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書けない原因を調べてみた⑩|書けない日も、創作の途中。


はじめに

このシリーズを書き始めた頃の私は、「書けない理由」を探していました。

完璧主義だからなのか。
先延ばし癖があるからなのか。
睡眠不足だからなのか。
SNSを見すぎだからなのか。
集中力がないからなのか。
何か一つ原因が見つかれば、また昔みたいに書けるようになるんじゃないか。
そんなことを思いながら、一つひとつ心理学や脳科学の研究を読んできました。

でも、9本書き終えた今、一番大きな発見は別のところにありました。
どうやら「書けない日」があること自体は、そんなに特別なことではなかったようです。

ということで今回は、このシリーズの最後として、創作者目線で「書けない日」について考えてみたいと思います。


「書けない原因」は、一つじゃなかった

このシリーズでは、
完璧主義
先延ばし
脳の疲れ
睡眠
やる気
自分に厳しすぎること
SNSとの比較
集中力
自分を甘やかすこと

そんなテーマを調べてきました。

「これさえ解決すれば書けるようになる」
そんな"答え"を探していました。
でも調べれば調べるほど、
「全部ちょっとずつ関係している」
そんな気がしてきました。

睡眠不足の日は集中しづらい。
集中できないと先延ばししたくなる。
先延ばしすると自分を責める。
責めるとやる気がなくなる。
SNSを見るとさらに落ち込む。

どれか一つだけではなく、小さなことが重なって「今日は書けない」が出来上がっていたのかもしれません。

だから逆に言えば、

「一つ直せば全部解決する」

そんな単純な話でもなかったようです。


研究が教えてくれたのは、「普通」ということ

心理学や認知科学を読んでいて、不思議なくらい何度も出てきた言葉があります。

人は疲れる。
人は比較する。
人は先延ばしする。
集中力には限界がある。
失敗すると落ち込む。
読めば読むほど、
「あれ? 全部私じゃん」
と思いました。

でも、それは私だけではない。
多くの研究は、人間にはそういう傾向があることを教えてくれています。

つまり、
書けない日があるのは、私がおかしいからではなく、人として自然な反応だった。
それを知れただけでも、このシリーズを書いてよかったと思っています。


創作は、止まる日も含めて創作なのかもしれない

以前の私は、一日書けなかっただけで、
「もう終わった」
そんな気持ちになっていました。

でも今は少しだけ違います。
今日は資料を読んだ。
主人公のことを考えた。
散歩しながら展開を悩んだ。
早く寝た。
スマホを閉じた。
そんな一日も、作品を作る時間だったのかもしれない。

もちろん、締切前は今でも焦ります。
書き終えたあとに、
「もう少し書けたはず」
そう思う日はあります。

でも、創作は原稿を書いている時間だけで出来ているわけではない。

そんなふうに思えるようになりました。



一番大切なのは、「戻ってくること」

このシリーズを書いていて、一番好きになった言葉があります。

「また戻ればいい」

たった七文字です。
でも今の私には、この七文字が、どんな創作論より心強く感じています。

完璧じゃなくても。
100字しか書けなくても。
昨日休んでも。
今日また机へ向かえばいい。

心理学では、小さな成功体験は次の挑戦を支える力になることが知られています。

100字。
一行。
タイトルだけ。
その小さな積み重ねが、
「私はまた書けるかもしれない」
という気持ちを育てていくのでしょう。

そして、失敗から立ち直るチカラ――レジリエンスも、「折れないこと」ではなく、「また戻ってくること」が大切だと考えられています。



おわりに

このシリーズを書き始めた頃の私は、
「どうして私は書けないんだろう」
そう考えていました。

でも今は、
少しだけ質問が変わりました。
「今日は、どうしたらまた戻ってこられるかな」
その違いは、私にとってとても大きな変化でした。

もちろん、これを書いている私も、これからまた書けなくなる日があります。
SNSを見て落ち込む日もあるでしょう。
先延ばしする日もあります。
締切前に部屋の掃除を始める日も、きっとまたあります。
人間というのは不確かで流されやすいですからね😂

でも、以前より一つだけ信じられるようになったことがあります。

書けない一日は、創作が終わった一日ではない。

休んだ日も。
悩んだ日も。
進まなかった日も。
全部ひっくるめて、創作の途中なのだと思います。

もしこの記事を読んでくださったあなたが、
「最近まったく書けない」
そう悩んでいるなら。
どうか、「終わった」とは思わないでください。

今日は書けなくても、
明日一行だけ書けるかもしれない。
その一行が、また次の一行を連れてきてくれるかもしれません。
このシリーズはここで一区切りです。
でも、創作はまだ続きます。
私もまた、書ける日と書けない日を繰り返しながら、少しずつ物語を書いていこうと思います。

そして最後に、このシリーズを通して私が一番伝えたかったことを。

創作は、毎日書ける人が続けるものじゃない。
書けなかった日にも、もう一度机へ戻ってきた人が、最後まで物語を書き上げるのだと思います。


このシリーズは一区切り。
でも、私の「書けない」との付き合いは、
きっとこれからも続いていきます。

書けない一日は、創作が終わった一日ではない。
休んだ日も。
悩んだ日も。
進まなかった日も。
全部ひっくるめて、創作の途中なのだと思います。

それでも、また書こう。
私はずっと、私の世界を創作をしたいから、書き続けよう。


ここまでお読み頂き、ありがとうございました!



書けない理由を調べてみて分かったのは、「書けない日」はなくならないということでした。
だから私は、「書けない日でも書き続ける方法」を考えるようになりました。
そんな試行錯誤の記録は、別の記事にまとめています。
知識よりも、「今日、机へ戻る方法」を探している方へ。
よければこちらも読んでいただけたら嬉しいです🍀

📖とりあえずあれこれ試したい方はこちら🍀

📖今日100字だけ書くためのステップはこちら🍀

📖創作を少し楽にする本🍀


「書けない原因」を調べてみています。
よければ過去作もぜひ🍀



参考文献


ポイント:創造性は毎日同じように発揮されるものではなく、停滞や波を含めて自然なプロセスと考えられています。
Mihaly Csikszentmihalyi, Creativity: Flow and the Psychology of Discovery and Invention
https://books.google.com/books?id=QAsRAQAAMAAJ

自己効力感
ポイント:「できた」という経験は、次の挑戦への自信につながる。
Albert Bandura (1997). Self-Efficacy: The Exercise of Control
https://psycnet.apa.org/record/1997-08589-000

成長は途中で止まらない
ポイント:「まだできない」は「できない」とは違う。失敗は成長の途中と考える視点。
Carol Dweck — Mindset(公式サイト)
https://mindsetonline.com/

レジリエンス
ポイント:大切なのは、一度も落ち込まないことではなく、回復して戻る力。
American Psychological Association「Resilience」
https://www.apa.org/topics/resilience

日本心理学会
https://psych.or.jp/



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