課題を具体化して行動に移す。
この積み重ねが、成長につながっていきます。
目の前の問題だけでなく、「本当に向き合うべき問題は何か」を問い続けていきたいものです。
