①考察探究型の道徳授業「授業づくり編」
「考察探究型の道徳授業 授業づくり編」は、「基本編」での17種類の授業類型の紹介から一歩進み、考察探究型の「授業づくり」について「解像度」を大きく上げて解説しています。
単なる授業類型の利用や指導案の活用にとどまらず、授業の骨組みを理解し、自分なりのアレンジを加えながら自由自在に実践できる力を養うことを目的としています。
具体的には、
・なぜ、この発問をするのか?
・この発問によって、どんな思考活動が行われるのか?
・なぜ、この順番で発問を構成するのか?
・発問の連携によって、どんな思考活動になるのか?
・この発問は、どんな力を養うのか?
・この発問構成によって、どんな学びが得られるのか?
・・・・・・
このような詳細な内容を、授業類型ごとに解説していきます。
本マガジンを通して、読者の皆さんは次のような力を身につけることができると考えています。
○授業構造の理解と活用
各授業類型の焦点を押さえ、活動の流れを自在に設計できる力。
○授業技能の習得
発言を拾う・受け止める、意見を整理する、板書で関連付ける、考えを深める、効率的に意見交換するなどの実践的技術。
○思考活動と技能の育成
「抽出・整理」「考察」「俯瞰・探究」、「自己客観視」「内面俯瞰視」といった思考活動を子どもが体験できる仕組み。
○授業改善の方法
授業を客観的に振り返り、評価し、改良を重ねていく方法。
考察探究型は、いまなお開発・進化の途上にある授業方法です。改善の余地が多く、先生方が工夫を重ねることで、より効果的で実践しやすい形へと発展していく可能性を秘めています。
本マガジンでは、授業構造を活かした板書例や、授業を支える実践技能を、具体例を交えて紹介します。また、授業効果を客観的に評価する方法や改善の手立ても提示します。これらを取り入れることで、授業をより確かに深めることができます。
考察探究型の授業は、子どもたちの意見を土台に進行します。出された意見が次の活動の材料となり、そこでの議論がさらに次の活動へとつながっていきます。こうした流れの中で、子どもたちは多様な視点に触れ、自分の考えを深め、生活に活かせる「見方・考え方」を育んでいきます。
また、考察探究型の授業には「発言を促す仕組み」や「幅広い視野から考える仕組み」があり、多様な授業類型によって数多くの種類の「思考活動」や「思考技能」を学ぶことができます。考察探究型の授業では、自信をもって自分の考えを発表することができ、多様な見方で考えることができ、実際生活で活きて働く力を身に付けることができるのです。
本マガジンを読むことで、「抽出・整理」、「考察」、「俯瞰・探究」という考察探究型の授業展開の重要性が理解され、授業のポイントを押さえながら実践することができるようになると考えられます。
本稿を閲覧する皆さんは、きっと従来型の授業から一歩進みたい、より深く、充実した道徳授業を実践したいと願う、実践意欲と探究心にあふれた方々だと思います。
本マガジン全体を通読すれば、考察探究型を構想し実践する力だけでなく、工夫を加え、改善していく力を養うことができるでしょう。本書が、授業実践における「羅針盤や地図」、「取扱説明書」となり、皆さんの授業づくりを支える一助となることを願っています。
さあ、一緒に考察探究型の授業を探究していきましょう。
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