なぜホンダと日産は「統合破談」の後に動いたのか? 搭載目標は2029年度! 両社の開発現場で何が変わるのか――次世代車開発の新局面とは

キーワード :
, , , ,
ホンダと日産による次世代SDV基盤の共同開発合意は、日本の自動車産業が「水平分業」へとかじを切る大きな動向だ。統合破談から2年半、巨額のソフト投資や台頭する中国勢に対抗すべく両社が結集。三菱自動車を含む750万台規模の連合で、2029年度の実用化へ「協調と競争」の新たな勝ち筋を探る。

日産ホンダが挑む水平分業への転換

ホンダ・日産のロゴマーク(画像:AFP=時事)
ホンダ・日産のロゴマーク(画像:AFP=時事)

 2026年8月31日、ホンダと日産自動車は次世代ソフトウェア定義車両(SDV)の中核となる電子制御ユニット(ECU)や車載OS、ミドルウェア、車両制御ソフトの主要部分を共通化する共同開発契約を結んだ。

 2024年3月から協業を検討してきた両社だが、自社系列で完結する従来の垂直統合型のものづくりから、共通基盤を他社と分かち合う「水平分業モデル」へと踏み出した形だ。基本ソフト(OS)などSDVの中核分野で、日本メーカー同士が協業するのは今回が初めてとなる。

 協議開始から1年近くが経過した2025年2月、両社の経営統合協議はいったん行き詰まった。それでも個別分野での協業を模索し続け、今回の合意に至っている。

 今回の枠組みで注目されるのは、共通基盤の一部に日産が先行して開発した技術を生かす点だ。日産の技術を土台とすることで、開発期間や費用を抑えながら、上位層で商品競争力を保つ道を探っている。2029年度以降の新型車への搭載を目指す今回の動きは、自動車産業の開発体制が変わりつつあることを示している。

全てのコメントを見る