自分が賢いと思っている人のパワハラのキツさ|会社を1%マシにする教訓 #001
『自分が賢いと思っている人のパワハラのキツさ』
■ 意味
自分の判断を疑わない人ほど、相手への強い言動を「正しい指導」だと思いやすい。厄介なのは、本人に悪意がないことである。
■ こんなとき
部下がミスをした。
上司は強い口調で問い詰める。
「なんで、こんなことも分からないの?」
部下が理由を説明しても、
「いや、それは言い訳だよ」
と聞く耳を持たない。
本人の中では、これはパワハラではない。
「間違っている部下を、正しい方向へ導いている」だけだからだ。
■ なぜ?
人は、自分が間違っているかもしれないと思えば、少し慎重になる。
「自分の伝え方にも問題があったかもしれない」
「相手には別の事情があるのかもしれない」
そんな可能性を考えるからだ。
ところが、自分の判断への確信が強すぎると、この「ブレーキ」が利かなくなる。特に、上の役職に就いてしまうと、周りから反対意見を言われなくなり、自分の正しさを確かめる機会そのものが失われていく。
「自分は正しい。相手は間違っている」
この閉じた構図が完成すると、強い言葉を使うことにも正当な理由がついてしまう。
「厳しく言わないと、この人のためにならない」と。
だから厄介なのは、怒鳴る人そのものではない。自らの正しさを疑う「ブレーキ」を、組織の構造の中で失ってしまった人なのだ。
■ どうする?
相手の「正しさ」という狭い枠組みの中で真っ向から反論しないこと。
事実、役割、期限、合意事項など、できるだけ個人の評価から離れた客観的なデータへ話を戻し、冷静にスピードを落とす。
そして自分自身も、ときどき問い直したい。
「自分が正しい」と強く思った瞬間ほど、自分を疑うブレーキを持てているか。
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