なぜ、情報を集めても決められないのか投資も美容も、「自分の考え方」を俯瞰すると判断が変わる|境界認知マップ入門
なぜ、情報を集めても決められないのか
投資も美容も、「自分の考え方」を俯瞰すると判断が変わる|境界認知マップ入門

こんにちは、ぜっとです。
何か大切なことを決めるとき、
私たちはよく、
「もう少し調べてから決めよう。」
と考えます。
これは、とても自然なことです。
投資をするか。
高額な契約をするか。
新しい美容商品を買うか。
健康食品を続けるか。
仕事を変えるか。
新しい事業を始めるか。
情報が足りないなら、調べる。
比較する。
口コミを見る。
専門家の意見を聞く。
AIにも質問する。
今は昔よりも、はるかに多くの情報を集められるようになりました。
ところが、それでも、
「結局、どうすればよいのだろう。」
と決められなくなることがあります。
場合によっては、
調べれば調べるほど迷う。
そんなことさえあります。
私は、この問題は、
単純に情報量の問題だけではないのではないかと思っています。

投資と美容は、まったく違うように見える
例えば、投資。
ある市場が成長している。
大手企業も参入している。
専門家も将来性を語っている。
成功した人もいる。
一つひとつは、本当に確認できる情報かもしれません。
ところが頭の中では、
市場が伸びている
↓
この会社も伸びる
↓
価格も上がる
↓
今買えば儲かる
↓
今買わなければ損をする
と、一つの物語につながることがあります。
CASE 01では、まさにこの「可能性」が「確定した未来」へ変わっていく途中を扱っています。
一方、美容ではどうでしょう。
評判のよい商品がある。
価格も高い。
口コミ評価もよい。
新しい成分が使われている。
専門家も紹介している。
すると、
評判がよい
↓
良い商品なのだろう
↓
高いのだから、きっと違う
↓
自分にも合うはず
↓
今の商品より替えた方がよいのではないか
と考えることがあります。
こちらはCASE 02です。
テーマはまったく違います。
お金を増やす話と、
美容商品を選ぶ話です。
でも、
頭の中で起きていることは、意外と似ています。

私たちは、事実だけで判断しているわけではない
何かを決めるとき、
頭の中にはいろいろなものがあります。
確認できた事実。
他人から聞いた情報。
未来についての予測。
自分なりの解釈。
期待。
不安。
願望。
恐怖。
過去の経験。
そして、
まだ分からないこと。
ところが考えている本人から見ると、
これらは全部、
「自分の考え」
として一つにつながっています。
そのため、
最初は、
「可能性がある。」
だったものが、
いつの間にか、
「きっとそうなる。」
へ変わる。
さらに、
「だから、今こうするべきだ。」
まで進んでいくことがあります。
私は、この途中にある線を、
認知の境界
として考えています。

境界認知マップは、「自分の頭の中を見る地図」

そこで使うのが、
境界認知マップ
です。
これは、
「正しい答えを教えてくれる地図」
ではありません。
むしろ、
自分が今、何を根拠に判断しようとしているのか。
を、一度外から見るための地図です。
例えば、
ここまでは確認できた事実。
ここからは自分の予測。
これは自分の期待。
これは不安。
ここにはまだ情報がない。
というように、
頭の中で一続きになっていたものを、
一度ばらばらにして置いてみます。
すると、
判断の内容そのものより先に、
「私は、ここで一段飛ばしていたのか。」
「これは事実ではなく、自分の期待だったのか。」
「ここはまだ分かっていなかったのか。」
ということが見えてきます。

CASE 01では、「未来を確定していないか」を見る

投資や高額契約では、
未来について考えなければなりません。
だから、予測すること自体は必要です。
問題は、
未来を予測すること
と、
未来を確定すること
が混ざることです。
CASE 01では、
市場の成長。
企業の成功。
価格の上昇。
自分自身の利益。
これらを別々の観測対象として整理します。
市場が伸びることと、自分が利益を得ることは同じではありません。CASE 01ではこの間に複数の境界があることを明確にしています。
そして、
「今買わなければ損をする。」
まで頭の中が進んでいるなら、
一度、
実際に確認できているのは、どこまでなのか。
へ戻ります。
CASE 02では、「自分にとって何がよいのか」を見る

美容・健康では、
少し違う問題が起こります。
世間で評価の高い商品と、
今の自分に合う商品
は、同じとは限りません。
価格。
機能。
ブランド。
口コミ。
成分。
これらは商品についての情報です。
一方、
今の自分が何を改善したいのか。
何は今のままでよいのか。
予算はいくらか。
どれだけ手間をかけられるのか。
生活へ取り入れられるのか。
どうなれば十分なのか。
これらは、
自分側の条件
です。
CASE 02で目指しているのは商品ランキングではなく、**「自分自身で選択理由を説明できる状態」**です。
つまり、
良い商品を探す
だけではなく、
どんな自分が、その商品を見ているのか。
まで地図へ入れます。
二つのCASEに共通しているのは、「選ぶ前に自分を見る」こと

投資と美容。
一見すると、かなり離れています。
でも、共通している問いがあります。
それは、
「私は今、何を根拠に、この結論まで来たのだろう。」
です。
CASE 01なら、
市場が伸びる
だから私は儲かる
の間を見る。
CASE 02なら、
評判がよい商品
だから私にも合う
の間を見る。
そして、
その間にある、
推測。
期待。
感情。
前提。
未知。
を地図へ戻していきます。
判断が楽になるのは、「全部分かったとき」ではない

ここは、境界認知マップで大切にしているところです。
すべてを調べ尽くす必要はありません。
そもそも、
未来の投資結果も、
ある商品を長く使った自分の状態も、
事前に100%知ることはできません。
だから、
境界認知マップの目的は、
不確実性をゼロにすること
ではありません。
むしろ、
どこまで分かっていて、どこから分からないのかを知ること。
です。
ここが分かれば、
「完全に分かるまで何もしない」
という二択から離れられます。
分からなければ、行動の大きさを変えればよい
CASE 01では、
不確実性が大きいなら、
投入金額を小さくする。
保留する。
確認項目を増やす。
撤退条件を決める。
戻れる判断を選ぶ。
という考え方へ進みます。
認知の確度が低いのに、行動だけ100%にしない。
という考え方です。
CASE 02でも同じです。
自分に合うか分からないなら、
いきなり高額商品を大量に買うのではなく、
試供品を使う。
トライアルサイズを使う。
一つの条件だけ変える。
少し観測する。
そして、
分かったところまで地図を更新する。
こちらでも、分からないことを認識したまま、許容できる範囲で前へ進むことが重要になっています。
「買う/買わない」だけではなく、「条件」を持てるようになる

境界認知マップを使うと、
問いそのものが変わることがあります。
例えば投資なら、
買うべきか、買わないべきか。
から、
何が確認できたら検討するのか。
どの条件なら見送るのか。
どこまで損失を許容できるのか。
いつ再評価するのか。
へ変わります。
CASE 01では、この変化を「白か黒か」から「条件付き判断」への移行として整理しています。
美容なら、
この商品が一番よいのか。
から、
私は今、何を改善したいのか。
何は今のままでよいのか。
何が分かっているのか。
まだ何が分からないのか。
どうなれば「今はこれで十分」と言えるのか。
へ変わります。
この変化が起きると、
選択肢そのものが減らなくても、
迷い方が変わります。
納得できる判断は、「絶対に外さない判断」とは違う
境界認知マップを使っても、
判断を間違えることはあります。
投資した後に価格が下がるかもしれない。
買った美容商品が、自分には合わないかもしれない。
未来は完全には読めません。
でも、
その時点で何が分かっていたのか。
何が分からなかったのか。
どの不確実性を自分は受け入れたのか。
なぜ、その行動の大きさにしたのか。
を説明できれば、
結果だけで自分の判断全部を評価しなくて済みます。
そして、
新しい情報が入ったら、
地図を書き換える。
判断を変えることもできます。
CASE 02でも、境界認知マップは答えを固定するものではなく、情報・生活・自分・商品が変化したときに更新できる地図として整理されています。
境界認知は、「疑うための技術」ではない
境界認知という言葉を見ると、
詐欺を疑う。
広告を疑う。
口コミを疑う。
メーカーを疑う。
専門家を疑う。
という方法に見えるかもしれません。
でも、私は少し違うものとして考えています。
全部信じる必要もない。
全部疑う必要もない。
必要なのは、
証拠が届いているところまで信じる。
ことです。
その先は、
可能性。
仮説。
予測。
未知。
として残しておく。
CASE 01でも、「全部信じる」「全部否定する」ではなく、証拠が届いているところまでを事実として扱い、それより先を仮説・予測・可能性・未知として残します。
美容でも同じです。
口コミは口コミとして使う。
専門家の説明は、その専門領域の情報として使う。
使用感は、自分自身の観測として使う。
一つの情報へ、
全部の判断を背負わせない。
まずは、自分の迷いがどこにあるかを見つける

もし今、
何かで迷っているなら、
すぐにYESかNOを出す前に、
一度だけこんな問いを置いてみてください。
私は今、何を決めようとしているのか。
実際に確認できていることは何か。
どこから先を自分で予測しているのか。
自分は何を期待し、何を恐れているのか。
まだ何が分からないのか。
そして、何が分かれば次の判断へ進めるのか。
これだけでも、
自分の頭の中を、
少し離れた場所から見ることができます。
二つのCASEから、境界認知マップを実際に使ってみます
今回、境界認知マップを実際の判断へ落とすために、二つのCASEを作りました。
CASE 01|投資・詐欺
「今買わなければ損をする」と感じたとき、どこまでが事実なのか。
投資、儲け話、高額商材、副業、フランチャイズ、不動産、高額契約などを題材に、
「可能性」が、どのように「確実な未来」へ変わってしまうのか
を見ていきます。CASE 01は特定の商品や銘柄を推奨するのではなく、自分がどこまで確認し、どこから未来を確定してしまったのかという判断構造を扱っています。
CASE 02|美容・健康
高い化粧品を次々試しても「これでいい」と思えないのはなぜか。
化粧品、健康食品、サプリメント、美容家電などを題材に、
「良い商品」と「今の自分に合う商品」を分けながら、自分自身の判断基準を作る
ことを考えます。
こちらでは最終的に、商品ランキングではなく、「今の自分なら、なぜこれを選ぶのか」を自分の言葉で説明できる状態を目指します。
CASEは違っても、使う地図は同じです
投資。
高額契約。
美容。
健康。
扱うテーマは違います。
でも、
私たちが行っているのは同じです。
自分の考えを、一度地図の外から見る。
事実。
推測。
期待。
恐怖。
未知。
自分の基準。
そして、
次に何を観測するのか。
それらを分ける。
分からないことは、分からないまま残す。
必要なら観測を増やす。
条件が変われば、判断も更新する。
不確実性が大きければ、
行動も小さくする。
境界認知マップは、
正解を当てるための地図ではありません。
自分がどこまで分かっていて、どこから先はまだ分からないのかを知ったうえで、自分が引き受けられる判断をするための地図です。
CASE 01でも、CASE 02でも、
最終的に目指しているのは、
同じところです。
「なぜ、自分はこの判断をしたのか。」
を、自分自身で説明できること。
そして、
必要になったら、
また地図を書き直せること。
情報が増え続ける時代だからこそ、
答えをたくさん持つこと以上に、
自分がどこからその答えを見ているのか。
それを観測できることが、
これからの選択を少し楽にし、
納得できる判断につながっていくのではないかと思っています。
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