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はじめての英語での挫折は、インド人にカレーのことしか尋ねられない事実だった。

私は小さい頃から英語の世界が好きだった。


「えいごであそぼ」で覚えたからか、
2歳の頃にはおにぎりを食べながら
“It’s mine.”と言っていたらしい。

日本語で見ていたとはいえ
NHKの番組で心待ちにしていたのは
セサミストリートとフルハウス。


さまざまな習い事を経験していたのだが、
自分から「ぜったいにやりたい」と揺るがず
親の意向以外で始めたのは英語教室のみ。

4歳で横浜に引っ越した際、
たまたま訪問販売に来た英語の体験で
すっかり夢中になってしまったとのこと。

教材費が初期費用20万円くらいしたみたいだが
ちょうど引越手当が同額ほど手元にあり、
母が折れたらしい。笑



そんなこんなで
ちょっとお高めの英語教室へ
週1で4年ほど通わせてもらった。

30年前には珍しく
フォニックスに力を入れたお教室で
小1の頃には
簡単な単語は読めるようになった。

ハロウィンやイースターなど
まだ日本で根付いていなかった
欧米の文化も遊びながら学んだ。

当時は黒いゴミ袋だったので
頭と手を出すところに穴をあけて
オリジナルの魔女の服を作ったりした。

ゆで卵にクレヨンで絵を描いて
食紅で色付けするイースターエッグは
記憶を思い出しながら
我が家の娘たちともやってみたものだ。


当時の英語力は
小1でJAPEC児童英検という
英検の前段階の試験で3級だった。

道案内とかまではやっていた気がする。

簡単な綴りは書けて
日本の学校の中2レベルで
習うくらいのことまでは進んでいた。

少人数のお教室だったが
その中ではできる方だったと思う。

自分の中でも
「私は英語を話せる」
という自信がついていた。


そんな私が勝手に、
でも完膚なきまでに挫折したのは

小2の頃に小学校に来た
インド人ゲストを迎える会のことだった。

なぜ来てくれたのか
どんな話をされたのか
まったく覚えていないが、

インド人の方からのお話や
生徒からの質問を
担任の先生が通訳をしてくれて
色々な話が聞ける機会だった。


インド人の方の英語は
半分前後聞き取れたかな?

それよりも担任の先生が
専攻は国語?のはずなのに
問題なく英語でやり取りしているのに
かなりの衝撃を受けていた。


私も英語を習っているのだから
何か英語で質問をしてみたい。

他の人のターンは無視して
どんなことが聞けそうなのか
一生懸命考えてみた。


しかし、
ちょっとした表現がわからず
日本語から変換することができない。

苦し紛れに浮かんだのが

"Do you like curry and rice?"


しかし子どもながらに

インド人だからカレーって
あまりにも安直すぎない?

という申し訳ない気持ちと

私はこれよりも
もっと深いことが話せるはずだから
もう少し粘ってみたい

というプライドがあり、
これだけは使いたくないと
その後も考えてみることに。


体感20分くらい。

必死に自分の使えそうな表現に
頭を働かせてみたのだが

悲しいくらいに
他に言えそうなことがない。


「他に質問はありませんか?」

担任の先生の質問に、
ついに挙手をした。

"Do you like curry?"


インド人のゲストがニッコリして
"Yes!"と答えてくれた。

終了後、クラスメート達が
「英語できるのすごい!」
「さっきの、何て言ったの!?」
と声をかけてくれた。


それでも、
私の心は敗北感でいっぱいだった。


英語、4歳の頃からやっているのに。
本当はもっと難しいことも言えるのに。

なんでこんな簡単な内容しか
話せないんだろう。


きっとお教室に通っていなければ
こんなことでクヨクヨしなかった。

「英語を長くやっているのに
 相手に十分に伝えることができない」

この歯がゆさに、
ひとり悔しい思いをしていたのだった。


その後すぐに北海道に引越し、
それから英語教室に行く機会はなし。

小6の塾でカタカナ英語を教えられ
ローマ字読みで綴りを覚える癖がついた。

私の英語コンプレックスは
その後も助長されていく一方で

TOEIC700点台~英検1級までの10年は
本当に長く感じた。


確かに母は
高額な教材を必要とする
英会話教室に通わせてくれた。

それでも、
週1回の英語教室だけでは
インプット量は圧倒的に足りなかった。


家でも学習できるように
大量のカセットや絵カードなどがあった。

しかし、英語が得意ではなく
なおかつ重度知的障害のある私の弟と
年子育児をする中で
母の余裕なんてまったくなかったはずだ。

絵カードを床に広げて
読んだりした記憶があるのだが、
カセットをかけてもらった覚えはない。


テレビで海外のコンテンツをつけても
日本語吹き替えのものばかり。

テレビ育児をするのであれば
せめて「副音声」にしてほしかったが
当時そんな考えなんて我が家になかった。


誰かのお土産で
ピーターパンの英語絵本があったのだが
「読んで!」と持って行っても
1~2ページで「今日はもうおしまい」。
そのうちお願いするのをやめてしまった。


私が英語で何かを楽しみたくても
その環境が整っていなかった。


その結果、

小1でディズニーの白雪姫を
英語音声 / 日本語字幕で見た時に、

覚えた漢字の方が気になってしまい
内容がまったく入ってこなかった。

この時点ですでに
「英語を英語で理解する」回路は
育ちにくくなっていたのかもしれない。



おうち英語に本腰を入れていない頃でも
英語の歌や動画を見せていたのは
こうした原体験があったから。


私が見たかったようなものを
子ども達に提供しまくっていたら
長女も次女もいつの間にか
英語ができるようになっていた。

ネイティブ相当の絵本を読む長女、
少ない語彙ながらでも
淀みなく会話を続ける次女、

我が子ながら
嬉しくも羨ましくなってしまう。



長女は私が初めて
英語で大きな挫折感を味わった
小学校2年生になった。

今の長女に
小学校で同じような機会があれば
どのような質問をするのだろうか?



また、日本での野良おうち英語で
ここまでやってきた娘たちが
挫折を経験するのは
どのような場面になるのだろうか?

英語力なのか、
それに付随する発表ややりとりなのか、
はたまた文化的な価値観の違いなのか、


本人たちは嬉しくないだろうが
そういった成長が見られるのを
今から心待ちにしている。


実は今回、
note育児部のゆかんさんから
しりとり企画でバトンをいただきました!

お題は「は」。


「母」とか「流行りの」とか
いくらでも描けそうなワードがあるけど
だからこそまとまらない。

体操の待ち時間に色々と悩む中で
いつか書こうと思っていたネタを
頭の隅から引っぱったところ
懐かしい記憶が蘇ってきました。

バトンは同じnote育児部の
はみばっちょさんにお渡しします!

きっと(文字に制約があるという意味で)
縛りプレイを楽しんでくれるはずなので
エクストリーム家事の間に
なんとかしてくれるでしょう
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

次のタイトルのスタートは「た」です。


企画発案者のマイキーさん、
この度は機会をいただき
ありがとうございました^^



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